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【遠山奈妓視点】夏休み明けに陽キャになってるヤンデレ

チュウチュウランド園内、今日も快晴で絶好の遊園地日和だが、私の心は晴れない

昨日は自然と結衣の隣を歩くことが多かったが、今は少し距離をとっている。


「どうしたんですか?負け犬?浮かない顔をしていますね」


麗奈先輩と陽咲先輩の二年生グループに混じって話をしながら歩いている結衣にちらりと視線を向ける

彼女は目ざとくその視線に気付き睨まれる。


「負け犬、元気出して下さい。ポップコーン食べます?カレー味ですよ」


軽く舌を出してやり返す

勢いで詩織さんにキスしちゃったのは悪いけど結衣だって悪いことをしたのは間違いないし、彼女の方が罪が重いと思う。謝るのは私からじゃない


「次は大観覧車に乗るみたいですよ。最近出来たアトラクションで、なんでも世界一回転時間が長いらしいです。楽しみですね。負け犬♪」


こんな気分で観覧車に乗っても楽しくないし、だいたい朝に観覧車乗るってどうなの?

夕方は混むから朝に乗ってしまおうと結衣が提案したけど、効率を求め過ぎるのも良くないと思うんだよねって…




「お前だれだよ!?」


「しおチューです♪」


「しおチュー!?変わり過ぎでしょ詩織さん!ヤンデレが前向きに慰めてくんなよ!!」


前に出て可愛く両頬に指を当てたしおチューをどかす

頭には昨日していなかったネズミの耳を模ったカチューシャを付けている

コイツ…彼女出来て光堕ちしやがった。眼にキラキラのハイライトを浮かべていやがる。

あと…


「負け犬って言うなァッ!!」


「負け女が良かったですか?」


「もっとダメぇ!!」


なんで詩織さんは私のこと好きじゃなくなると『負け犬』って呼んでくんの?

好感度の中間はないの?


「詩織ぃ、ちょっと待って」


「あ、ごめんなさい眞帆、あら?口にさっき食べたパフェが付いてますよ。まったく…仕方ないですね」


そういって眞帆先輩に付いていたパフェをハンカチで拭く詩織さん

背景には百合の花が咲き誇る

うへー砂糖吐きそう


「ありがとう詩織、あの…今日も手繋ぎたいな」


「ええ、構いませんよ///」


お前ら糞エグいAVみたいなベロチューしてただろ!あれ未だに脳裏から離れてないからな!

手繋ぐくらいで頬赤らめんな!ピュアか!?




拷問を受けている内に目的の大観覧車前に着いた


「うわー凄いね」


陽咲先輩が感嘆の声をあげる

確かに近くにくるとデカさがよく分かる。一周30分だっけ


観覧車は大きいが、アトラクションの定員は四人らしい、三人ずつで分かれることになる

私は今の結衣と30分過ごすのはキツいと感じ、麗奈先輩と陽咲先輩のグループに入ることにした

フフッ結衣よ…お前も詩織×眞帆のイチャラブ地獄を存分に味わうが良いさ




しかし本当の地獄を味わうのは私の方だった…

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