第百回奈妓ちゃん会議
その後、遠山奈妓は詩織お嬢様の『おっぱい支え係メイド』として生涯を終える
…ことは無く、無事に家に戻ってこれた
土下座しながら変顔してたら事なき得たよ。まさか練習した変顔がこんなことに役に立つとは思わなかった
二人のドン引き顔は脳裏に焼き付いてしまったが、何百万もするカーペットを弁償することに比べたら大したことじゃない
お盆は家族でおじいちゃんの家に行ったりして過ごした
勿論、姉も一緒だが、私達二人の間にはまだ溝があってほとんど会話はなかった
オ〇ニー事件で気まずくなってから何も進展していない
「うーむ」
久しぶりの我が家で思い悩む
議題は姉のことだ
そろそろ関係性を戻さないといけない、戻さないといけないけど、戻し過ぎもダメだ
結衣とのこともあるし、少し前みたいにセクハラしてくるまで親密になるのは良くない
つまり、バランスを取りながら仲を戻す必要がある
「どうすれば良いのか…」
頭を抱えてると「こんなのはどうかな?」と脳内奈妓ちゃん一号が提案してくれた
提案①
お姉ちゃんにオ〇ニーを見せる
却下ァ!バランス取れと言ってるだろうに!
ぱんつ脱いだ瞬間に襲われるって!『あの日』が増えちまうよ!
「ふむふむ…私の計算によると…」と眼鏡を高速でクイクイしながら脳内奈妓ちゃん二号が一号に割って入ってきた。
おお、なんか頭良さそうなのが来た
眼鏡のレンズに(東)(大)って書いてあるしこれは期待できそう
提案②
お姉ちゃんを縛ってオ〇ニーする
馬鹿かよぉ!?そういう問題じゃないんだよ!
絵面がアブノーマル過ぎるよ!
提案③
オ〇ニーする
勝手に提案すんな!!
何の解決になるんだよそれ!!
無許可で発言したアフロヘアー奈妓ちゃん三号のアフロを制裁として引き千切る
私の頭の中碌なのいねぇーーー!
しょうがないから自分で考える
…そもそも、私と姉の一番良い関係性ってなんだ?
少し前の関係性から整理してみよう
【私】は結衣が好きだ、結衣と一緒に居たい
【姉】は私が好き、好きだから私の幸せを優先して身を引いてくれた。私への気持ちは軽いセクハラで紛らわせている。
【結衣】はそんな姉を許さない、いつか報いを受けさせると憤っている
今の姉は私にセクハラすることはなく、距離を置いてしまっている
結衣にとってはこれが良いのかもしれない、でも私は嫌だ、セクハラしても良いよとは言わないけど、こんな距離が開いてしまっているのは耐えられない
姉が私の幸せを願うように私も姉の幸せを想っている。お姉ちゃんが我慢することで得られる幸せなんてもういらない
「私たち姉妹が同時に幸せになる道か…」
一つだけ心当たりを思いついた。限りなく成功する確率は低いだろう
けど、やってみる価値はある
あの女に当たってみるか
私はベットに投げてあったスマホを取り出してその人物に連絡をした




