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第14話 悪魔の子

※物語のキリがいい所で区切りましたので、今回は少し短いです。

 ──光る紅い()


 『悪魔の子』。


 そう言ったきり、アスカは塞ぎ込んでしまった。何やら考え込んでいる。俺は無理に話をせず、ただ、アスカが口を開くのを待った。ちょうどいい岩場を見つけ、並んで腰掛ける。沈黙。


 暫くすると、ようやく気持ちの整理が付いたのか、アスカはゆっくりと立ち上がった。そして、俺の目の前に回り込み、ジッと顔を見つめて来る。


「俺に気を使ってんなら、気にしなくていいぞ? 俺は何言われても気にしないから」


 自分の事だ。悪魔の子なんて言われたら、そりゃあ、気にはなる。だがそれは、何故そう呼ばれているのかが知りたいだけで、特にそれ以上の意味は無い。当然、落ち込む様な話でも。


 しかし、アスカにしてみれば、それは言い(にく)い事なのかも知れない。だが、目の前に立つアスカの反応は、俺の予想とは違う物だった。


「……違う。言い難いのは悪魔の子だと言う事じゃない」


 悪魔の子なんて言う、物騒な呼び名。恐らくそれは、この世界では忌み嫌われる存在。俺がそうであると言う事実を知り、伝え難いのだと思っていたのだが。違うのか?


 そんな俺に、アスカは決意を込めた目を向けて来る。そして、ジッと俺の顔を見据えると、そのまま俯き、人差し指と中指を目に添えた。顔を上げ、もう一度俺を見つめ直すアスカを見て、俺は驚愕した。


「アスカ……その()……」


 銀色(シルバー)


 光る、銀色(シルバー)()。アスカの目が、銀色に輝いている。ふと、アスカの手元が視界に入った。指先に見える、碧い膜。あれは、カラーコンタクト? まさか、この世界にもそんな物があったとは。


「私も、クロスと同じ……。悪魔の子……」


 そう言ってアスカは、悲しそうにも、嬉しそうにも見える複雑な表情を見せた。


「……どういう事?」


 困惑する俺に、アスカはゆっくりと説明を始めた。俺の目の前に立ったまま、ようやく全てを告白する。


 自分の過去。


 光る瞳。


 そして、『悪魔の子』と呼ばれる理由について──。


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