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百合サーの姫の倒し方

★選択肢★


⇒【小鳥遊に謝った】

 【小鳥遊にキスをした】




首を振ってもう一人の私を吹き飛ばす。

なに考えてるんだ。したいことはそんなことじゃないだろう


「ごめん!」


気を取り直して策その一『謝る』を実行する


「…何に対して謝ってるのカナ?」


下げた頭から小鳥遊の言葉が降りかかった

声の抑揚から警戒心は薄れたことが伺える


「詩織さんと時久の胸を触って陽咲先輩の胸も触ろうとしたことです…」


詩織さんと時久の時は緊急事態だったのだが、話が拗れそうなので言わない。触ったのは事実だし

恐る恐る頭を上げて小鳥遊の顔を伺う


「はぁ~」


正解かと少し期待していたが、彼女が求める返答ではなかったようだ

ジト目で溜息をつかれた。


「ナギっちはいっつも肝心な所でフォルトするよね」


「え?」


小鳥遊の口からテニスの用語が出てきたので面食らう

不正解ってことか…


「…私の胸を触らなかったこと」


「は?」


予想外の正答、コイツ痴女か?


「べっつにナギっちが誰の胸を触ってもいいけど、私の胸だけ触らないのは納得がいかないんだよね」


胸はちっさいのにプライドはおっき過ぎだろ…


「そういうことだから」


小鳥遊は私を押しのけて個室から出ようとする

私は慌てて誤解を解きにかかった。


「小鳥遊の胸を触らなかったんじゃない、触れなかったんだ!触ろうとしたら詩織さんが声掛けてきたんだって!」


「そんなこと知ってる…触るのはあのタイミングしかなかった?私、豊胸の動画見たりしてアピールしてたじゃん!それなのに無視して陽咲先輩の胸を触りにいったじゃん!」


あれアピールだったんかい!?

わかんないし、気付いたとしても先輩達が居る前で触れないだろ!


キーンコーンカーンコーン


授業開始のチャイムが鳴った。タイムリミットだ

小鳥遊は再び私を押しのけようとするが、私はそれをさせない


「じゃ、じゃあ今さわ…ウッ!」


みぞおちに膝蹴りされた。

今触っても許してくれないのはなんとなく分かっていたが、蹴られるとは思ってもみなかった。

小鳥遊はバランスを崩した私の脇を通り過ぎ、ドアノブに手をかける


クソクソクソ!

使いたくなった…使いたくなかったけど仕方ない


「小鳥遊…」


私は策その二『色仕掛け』を実行した。


「な、ナギっち!?」


ブラウスのボタンを外しだした私を見て小鳥遊は驚愕する。ドアノブにかかっていた手は止まっていた。

よし…効くかどうか不安だったけど、とりあえず動きを止めることには成功したぞ


「ごめんね♡」


小鳥遊直伝の媚び媚び笑顔で謝罪する(昨日練習した)

ブラは白だけど、私が持っている中で一番エロいと思われるモノだ


「そ、そこまでするなら許してやってもいいカナ///」


私の卍解は小鳥遊に効いた。

手を繋いで教室に戻る。勿論先生に怒られたが、そんなことは些細なことだ

それよりも『険悪だった遠山と小鳥遊が一緒にトイレに行ったら仲良く手を繋いで戻ってきた件』がクラスで噂になったことの方が厄介だった…

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