表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/74

第18話 冒険者ギルド

 ──冒険者ギルド。



 異世界と言えば、定番の存在。少しだけ期待に胸を踊らせながら、俺はその建物の前に立っていた。


「やっぱり、酒場なんだな……」


 これも、お決まりの設定だ。ウエスタンゲートを潜り、俺はそう呟いた。正面に見える受付と、右側に併設された酒場。如何にも、俺の思い描いていた冒険者ギルドだ。


「クロス、冒険者になる?」


 アスカが問いかけて来る。


「とりあえず、稼がなきゃならないだろ? だったら、冒険者になるのが一番だ」


 ある程度、この世界のギルドについては話を聞いた。宿屋のオーナー、ケリーからだ。


 冒険者のランクはSからC。其々、条件を満たせす事でランクアップして、相応の依頼を受ける事が出来る。この辺りの仕組みも、俺の想像と同じだ。何のあてもコネも無い、そんな人間が腕ひとつ(ちから)だけで夢を見れる職業。それが、この世界の冒険者だ。


「新規のご登録ですか?」


 受付の前で立ち尽くしていると、声をかけられた。目の前の窓口に座る、ギルドの職員だ。サラサラの金髪セミロング。これもお決まりの、美人なお姉さんだ。


「あ、はい。冒険者になりたいんですが」


「そうですか、ありがとうございます。今はC級の依頼を受けてくれる冒険者の人手が足りないので、坊やみたいな若い冒険者でも大歓迎ですよ」


 坊や。


 やっぱり、慣れない。それなりに若者らしく受け答えはしている物の、中身はおっさんなんだ、俺は。何だか、むず痒い。


「では、早速、登録に取り掛からせて頂きますね。もしかして、そちらのお嬢さんも冒険者志望ですか?」


 テキパキと手続きを始めたその女性は、アスカに目を止め、そう聞いて来た。


「はい。彼女も一緒にお願いします」


 基本的に無口なアスカに代わり、俺は答えた。特に、それ以上は聞かれる事も無く、手続きが進められる。一通り書類の様な物を揃え終わり、その女性は改めて名乗った。


「ご挨拶が遅れましたね。私は、このギルドで冒険者のサポートをしている、アリス。今日から、貴方達を担当する事になるわ。宜しくね」


 そう言って、ウインクしながら微笑むアリス。少し馴れ馴れしい態度なのは、おそらく、俺が若いから舐められているのだろう。まあ、いい。実際、俺は若いのだから……この世界では。


「はい。宜しくお願いします、アリスさん」


 当たり障りない返答に、満足そうな笑顔を見せるアリス。彼女は取り出した羊皮紙をカウンターに置くと、指差しながら説明を始めた。


「では、登録しますので、こちらにお二人の事を書いて貰えますか? 銅貨一枚で代筆も出来ますよ?」


 よくある設定だ。読み書きが出来ない相手に対し、代筆を行うサービス。俺も、この世界の文字はわからない。ここは、お願いする事にしよう。


「すいません。では、代筆をお願い出来ますか? 出来れば、二人分……」


 アスカが読み書き出来るのかどうかは、わからない。いや、おそらくだが出来る。しかし、何を書いているのか、俺も知っておきたい。質疑応答形式のこれなら、アスカがヘタな回答を書き込む事も防げる。そう考えた俺は、アスカの分も代筆を頼む事にした。


「わかりました。では、銅貨二枚ですね。必要な項目は私が読み上げますので、口頭で答えて下さい」



 ──こうして俺は、冒険者になる為の第一歩を踏み出した。若干、背中に悪寒の様な物を感じながら……。


読んで頂いてありがとうございました。

応援してもいいよ!って思って頂けたら、評価・ブックマーク等を頂けると嬉しいです。※最新話の最下部から送信できます!

頑張って更新しますので応援よろしくお願い致します。


↓なろう勝手にランキング投票にご協力をお願いします!※クリックするだけです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ