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アンダーワールドクロニクル  作者: 鳩胸 ぽっぽ
私たちの歴史の始まり
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黄金の煌き

 鞄をベッドにぶん投げる。


「よっしゃゲームやんぞー!」


 私は機械に寝そべり、ゲーム起動ボタンを押したのだった。




 ログインすると、フーとリオンはログインしておりなにかをせっせと作っているようだ。

 私は夢中になって作ってる二人の邪魔をしないように外に出る。


 繁華街を歩いていると二人組の男性に声をかけられたのだった。


「君、少しいい?」

「んー、ま、暇だしいいですけど…」


 二人の格好はとても高そうだ。

 鑑定スキルがないからあまり情報は得られないがオルタナさんとデコイさんと言う二人。

 結構体格もよく、私はあまりの威圧感に後ずさる。


「それじゃ、俺らの拠点でいっか」

「誘拐?」

「違う違う。少し話を聞きたいだけなんだ。手出しはしないと誓う」


 そう言って私は彼らのチームの拠点に案内される。

 彼らの拠点は私のチームなんか目じゃないほどデカく、名前が黄金の煌きと言う名前。

 ランキングを確認してみると…。


「うそっ!? ランキング1位!?」

「あはは。ま、バレるよね。そうです。俺はオルタナ。黄金の煌きのリーダーを務めてます。こっちがデコイ。副リーダー」

「よろしくね」


 私は椅子に座らされる。


「ひとつ簡単な質問だよ。答えたくなかったら帰ってもらっていい。君のその淡い光…なぜ光ってるのかってことを教えてほしい。いや、それってもしかして進化したということかな」


 と鋭い指摘が飛んでくる。

 まあ、わかるか。一眼でわかるよな。私は別に隠すことでもないので正直に話すことにした。


「そうですよ。進化しました。もっとも半ば偶然的みたいなものですけど」

「それは聖域に入ったからかい?」

「質問はひとつと言ってませんでした?」

「あはは…。乗ってこなかったか」


 ノリが軽いようなデコイさん。


「ま、いいんですけどね。そうですよ。進化は聖域に入らないといけません。ですが、聖域は今のところ私しか入れません」

「そうか…。聖域にどう入るかが問題になるな。ジキルタイガーは私たちでも苦戦するぐらいに厄介なんだが…」


 チラッとこっち見んな。


「あっておきますけど協力は無理ですよ。私のチームの人ですら無理なのに他人の人ができますか」

「だよねー。ところでジキルタイガーに認められたのってどうやったの?」

「それはまあ、どんとしてばんとしただけです」

「オノマトペでわからねー…」


 要するにカウンターを喰らわせただけなんだけど。

 ただジキルタイガーはすでに私にテイムされてるからテイムは出来なさそうだが。


「ジキルタイガーは戦いを好むから戦うというのが条件だとは思うが…。その低レベルでよく戦えたな。199レベルの俺らでも苦戦するし引き分けに持ち込むのがやっとだが」

「それは…自前の運動神経?」

「百メートル何秒?」

「9秒10くらいですね」

「最速記録じゃん!?」


 足も速いし運動神経はバツグンなのだ。だから負けることはそれほどない。

 スポーツもできるし勉強も比較的できる。苦手なのもあるし嫌いなものもあるが…。


「当たらなければ問題なし!」

「それができたらみんな苦労しないよ…」

「まあ、ありがとう。よかったらフレンドになってくれないか? 協力し合おうじゃないか」

「利用する気満々に見えるんですけど」

「我々も利用するが君たちも我々を利用していい。防具や武器が欲しいなら言ってくれても構わない」

「何その至れり尽くせり…。かえって怪しい…」


 私はなんか嫌な予感がしていた。


「正直にいいなよー。こいつ、海外に強い憧れがあってさ、いつも外国人と結婚するって息巻いてんの。そこで君が現れたわけだから仲良くしたいんだよー」

「ちょ、やめろ」

「ミーミルさんに尽くしたいだけなんだよ。何も悪巧みはないから」


 照れて顔を隠すオルタナさんとそれを揶揄うデコイさん。

 なんつーか、心が通い合ってる感じがする。


「で、君のそれはリアルモジュール? アバターを海外みたいにしたりとか加工してる?」

「リアルモジュールですよ。両親がイギリス人で小五のころ日本に越してきたんです」

「そのオッドアイも?」

「もちろんです。オッドアイも自前です」

「完全にオルタナの好みドンピシャじゃん!」


 と、デコイさんはゲラゲラ笑っていた。


「今付き合ってる人とかは?」

「いないですねー。ゲームと運動さえできればいいんで! でも〜? オルタナさんがフリーなら名乗りをあげようかなーなんて?」

「そりゃいいねっ!」

「嘘ですよ」

「大人を揶揄うんじゃない! デコイも少しだまれ!」


 顔を真っ赤にしてオルタナさんは鎮めようとする。

 デコイさんと私はニヤニヤしながらオルタナさんを見た。


「ま、フレンド申請しておきますね。二人に」

「はーい。用があったらどっちかに連絡してねー? オルタナにした方が喜ぶと思うけどー」

「うるさい! ま、まあ困ったら呼んでくれ」


 私は二人とフレンド交換をし、黄金の煌きチームの拠点を後にする。


 なんつーか、すごい人と知り合ったな。

















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いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
[良い点] 1位の人に話しかけられるとは…デコイとミーミルにイジられてるな、オルタナさん。
[一言] あれ?この娘って予想以上に高スペック?察するに貧nyゲフンゲフン美咲さんのスペックから学力をやや運動能力に割り振った感じかな?流石に白露レベルの身体能力じゃなかろうしw
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