表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/74

第29話 謎の美女

「──ディ、深き森(ディーペス)の大蛇(トスネイク)!! ど、どうしてこんな場所(ところ)に……!」



 驚きの表情で、アスカは呟いた。


 目の前では、その深き森(ディーペス)の大蛇(トスネイク)が、今にも金髪の美女に襲い掛かろうとしている。特に長く伸びた二本の鋭い牙は、毒か涎かすらわからない粘液が糸を引いて。


「……強いのか?」


 端的に尋ねる。すると、アスカも簡潔に答えた。


「……A級。それも、本来この辺りには居ない筈の」


 なるほど。A級か……力試しには丁度いい。問題なく倒せる様なら、A級の依頼でもこなせる筈だ。しかし、今はまず、目の前の女性(あの娘)を救出しないと。余り、時間の猶予は無さそうだ。


「この辺りに居ない筈の魔物か……だが、話は後だ。まずは、あの()を助ける……!」


 森の樹を背に、深き森(ディーペス)の大蛇(トスネイク)から目を離せないまま、動けないでいるその女性。長い金髪に栗色の瞳。アスカよりは少し年上だろうか。スラッとした、長身の美女だ。人間なんて簡単に丸飲みしてしまいそうな巨大な蛇の魔物に、怯えた表情で──


 ──ん?


 怯えた表情(かお)


 いや……違う! 


 たった今、気付いた。よく見ると、あれは怯えた表情(かお)なんかでは無い。どちらかと言うと、嫌悪感……まるで、気持悪い虫でも見る様な目だ。


 何だか、様子がおかしい。そう思い、飛び出そうとした足を止めようとした矢先、その美女は乱心して叫び出した。


「嫌ああああああっ! 蛇ぃぃぃぃ…! こ、こっちに来ないでえぇぇぇぇぇっ!!」


 悲鳴の様な叫び声と同時に、その美女の両手から放射状に炎の柱がうねり始めた。そして、その炎の柱が、深き森(ディーペス)の大蛇(トスネイク)を捕獲する様に絡み付く。ここまで熱気が伝わって来る、凄まじい程の高温。その炎が深きディーペスの大蛇(トスネイク)を中心に幾重にも重なって交わり、収束していく。


《ギシャアアアアアアアアッ!!》


 思わぬ反撃にあい、深き森(ディーペス)の大蛇(トスネイク)がのたうち回る。しかし、炎で拘束されているからなのか、殆どその場から動けない様だ。只、その場でもがき苦しんでいる。


「な、何だ……?」


 思わず、声が零れた。


 今、目の前で起こっている、この状況は何なんだ?


 襲われていると思っていた美女が、まさかの反撃。しかも、とんでも無い威力の魔法を使って。あれは、明らかに初級魔法(ファイアボール)では無い。中級魔法? いや、上級魔法か?


 既に、深き森(ディーペス)の大蛇(トスネイク)は炭の様に黒い物体に変わり果て、無残な姿を晒している。


「A級の魔物を一瞬にして消し炭だと……?」


 そんな、俺の呟きにアスカが答えた。またも、驚きの表情に目を見開きながら……。



「──ユ、固有能力(ユニークスキル)……」



読んで頂いてありがとうございました。

応援してもいいよ!って思って頂けたら、評価・ブックマーク等を頂けると嬉しいです。※最新話の最下部から送信できます!

頑張って更新しますので応援よろしくお願い致します。


↓なろう勝手にランキング投票にご協力をお願いします!※クリックするだけです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ