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番って便利な言葉ね  作者: 朝山 みどり


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13/62

13 宿で

お風呂から上がってきたレオンに


「犬を食堂に連れて行っても大丈夫だと思う?」と聞いたら、少し考えて


「店主の考えがあるかと」と答えた。そりゃそうだと受付で確認すると、


「おとなしくしてるなら大丈夫」と言う事なので、わたしのリュックに入れて連れて行った。



 隅に案内して貰ってレオンに向かって


「レオン好きなものをどうぞ」給仕には


「なにか、これは美味しいよって言うのはある?」


「今日は豚肉の煮込みが美味しいですよ。りんごのソースがいい出来です」


「わたしはそれを。レオンは?お肉がっつりはある?」と給仕に聞いたけどレオンは


「いや、同じものを」と答えた。


「煮込みを二つ。それから食後になにかある?」


「りんごのコンポートがあります。生クリームを添えてどうぞ」


「レオンは好き?」


「いただきます」とレオンが少し笑って答えた。


「それと犬のお皿になるようなのがあったら、お皿をゆずって欲しいんですが」と言うと


「確認してきます」と給仕はにっこり笑って去って行った。


「サミー様、奴隷と一緒の食卓でいいのですか?」


「いいけど、普通は一緒じゃないの?」


「はい。奴隷は別のものを食べます」


「そうなのね。まぁ気にしないでいいわ。いざって時。まぁいつ死ぬかわからないから。美味しいものを食べていたほうがいいわ」


 そこに料理とチャーリーのお皿が来た。


 わたしの料理からお皿にお肉を入れると、チャーリーを床に下ろしてお肉を食べさせた。


 その様子を見ていた給仕は同じお皿をもう一枚持って来て、


「これはお水を入れて下さい。このお皿はわたしどもからのおまけです」と言った。


「ありがとう、言われるまで気付かなかった。チャーリーよかったね」と言うと小さく


「ヴァオ」と鳴いた。



 食事が済むとチャーリーをリュックにいれて部屋に戻った。




「さて、レオンは戦えるんだね。武器はどれがいい?この中で使える物があれば使ってだめなら買うから」とギルドの物置を掃除した時の武器を出して、ベッドに並べた。


「サミー様・・・・その・・・」といろいろ言いたそうだったが、黙って武器を手に取って調べると


 剣を手に取ってちょっと振って見ていたが、


「わたしはこれを使わせていただきたいです」と言った。


「いいけど、それは使いやすい?重いとか軽いとかあれば」


「これで大丈夫です」


「わかったそれをどうぞ。で他のは武器として使える物?」


「はい、どれも申し分ありません」


「売れば売れる?」


「はい、一度に売るのは良くないですが、それとわたしが持って行きます。サミー様が出したらびっくりされます」



「それとこの町は長居しないほうがいいかと思います」と言い出した。うん?とみると


「チャーリーが治っているのに気づかれると面倒です」と言った顔はわたしを心配している。確かにそうだよね。わたしもそう思ったし


「そうだね、チャーリーはリュックに入れておきましょう」


「それではわたしはお風呂に入って来ます。靴はそこに置いてね。悪いけどレオンとチャーリーは床で寝てね。お休み」と言うとわたしはお風呂に入った。





誤字、脱字を教えていただきありがとうございます。

とても助かっております。


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レオン、苦労することになるね合掌。
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