表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
85/119

★花言葉は『君ありて幸福』

気を利かせて陽咲先輩の向かいに座ったのに麗奈先輩は私の隣に座ってしまった

おいおいおい私の隣に座ってどうする。そういうとこやぞ


「またチュウチュウに遊びに来られるなんて思ってもみなかったよ…」


「前?家族で遊びに来たんですか?」


「ううん、彼女たちと来たの」


「あ、そうすか…」


窓の外を観ながら感傷に浸りだした陽咲先輩

なんかアンニョイな感じ出してますけど『彼女たち』って単語おかしいからね!

隣の麗奈先輩がさっきからなんも喋んないよ!脳破壊されてないか心配!!


「私の隣に誰が乗るかでみんながモメちゃって大変だったな。時間の関係で一緒に乗れない娘も居て可哀想だった…」


おい!元カノ話を続けるな!!

明らかに興味ない風に返しただろ




「夜はみんなが私に乗れたんだけどね」


「黙れよぉッ!」


史上最悪な下ネタ聞いてしまった。思わず暴言吐いてしまったよ

清純そうな見た目で言われると私にもダメージ来るんだけど!

てか、麗奈先輩マジで大丈夫?隣に居るハズなのに霊圧を感じないんだけど

飛び降りた?怖くて横一ミリも見れないよ


「ゼラニウム…」


「え?ゼラチン?」


ようやく口を開いたかと思いきや意味不明な言葉を口走る麗奈先輩

やっぱ壊れた?園内の救護隊って脳の中も見てくれんの?


「赤いゼラニウム…花言葉は『君ありて幸福』」


「どうしたの麗奈?」


陽咲先輩は未だに困惑しているようだが、突然花言葉を紡いだ麗奈先輩の意図を私は察してしまった

え?ここで告白すんの?私居るんだけど!?

詩織×眞帆がくっついたんだよ?君らがくっついたらボランティア部爆散するよ?


観覧車に乗ってから初めて麗奈先輩の顔を見る

覚悟を決めた一点の曇りもない表情をしていた

陽咲先輩の向かいに座ったのは告白する為だったんだ、元からここで決着を付けると決めてたんだ


レイナー…やるんだな!?今…!ここで!


挿絵(By みてみん)


「陽咲…貴女に辛い過去があることは知っている。人を愛することを出来なくなったのは当然だと思う。でも…でもッ!私は貴女に愛を与え続けたい、返せなくても良い、だって私は貴女が居るだけで幸福なんだから…どうか貴女の隣に居させ「ごめんなさい!」




振られたぁぁぁッ!!!


喰い気味に断られたよ!

漫画だったら告白した同じコマで断られてるよ!


「ま、待って!ボランティア部じゃなくて私が貴女の居場所にな「ごめんなさい!だ、駄目なの…私…麗奈の気持ちは嬉しいけど…ご、ごめん」


果敢にも立ち上がった麗奈先輩だが、切っ先は全く陽咲先輩には届かない

…これって昨日背中を押した私にも責任あんの?


「私一人を愛さなくても良いからッ!貴女は「ごめんなさい!!」


「あ、はい、すみませんでした…」




謝ったぁぁぁ!!!


振られて謝るって可哀想過ぎる

この人こんなに背小さかったっけ?




「「「……………」」」




そりゃそうだよな!

誰も喋らんわこんな空気じゃ!この空気に比べたらお通夜はナイトプールみたいなもんだよ!!


てかてか、なんで観覧車乗ってすぐに告白すんだよ!せめて頂上とかで告白しろよ!

もっと言えば午前中に告白すんな!夜の花火の時にしろ!そしたら失敗してもこんな状態にならんわ!


スマホの時計を確認するとまだ観覧車に乗って5分も経ってないことが分かった




絶望の地獄観覧車編 開幕!!

逃げ道なんてどこにもないッ!!!

次週『指で動物の形を作ってみよう』『雲の形が何に見えるかな?』『頭の中で一人しりとり楽しいね』の豪華三本立て二時間スペシャルで放送

絶対見てくれよな!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ