表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
100/119

姉と幼馴染

それからというものの姉と抱き合うのが日課になった

結衣と日中会って、夜に姉と抱擁をする

100円は貰ってるけど、それは建前にもなってないことは分かってる


「宿題はもう終わった?」


「うん…」


夕飯後、姉妹は抱き合いながら会話を交わす

ぶっきらぼうな返答をしたが、心の中は心地よい


「奈妓ちゃんは頭良いから簡単だったでしょ?」


「お姉ちゃんに言われたら嫌味にしか聞こえない」


「フフッ、そんなつもりじゃないよ」


タイマーはセットしていない

全肯定してくれる姉との時間を縛りたくない


「もう少し髪伸ばしてみない?奈妓ちゃん髪綺麗だから似合うと思うな」


「そしたらお姉ちゃんと似てきちゃうじゃん」


「じゃあお姉ちゃんが短くしちゃおっかな」


「それは駄目」


「え?どうして?」


「…うるさい」


「フフッ、どうしてかな?」


優しくよしよししてくれる姉

このままじゃまずい、これを続けたらその先に進んでしまう

今顔を上げたら『禁忌』を犯してしまう

そうなる前にこの関係を終わらせないといけない


「夏休み、もうすぐ終わっちゃうね」


「うん」


「楽しかった?」


「まぁまぁかな」


深淵の底の私が耳元で「このまま続ければ良い、誰が損をする?バレたってどうせ別れないさ、本当は今の状況に興奮してンだろ?だったらどっちも喰らい尽くしてやれば良い」と、讒言をした。

闇の中の私は真っ黒な眼をしていて、口を引き裂きそうなほど三日月型に開いて笑っていた




ピコン♪


「!?」


いきなりスマホが鳴って必要以上にびっくりしてしまった

タイマーかけてないから鳴らないと思って油断してた


姉の背中に回していた腕を解いてスマホを確認しようとする

その時、首に下げてあった結衣に貰ったネックレスが揺れた


「……………」


スマホを見ると結衣から「今なにしてるの?」と、ラインが来ていた

心臓が口から出そうになった…完全に浮気してる女の反応だ


「漫画読んでた」と、嘘を吐く自分に嫌気がする

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ