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異世界いったらヒーローごっこ ~夢勇者GUY BRAVE~  作者: グリンピースの豆ごはん
第1章 突然の異世界 そして 突然のヒーロー!?
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29話 ケンタウロスの遺産

 結局、ニールさん時田さんは、その日の夕食の後になってようやく帰ってきた。


 しかし、ジョセフさんはまだ会議中で、おそらく今日は戻らないだろうと言うことだ。


 夕食後、俺達は客間に集められ、ニールさんと時田さんから交渉の説明を聞くことになった。みんなが席に付き、各自に紅茶が配り終わるのを待って、時田さんは口を開いた。


「えぇ~アルブ王国の宰相ティム・ラーキン様を初め、各国の大使の方々とお話いたしました結果、当面のこちらの費用としまして、各国金塊1本(12・5Kg)づつ……つまり金塊8本分をご用意していただくことになりました。」


 その説明を聞いて、シノブが時田さんに質問する。


「時田、何故?金塊で受け取るのだ。」


「はい、おぼっやま。金塊で受け取るのは、ここの世界と我々の世界で通貨交換ができませんし、ここの産物を私達の世界で売るのも手間ですし……第一、魔法が付与された物など私達の世界で売ることは出来ませんでしょう。


 しかし、金なら私達の世界でも流通しますし、幸い私共と懇意であるンドワン国では、少しですが金が取れますので……そこで、私達の世界での金塊の標準である大きさ12.5Kgにしていただくと、ンドワン国で刻印を刻めば通貨に換えるのも容易になります。」


とシノブに説明する時田さん。


「なるほどな……分かった時田。」


 そうシノブが言うと、時田さんは少し頭を下げてから話の続きを話し出した。


「また金塊とは別に、こちらで活動致しますおりの経費といいましょうか、費用についても各国が負担していただけることとなりました。」


 その言葉を聞いて、俺は、


「凄い、特別待遇ですね。」


と言うと時田さんは、


「はい、なんせ勇者様ですから……」


とニッコリ笑って俺に言った。


 そして、話を続ける。


「武器もさることながら、まず必要なのは移動手段です。」


その言葉に俺達も黙って頷く。


「今回使っているトラックでも、こちらの移動手段よりスピーディーに移動できますが、宿泊機能などがないため、夜営をせざるおえません。 しかも、この世界では魔物……モンスターがいたるところに潜んでいますし、オブリヴィオン(魔王軍)とのこともあり大変危険です。」


 時田さんの説明に、みんな”うんうん”と頷いているのを見て、時田さんは話を続ける。


「そこで、我が社が今開発中の試作車を使うことといたしまして…… ただ、それが少々大きゅうございます。」


と言う時田さんの言葉に、俺が、


「どれくらいですか?」


と聞くと、時田さんは少し考え、


「そうですね~最大全長15m~18mくらいで幅3.2m、高さは……付属品を付けますので……なんとも言えませんが……」


と言う時田さんの言葉に俺は思わず、


「でっ!、デカイですねぇ~」


 驚いたように言うと、それを受けて時田さんは、


「はい、食堂や宿泊設備も装備させますので…… まぁ、こちらには部品で持ち込んで組み立てるつもりですが、一時的ならともかく、この大使館を我々のベースとして使うのは少々手狭かと……」


という言葉に、一同唸りながら考えていると。


「そこで……なんですが……ニール様よりご提案があるそうですよ。」


と言いながら、ほほ笑みニールさんを見る時田さん。


「えっ、提案って何ですか?……ニールさん。」


と俺が言うとみんなも時田さんからニールさんに視線を移した。


 みんなの視線を受けニールさんが微笑みながら、地図を広げ出した。


 俺達はその地図を興味深げに覗き、ニールさんの説明を聞く。


「以前、私はみな様にこの世界には確認されているだけで、ダンジョンと呼ばれる場所が20ヶ所あると申しましたが……」


ニールさんの言葉に俺達は頷く、それを見てニールさんは話を続けた。


「実は、21番目のダンジョンがあるのです。」


「「「21番目~」」」


と、俺とミオンとシノブが驚き言う。


「その21番目のダンジョンが、どうかしたのか?ニールさん。」


と言うゲキにニールさんは頷くと地図を示しながら、


「今いるアルブ王国がここ、……そして21番目のダンジョンが、ここにあります。」


と言うニールさんに俺が、


「そこって……以前俺が、ゴブリンやワームと戦った場所の南側ですね。」


と言うと、ニールさんが頷き、


「そうですね、セイアさんがゴブリンやワームと戦った場所より、もう少し南の方……そうですね30Km南ですかねぇ。」


と地図上で俺が戦った場所を指で示し、後に21番目のダンジョンがある場所を示した。


「ここのダンジョンは、今からもう30年前の話になりますか……私の父ティム・ラーキンとソフィー姫様の父であるエドモンド公、現イーシャイナ王国が、冒険者(Treasure Hunter)をしていたころに見付けたそうです。」


とここまで話して、一呼吸置いてから、続きを話し出した。


「たまたま、アルブ王国からデスロ同盟国に抜ける近道を探していた時、発見したそうで、そのころ、チーム名を【明けの明星】と名乗り、冒険者(Treasure Hunter)としては、少々名前が知られていた父達は、”行き掛けの駄賃”だと言うことで、早速このダンジョンを攻略したたそうです。」


と、ここまで話したニールさんに、ワクワクした目で、


「でっ、どうなったの?」


話の続きを急かすように聞いて来たミオンに、ニールさんが黙って頷き、話を続ける。


「はい、ダンジョンの攻略自体は、スムーズに言ったそうです。罠が他のダンジョンより多めだったそうですが、魔物自体はそう戦闘レベルが高い者はおらず、ダンジョンの最下層まで1日足らずで到着出来たそうです。 しかし、最下層に到達した時、そこの”守護者”と名乗る者が現れ、戦闘になったのですが、その”守護者”が滅法強く、自分達の攻撃がすべて効かなかったらしいのです。そこで父達は、方法の体で逃げ出すのですが、その時、偶然ダンジョン最下層にある通路に逃げ込んだそうです。


 そして、ダンジョンの最下層の通路をさまようこと一カ月、やっとの思いで通路からでて見ると、そこは、イーシャイナ王国付近の草原だったらしいのです。」


 この話にミオンが少し残念そうに、


「なぁ~んだ……結局、宝物はなし~」


と言うミオンに黙って頷くニールさん。


「そりゃ、方法の体で逃げ帰ってるのだから無理もないよ……Miss.シラトリ~」


とそりゃそうだろうと言う表情で言うシノブ。


「で、結局、そのダンジョンがなんなんだ。ニールさん。」


 ゲキがの言葉を聞いて、ニールさんは頷き、


「はい、このダンジョンと言うより、ダンジョンの最下層にあった通路こそが、今回の本題です。」


 それを聞いて俺達は身を乗り出す。


「父達が最下層に到達した時、そこには父達が脱出に使った通路意外に6本の通路があったそうです。その後、父がアルブ王国宰相と魔法大臣に就いてから、色々な文献を当り、その結果。このダンジョンになっていた所は、太古の昔に栄えたケンタスロス達の砦だったと言うことです。」


「「「「砦ぇ~」」」」


 ニールさんの言葉に俺、ミオン、シノブ、ゲキまでもが声をそろえて言う。


 それを受けて、ニールさんが話を続ける。


「ケンタスロス族はその昔、この世界で繁栄していた種族で、下半身が馬と言うのもあり、その機動力で、幾多の国々を攻め自分達のものにしてきました。滅んだ原因は定かではないですが、その機動力の一端がこのダンジョン最下層の6つの通路ではないかと父は言うのです。」


と言うニールさんに、ミオンが疑問を投げかける。


「でもさ、元々下半身が馬なんだから機動力があっても当たり前だし、その通路なんてあっても意味ないような気がするけど……?」


「はい、彼らは馬に騎乗した騎士と同じ機動力と考えられますが、それにしては移動速度が異様に早かったそうです。ケンタスロスに対した国が、戦争準備がままならないくらいの速さで攻め入ってくるそうです。」


 それを聞いてミオンは更に首を傾げ言う。


「だって……それって馬だからじゃないの?」


 ミオンの言葉にゲキがニールさんの代わりに答えた。


「ミオン、考えてもみろよ、地上には山や谷、川は元より移動速度を上げるのに障害となる物が多い……まして魔物が襲ってくる……当然俺達が思っているよりも進軍は遅くなる…… しかし、だ!」


と、言いかけたゲキの言葉の途中で、ミオンが言う。


「あっ!そーか、地下道を移動すれば地上の障害物や魔物を完全に無視して移動出来る~」


と言うミオンにニールさんとゲキが大きく頷いた。


「なるほど……分かりました。 ただ、そのニールさんのお父さん達がかなわなかった”守護者”は気になりますが……そこを拠点に出来ればオブリヴィオン達に対処しやすいってことですね。」


と言う俺に、笑顔で頷くニールさんと時田さんであった。




◇◇◇◇◇





 翌朝、朝食を済ませた俺達は元の世界に戻るため、イーシャイナ王国大使館中庭に集合した。


 中庭にはすでに例の魔法円が作られていて、俺達を見送るためにイーシャイナ王国大使館のメイドさんや執事さん達が勢ぞろいしていた。その中に、大使のジョセフさんが居て、涙目でソフィーに、


「おひー様!!、くれぐれも……”ヒック”お体を大切になっ……さって下さりませ~」


 ソフィーの両手をしっかり握り、今にも大粒の涙をこぼしそうに言うジョセフさん。


そんなジョセフさんに優しく微笑みながら、


「はい、先生もお身体大切に……わたくしはすぐ戻ってまいりますから……」


と優しく答えるソフィー。


 その言葉に、”うんうん”とただ頷くだけのジョセフさんであった。




◇◇◇◇◇





 中庭に造られた魔法円にトラックを移動させ、ホロを外したトラックの荷台に俺達が乗り込むとトラックの荷台の中央に居たニールさんが杖を大きくかざし、ソフィーを見て頷くと、それを見たソフィーがトラック荷台にある大きな水晶(魔水晶)に触れ魔力を注ぎこんだ。


 すると、水晶から淡い青白い光がでて、俺達の乗るトラック全体を包む。それを確認したニールさんは、杖を頭上に掲げこう言った。


「Paralleltransfer【異世界転移】!!」


 俺達のトラックの周りに、例の雲のモヤモヤが現れ、トラックを包み込んだと思うと次の瞬間!俺達を載せたトラックは、暗いトンネルを猛スピードで進んでいた。


これで第一章は終了です。

幕間のキャラクター紹介を挟んで第ニ章に入りたいと思いますが、

準備の都合で第二章のアップは6月1日ごろとなります。

しばらく、お待ちください。

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