第34話 ヴィヴィアンの事情
※申し訳ありません!突然ですが、明日は仕事の都合の為に更新出来ない可能性が高いです。出来てもかなり遅い時間になるかと…。ですので、次回の更新は明後日になると思って頂いた方がいいかもと思いご報告させて頂きました。
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「──話はわかった」
宿の一階にある食堂の一角。俺とアスカ、そしてヴィヴィアンは話合いをしていた。何故、彼女は俺達に付き纏うのか。その、大まかな理由は大体わかった。
強力な固有能力を持っているにも関わらず、ヴィヴィアンがぶつかった冒険者としての壁。それは、まさに俺達を仲間に欲しがっていた、理由その物だった。
「……これ以上、上のクラスに行く為には避けては通れない問題ですの」
岩壁の巨熊。
俺が倒したその存在こそが、ヴィヴィアンが仲間を欲する理由らしい。ヴィヴィアンは強力な固有能力を持っている。その威力は、恐らく中級魔法のそれか、それ以上。
しかし、岩壁の巨熊には魔法が効かない。流石に強力な能力だけあって、奴も無傷と言う訳にはいかないらしいが。だが、そもそも魔法自体を弾いてしまう岩壁の巨熊が相手では、ヴィヴィアンも殆どの魔力を使い尽くしてしまうそうだ。
そして、ヴィヴィアンは考えた。今後、同じ様な特徴を持つ魔物を相手にしないとは限らない。その可能性に気付き、彼女は一人で冒険者を続ける事に限界を感じ始めていたのだ。
「そこにタイミング良く、岩壁の巨熊を倒す様な新人冒険者が現れた……と言う事か。しかも、自分のユニークスキルすら知っている奴等と言う好条件付きで」
そりゃあ、仲間に誘いたくなるのもわからないでは無い。確かに、ヴィヴィアンにとっては都合の良い条件が揃っている。
「そう言う事ですわ」
ようやく、納得の行く説明が出来たのか、ヴィヴィアンはそう言って首を縦に降った。
「でも、どうしてそこまでして冒険者になりたいんだ? それも、身分を隠してまで……」
王女だと言う事がバレれば、何かしら面倒な事になる事くらいは予想が付く。しかし、せっかく強力な固有能力を持ちながら、それを使えないと言うのも勿体無い。何か、いい方法がありそうな気もしないではないのだが。だが、そんな俺の気遣いはヴィヴィアンの回答でかき消された。
「いずれ、固有能力の存在は公表するつもりですわ。ですが、それはまだ先の話……私が、冒険者として成功を遂げた後でないと意味がありませんの」
は?
どういう事だ?
固有持ちである事を公表すると言う事は、自らの身分を明かすと言う事だ。王家に連なる血筋であるという事を。しかし、何故、冒険者として成功した後である必要があるんだ。どうせ明かすなら、始めから公表した方が色々とやり易い。それに、王家の威厳だって保てる。やはり、ユニーク持ちは優れていると。
「どうやら、訳ありみたいだな……」
──この、ヴィヴィアンと言うお姫様。どうやら、何か深い事情を抱えている様だ。
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