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【藤詩織視点】ヤンデレがモテるのは解釈違いだと思います。

続編です。

楽しんで頂ければ光栄です。

いつもとは違う天井

慣れない硬さのベットの上で私は仰向けに寝ている。


ちゅっ…


私の唇に感触を与えた奈妓さんが優しく微笑む

その微笑みに反応する間もなく次のキスが迫ってくる。


んちゅ…


先程のキスよりも1秒程度長いキスを受ける

キスの主は奈妓さんではない、小鳥遊さんだった。


「ねぇ、今のキスちょっと長くなかった?」


「そりゃあ奈妓より私の方が愛が深いからねー」


「はぁ?なにそれ」


両隣に居た奈妓さんと小鳥遊さんが起き上がって睨み合う

私は寝たままその情景をぼんやりと見つめる


ちゅちゅちゅっ


唐突についばむようなキスを受けた

奈妓さんの感触を何度も感じる


「あ゛ー!!ずるい!!」


奈妓さんのバードキスに憤慨した小鳥遊さんが彼女を押しのけ私の唇を奪う


ちゅ…んちゅ…


「んっ…」


舌を入れたキスに思わず声が漏れてしまった

どちらかというと私は攻める方が好きなのにこの状況は少し屈辱を感じる。


はむっ…ちゅ


「………ッ!」


僅かに開いていた隙間から奈妓さんの舌も入ってきた

三つの舌がぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てながら絡み合う。


「ぷはッ!」


窒息直前で解放された私は、深いプールから水面に出たように思い切り息を吸った。

喉の中に流れていく唾液はもはや誰のものだったのかも分からない


「詩織さん、どっちのキスが良かった?もちろん愛しの奈妓さんだよね?」


「奈妓の下手なキスが詩織さんに選ばれるワケないじゃん」


「まだそれ言うかー!」


両者は再び起き上がって睨み合う

なんとかこの屈辱的な状況を変えたいのだが、先程のキスで思考が定まらない、拘束されているわけでもないのに身体が動かない


「決められないならこっちで決着を付けよっか」


胸に訪れた感触に私の動かなかった身体はビクっと震えた

可愛いとでも言いたげな奈妓さんの顔から眼を背ける


「そっちなら余計に私の方が有利だと思うけどなー」


そう言いながら小鳥遊さんは私のワンピースを下からゆっくりと捲りだす。


「ま、待って…」


ようやく搾り出た声はなんとも情けない声だった。いつもの敬語も出てこない

奈妓さんと小鳥遊さんは私の命乞いに手を止めたが、それは聞き入れてくれたからではない、彼女達の眼を見て察してしまった。私の反応を見て楽しんでいる。私は四肢をもがれた獲物で彼女達は獲物を嬲って遊ぶ肉食獣


私は屈辱と羞恥に耐えきれずにぎゅっ眼を瞑った。

再び開かれた視界には先程と同じいつもとは違う天井が映っていた。


これは夢ではない


眼を開いたら自宅の天井が見える淡い期待を抱いていたがそれは打ち砕かれた

どうしてこうなった?計画では私が奈妓さんと小鳥遊さんの仲を引き裂いて奈妓さんを手籠めにした後に捨てるつもりだったのに!こんなのは違う!私が主導権を握って二人を弄ぶはずだったのに!!


「んぁっ」


再開された行為に耐えながら私は僅かに残る思考の中でどうしてこうなったかを考えていた。

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