★おっぱい評議会
場面は決戦の舞台のソファに戻る
「はにゃ~ん♡」
腕を頭の後ろで組んでせくしーぽーずをする
舌を出して小悪魔っぽさも演出した。この切り札なら…
「ぷっ」
「ぷっ?」
「笑わせないで下さいよ。可愛いだけです。」
「くぅ…」
全てを投げうって放ったせくしーぽーずは詩織さんに全く効かなかった
初披露の必殺技が効かないってありうる!?
「お遊びはここまでです。」
「あ、ああっ!」
詩織さんが更にきつく私を抱きしめてくる
詩織さんのおっぱい気持ちよすぎだろ!
「ふぁぁぁっ」
キスしたい衝動が増幅する
ムリだ、こんなの耐えられない
―――万が一効かなかったら×××しな―――
「はっ!」
薄れゆく自我の中で、私は眞帆先輩に教わった禁呪を思い出した
使いたくない、でも使わなきゃ負ける
…使うしかないか、幸い私が詩織さんに跨っているからカメラからは死角になる
「どうしました?今更悪あがきして…も!?」
余裕を感じる詩織さんの表情が一気に驚愕に変わる
それもそのはず、私が背中に手を回してブラのホックを外したからだ
「そそそ、そんなことをして私が雑種に興奮するとでも?」
「めちゃくちゃ動揺してんじゃん」
確かに効いている。でもこれは禁呪じゃない
ここからが本番だ
「終わりだよ」
手で押さえているブラを下にずらす
「奈妓さん?冗談ですよね?」
一気に外して詩織さんに見せつける
「ああああああっ!」
たまらず詩織さんは私のおっぱいに顔を埋めた
「そこまで!これでイエローカード三枚目、『禁忌』よ」
麗奈先輩が踏み込んできてくれた
「ナギっち!頑張った!カッコよかったよ!」
小鳥遊の称賛に思わず頬が緩む
勝ったんだ、これで小鳥遊と部活は救われた
「お前、いつまでナギっちにくっついてんだよ!」
小鳥遊が私に抱き着いたままの詩織さんを引き剥がそうとするが、久しぶりに開ける瓶の蓋みたいに全然離れない
「先輩達も手伝って」
小鳥遊の声で、麗奈先輩と陽咲先輩も加勢に加わる
「おーえす!おーえす!わぁっ!」
三人掛かりで詩織さんを引き離した
勢いで転倒したみんなのぱんつが見える。頑張ったからご褒美をラッキースケベの神様がくれたのかな?
「痛テテテ」
「陽咲、怪我はない?」
「大丈夫だよ。それより…」
「奈妓ちゃんがおっぱい丸出しなんだけど」
「ああああっ!」
勝利の余韻で丸出しなの忘れてた
ラッキースケベの神様は私の敵だった
「ううううう」
部室のすみっこで落ち込む私
もちろん既に服は着ている
「奈妓さん、大丈夫です。私が責任を持って結婚します」
「なんで貴女が慰めてるのよ。出禁なんだから帰りなさい」
抵抗する詩織さんを自慢の腕力でつまみだす麗奈先輩
詩織さんまた私に惚れてない?情緒がジェットコースターかよ
「ナギっち、女の子同士なんだしさ、そんなに気にすることないよ」
「女の子同士だから気にするんだよ!私の恋愛対象は女性です!」
「英語の教科書みたいに言うな!」
「いい加減に立ち直りなさい」
「嫌です!」
「どうすれば元気出るの?」
「みんながおっぱい見せてくれないと元気出ません!」
「それは駄目だよ」
陽咲先輩にも窘められる
うえーん、天使ならおっぱい見せてくれたって良いじゃん!
「みんなじゃなくて誰か一人にしなよ」
「ブー!」
麗奈先輩が噴き出した
なにも口に含んでなくても噴けるのかよこの人
「ええ!?陽咲先輩なに言ってるんですか?」
「なにもおかしいこと言ってないよ。1π=3πじゃなくて1π=1πでしょ?」
「なにそのおっぱい数学!?」
呆れて陽咲先輩につっこむ小鳥遊
ここは陽咲先輩に加勢しよう
「そうですね!私が間違ってました!ここは1πで手を打ちましょう」
「…ナギっちのおっぱい評議会!」
小鳥遊のつっこみを余所に彼女のおっぱいを眼を細めてジッと見つめる
「うう…眼がスケベだよぉ」
ここはやっぱり小鳥遊を選ぼうか
でも、ここで選んだらもっと気まずくなるかもしれない…
視線を陽咲先輩に移す。
「私にするの?」
この中だと一番デカいんだよな
大盛無料だったら大盛頼むのは普通だよね
「……………」
強烈な視線を感じ、そっちに視線を変える
麗奈先輩と眼が合う、めっちゃ睨んでる
陽咲先輩を選んだらヘッドロックじゃすまないかもしれない
ならば彼女を選んでおこうか、制服越しにしか見たことない彼女のおっぱい
陽咲先輩のような破壊力はないが、調和が取れている。昔の偉い人も中庸は徳の至れるものなりって言ってたし、このおっぱいにしよう
「…ナギっちぃ」
小鳥遊に呼ばれる
なんでそんなジト眼で見てくるんだ?
お前、私のことフった癖に、何時ぞやのように自分のことを選んでくれないと気が済まないのか?
ガラッ
決めかねているというと、部室のドアが再び開かれた
一瞬、詩織さんが戻ってきたのかと思ったが、それは違った。
「ここはボランティア部の部室ですよね」
入ってきたのは、眼鏡をかけた一年生
見たことある顔だけど、部室で会った時はないはず
「ええ、そうよ」
麗奈先輩が素早く応対する
いつも奥でふんぞり返ってるだけなのに、なんで今はこんなに素早いんだよ
そんなにおっぱい見られるの嫌なのか?
対応が終わって戻ってくる麗奈先輩
どうやら『お嬢様』ではなくて、純粋に募金しに来たようだ
カーテンがあるのが珍しいのか、しきりにそっちを見ていたけど
「ついに来たわね」
「え?生り…ぃ痛って!」
言い終わる前に膝裏を蹴られる
ライン超えの冗談だったようだ
「彼女は生徒会の役員、最近、周辺を嗅ぎまわっていたのは知っていたけど、ついに内部にまで調査してきたわね」
「生徒会?生徒会がどうして?」
「もちろん、ここを潰す為よ」
深刻な顔をしながら話し合う三人
私は輪の中に入れず、立ち尽くしていた
おっぱい見せてくれる話うやむやになってんじゃん…




