表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/74

第39話 スミス

「──で、今迄に無い新しい魔法剣ってのは?」



 スミスの工房の一室。山賊の様な大男、スミスが身を乗り出して聞いて来る。どうやら、俺の言葉に興味がある様だ。


「俺の聞いた話では、今ある魔法剣と言うのは属性が一つ。それも、製造する時に付与した初級魔法がベースだと聞いています」


 炎の初級魔法なら、炎属性の剣。氷の初級魔法なら、氷属性の剣、と言う具合だ。魔法剣に付与されているのはその初級魔法と属性だけで、使う者の魔力に比例して、各属性の効果は変わるらしい。


「その通りだ。幾ら使う者の魔力が強くても、所詮は初級魔法。中級以上の魔法を込めた魔法剣には及ばない。勿論、中級以上の魔法も付与出来るが、そもそも、使いこなせる様な人間なんていねえからな」


「魔力が足りない……って事ですか?」


「それもある。人間は、亜人や魔族に比べて魔力が低いからな。人間でそいつを使いこなせる様な魔力を持つ者がいるとしたら、それこそ混血者くらいのもんだろうよ」


 そう言って、スミスは葉巻に火を点けた。大きな口から豪快に煙を吐き出し、ドカッと背もたれに体を預ける。俺は、その様子を眺めながら別の事を考えていた。


(混血者は魔力が高いのか……?)


 そんな俺の考えを見越した様に、ビビが耳打ちして来る。


「混血者は固有能力(ユニークスキル)を使いこなせる様に、普通よりも強い魔力を持って生まれて来るのですわ」


 なるほど。と言う事は、俺やアスカ……それに、ビビも問題は無さそうだ。そんな事を考えていると、スミスが痺れを切らした様に問いかけて来た。


「それで、それがお前の言う『新しい魔法剣』と、どういう関係があるんだ?」


 スミスが厳しい目を向けて来る。俺は、自分の考え(アイデア)を纏めて記した、羊皮紙を懐から取り出した。そして、それをスミスに手渡しながら尋ねる。


「スミスさん。ひとつ教えて欲しいんですが……()()、造る事は可能ですか?」


 俺の希望のみを羅列した、漫画絵の様なラフ案。しかし、口で説明するよりは伝わり易い筈だ。そう思い、密かに作成していたのだが……。


 受け取った羊皮紙を食い入る様に見つめる、スミス。大きな目が一層大きく見開き、額には若干、汗が見える。どうやら、俺の言いたい事は伝わっている様だが……。すると、スミスはボソリと呟いた。


「こ、こいつは……」


 明らかに驚きの表情を浮かべる、スミス。


「造れますか?」


 もう一度、尋ねる。すると、スミスは真剣な顔で答えた。


「出来るか出来ねえかで言えば……技術的には、可能だ。だが、それには特殊な材料がいる。それに、そもそも、こんな物を造っても使いこなせる訳が……」


 そうスミスが言おうとした矢先、勢い良く入口のドアが開かれた。まるで、ドアを蹴破る様にして工房に乗り込んで来たのは、さっき逃げて行った騎士風の男達。そして、その一番後ろに先程は見かけなかった、一人だけ立派な鎧を着た男がいた。恐らく、こいつがリーダーなのだろう。


 そう思って見つめていると、その男は突然、怒鳴り始めた。


「貴様! 王国騎士団からの依頼を断ったそうだな! 一体、どう言うつもりだ!」



 ──偉そうに吠えるこの男、どうやら王国の騎士団らしい。ちょうどいい。スミスに俺の実力(ちから)を見せつけるにはいい機会(チャンス)だ……。


読んで頂いてありがとうございました。

応援してもいいよ!って思って頂けたら、評価・ブックマーク等を頂けると嬉しいです。※最新話の最下部から送信できます!

頑張って更新しますので応援よろしくお願い致します。


↓なろう勝手にランキング投票にご協力をお願いします!※クリックするだけです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ