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第41話 力の証明

ゴーザ(その男)を相手に実力(ちから)を証明してみせるだと……」



 驚きの表情で呟く、スミス。そして、依然として鼻血を垂らしたままのゴーザは憤りを顕にした。


「き、貴様……! 王国騎士団の俺にこんな事をして、只で済むと思うなよ!」


 そう言いながら、ゴーザは立ち上がり腰の剣を構える。その様子を見ていたスミスが、俺に向かって声をかけた。


「坊主……悪い事は言わねえ。サッサと詫び入れてこの場から逃げろ! 幾らそいつが下衆野郎とは言え、腐っても王国の騎士だ。並の人間じゃねえ」


 王国の騎士団と言えば、最低でも戦闘系の一般能力(ノーマルスキル)を一つや二つは持つと言う。師団長クラスなら、それがレベル『ニ』でも不思議では無い。確かに、幾ら魔力は低いとは言え、一般的な強さからすれば、俺の様なガキが相手になるとは思えないのかも知れない。しかし……


「心配いりませんよ。俺も()()では無いんです。それよりさっきの話……」


 俺は、淡々とスミスに答えながら、先程の件について確認した。勿論、『魔法剣』を打ってもらう約束の事だ。それに対し、スミスはとにかく慌てながら答える。


「ああ! わかってるよ! 本当にゴーザ(そいつ)を倒せたら幾らでも剣を打ってやる。だが、そんな事は命あっての物種だ。普通の魔法剣なら用意してやるから、とにかく今は逃げろ!」


 まるで俺の話には取り合わず、とにかく逃げろと薦めてくる、スミス。見た目の割に、案外優しい男なのかも知れない。俺は、そんなスミスに告げた。


「約束しましたよ? さて、そうと決まればサッサと片付けますか……ヒビとアスカ(俺の連れ)に下衆な事をしようとした罪も償って貰わないといけないしね……」


 ガキだと舐めていた俺に見下した扱いを受け、更に顔を真っ赤にするゴーザ。その後ろでは、彼の部下達も剣を抜いて構え始めた。


「ガキが……謝っても、もう遅いからな! 黙って女を差し出していれば良かった物を……大人を舐めたらどう言う目にあうか教えてやる!」


「へっへっへっ……団長、女には傷を付けないで下さいよ?」


 側にいた部下の一人が、ゴーザと同じ様に下品な笑いを浮かべる。なるほど。騎士団と言うのは、相当腐った連中らしい。まあ、この師団だけなのかも知れないけど。


「良かったよ、騎士団(あんた等)が下衆野郎で。お陰で、何の遠慮もしないで良さそうだ」


 言いながら、固有能力(ユニークスキル)を発動させる。


「──『不意討ち(サプライズストライク)』!!」


 薄い紅に染まる、視界。


「なっ!?」


 一瞬で俺を見失い、キョロキョロと周りを見渡し出すゴーザ。後ろの部下達も同様だ。勿論、スミスも俺を見失っている。


 俺は、ゴーザの後ろに回り込むと素早く腰の短剣を抜いた。そして、奴の喉元に刃を当て、首筋の薄皮を一枚切る。


「──うっ!」


 薄っすらと付いた、一筋の切傷からダラダラと血が流れ出すのを見て、俺は他の部下達も同じ様に切りつけた。まるで、『いつでも首を掻き切れる』と、わざとゴーザ達にわからせる様に。


 突然、ボタボタと流れ落ち始めた自分達の血に気付き、慌てふためき、混乱に落ち入るゴーザ達。恐怖にその顔を引きつらせ、何が起きたのかすら理解出来ないでいる。しかし、そんな中、その様子を冷静に見極めようとする男がいた。



「──まさか、固有能力(ユニークスキル)……?」


 そう。スミスだ。


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