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異世界いったらヒーローごっこ ~夢勇者GUY BRAVE~  作者: グリンピースの豆ごはん
第6章 暗黒大魔王 VS ギガ・ブレイブ(完結編)
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230話 初詣




「「じゃ~行ってきます」」


「「「行ってまいります」」


 俺とミオン続き、ソフィーとシュイが、うちの両親に言う。


「はい、気をつけてな」


「セイア、みんなの分も出してあげなさいよ」


とうさんに続き、かあぁんが言う。


 今回特別に、お年玉とは別に、みんなの分もと、余分にお金をくれた かあさん。


(別にお金には困ってないけど……まぁ、ご厚意は無にすると悪いからね)


 元旦の朝は、かなり冷え込む……ので、3人共ファーショールを肩にかけている。


 俺は、誕生日にもらったスペースファルコン隊の革ジャンにジーパン姿。


 初詣は、家の近所の神社へと向かった。





◇◇◇◇◇





 神社に到着し、ゲキの所のさくらばーちゃんに聞いた作法を俺とミオンでやって見

せる。


鳥居や門の前で一礼。


 それを、ソフィーとシュイが真似る。


 参道は、正中(真ん中)を避けて歩く……って言っても人が沢山いて、鳥居の

手前から左側通行になっていたので、そこは端折はしょる。


 俺とミオンが先頭を歩き、ソフィーとシュイが後から付いてくる。


 境内のいろいろな屋台が珍しい……っというより、ソフィーとシュイがいち

いち、足を止め屋台を覗き込む。


 そんな2人にミオンが、後ろを振り向き声を掛けた。


「お参りが終わってからねw」


「「はーいw」」


 ソフィーとシュイは、聞き分けのいい子供のような返事を返し、俺達のもとに駆け寄ってくる。


 それを待って、俺とミオンは、手水舎ちょうずや・てみずしゃと向かう。


 手水舎でも、多くの人が並んでいたので、俺達もその列に加わり、おとなしく順番を待つ。


 10分くらいで、俺達の順番が来たので手と口を清める。


 ここでも、さくらばーちゃんに聞いた作法を、俺とミオンで、ソフィーとシュイ見せた。


 手水舎の前で軽く一礼し、まず、右手で柄杓ひしゃくをとり左手を清め、次に左手に柄杓

を持ち替え右手を清め、そしてまた、右手に持ち替え、左手に水を受け、口を

すすぎ、最後に左手をもう一度清め、両手で柄杓を持ち、水をすくう部分を

あげて持ち手の部分も清める。


で、手水舎をでる時、軽く一礼。


 正直、今までこんな風に手を洗ったことは、俺もミオンもない。


 が、


 さくらばーちゃんに、異世界のソフィーとシュイには、日本の伝統や習慣をちゃん

と、伝えてほしいって言われたんでねぇ。


 少々、かったるいが……致し方ない。


 ソフィーとシュイが、手水舎で、清め終わるのを待って、みんなで本殿に向かう。


 ここでも、混んでいたが、人の流れに任せ拝殿の前に向かった。


 ここでも先に、俺とミオンがやって見せる。


 まず、一礼する。


(本来この一礼は、角度45度らしいが……俺とミオンは誤魔化す)


 俺とミオンは各自の財布から、俺は十五円で、ミオンは百円出して、さい銭箱に入れた。


(俺の十五円ってのは、語呂合わせで”十分ご縁がありますように”)


”チャリン”


 そして、ミオンと2人で鈴緒すずおをつかみ、


”ガラガラガラ”


と鈴を鳴らし、礼を2回する。


(これも本来、90度の角度で、お辞儀らしいが……誤魔化す)


 手を合わせるとき、右手を少し下げて2回拍手。


”パンパン”


 手を合わせお願い事をする。


(暗黒大魔王達を倒せますように……)


≪ますように……って倒せるにきまってるんだけどね≫


と俺の頭の中にソアラねぇーちゃんの念話の声が聞こえた。


「シー!気が散るから黙ってねぇーちゃん」


って思わず声に出したら、俺の横で、手を合わせていた中年の男の人が俺の顔をち

らっと見た。


 俺は、何事もない顔して、そのまま拝み続けた。


 俺と、ミオンがお願い事が終わり、一度礼をして、軽く会釈のあと拝殿を離れ

る。


「じゃ、ソフィー達もやってみて」


そうミオンに言われ、ソフィーとシュイがお互いの顔を見合わせ頷いてから、

拝殿の前に進み出てた。


 俺達と同じようにまず、一礼してから、着物の胸元からポチ袋だし、

それを賽銭箱に入れようと……。


「「ちょっと待った!!」」


と俺とミオンが同時に叫ぶ。


「それ、さっきもらったお年玉でしょ!?もらった5,000円全部入れてどう

するのよ!」


とミオンが二人を叱りつける。


「えっ、オサイセンって言うのは自分のお金から出すのではなかったですか?」


怒るミオンにそう言い返すシュイ。


「そうだけど?」


シュイの言葉にキョトンとして答えるミオン。


「ですから、わたくしたちは自分のお金を……」


とソフィーが反論しかけると、それを遮り、


「いや、いくら何でも、もらったお年玉全部をお賽銭に……」


と俺がいい掛けたら……。


「ですから、わたくしたちが持っているこの世界のお金と言うのは、先ほどセイ

ア様のお父上様と、お母上様から頂いたこの紙幣しか持ち合わしておりません」


ときっぱりシュイに言われた。


「「あっちゃ~」」


そのシュイの言葉に俺とミオンはそう叫び、目頭を指で押さえ考え込んだ。


 そして、ミオンが急に顔を上げると、俺に目くばせしてきた。


”俺に賽銭を出せ”と。


 仕方ないので、俺は自分の財布を開けて覗いてみるが……。


 あいにく小銭が……ある!にはあるが……。


 しばらく、出そうか出さないか迷った挙句……500円玉を1枚づつ、ソフィー

とシュイに手渡す。


 一瞬、ミオンが俺を睨みつけるが、俺は両手をシノブのように上にあげ”仕方

ないだろう”ってポーズをする。


”チャリン”


 無事、お賽銭を入れた2人は、仲良く鈴緒すずおをつかみ、


”ガラガラガラ”


と鈴を鳴らし、礼を2回する。


”パンパン”


 手を合わせお願い事をするソフィーとシュイ。


 一度礼をして、軽く会釈のあと拝殿を離れ、俺とミオンのもとにやってきた。


「あの……先ほどのお金をお返ししたいのですが、この紙幣で足りますか?」


とシュイが俺に5,000円手に持ち、俺に渡そうとするので、


「いや、その紙幣の方が多いから」


と断ると、


「それでは、いつまでもお返しできないではありませんか」


とソフィーが言ってきた。


「じゃ、さぁ、あっちでおみくじ引きに行こうよソフィー、シュイ」


とミオンが助け舟を出してきた。


「「おみクジーw」」


 ミオンの”おみくじ”の意味が分かったのか2人は急に”わくわく”モードへ

と変わる。


(ホント、女の子は占いが好きだね~)





◇◇◇◇◇





 おみくじの列に並び、各自おみくじを引いた。


 ついでにその時のおつりで、ソフィーとシュイは500円づつ返してくれた。


 

 で、


 おみくじの結果は、俺が中吉、ミオンが吉で、ソフィーとシュイは何と!”大吉”。


 俺の場合、『争いごと』が”勝つ気長に思え”で、願望が”叶ひ難き様なるも半ば

より案外安く叶ふ”って書いてある。


(まぁ、勝てるけど……そう簡単にはいかないってことだよね)


 ミオンに『何て書いてあったの?』って聞いたら『ムフフフ』って笑いやがる

し、ソフィーとシュイに至っては、『恋愛』の欄しか読んでない。


(君達、真面目にやろうよ)


と心に俺が思っていたら、


≪セイア『恋愛』のとこ見てみ~≫


って念話で言ってくるソアラねぇーちゃん。


 俺は、ねぇーちゃんに言われるまま、自身のおみくじの『恋愛』の所を見て……。


「ギョエ――ッ!」


って驚いた。


『女難のことに気をつけなさい』→つまり、女難の相ってことじゃん。



俺の叫びに、ミオン、ソフィー、シュイが心配して駆け寄ってきた。


 俺は必死で、おみくじを隠し、


「な・なんっ・何でもないんだぁ~!」


と訴えるのだった。





◇◇◇◇◇





 結局、ミオンに無理やりおみくじを奪われ、みんなの前で大声で読まれてしまう。


 その内容に、少し不安そうな顔をするソフィーとシュイ。


 しかし、ミオンは、


「あっはっはぁ~w」


高らかに笑った。


≪あっはっはぁ~w≫


ミオンと同じく、ソアラねぇーちゃんも念話で笑う。


(もう!2人して俺を笑いやがって……ああ、ひょっとしてこれが女難!?)





◇◇◇◇◇





しばらく、不機嫌だった俺だが、ソフィーとシュイが楽しそうに、屋台を見

て回るのを見て、徐々に怒りが収まった。


 ソフィーとシュイが特に目を引かれたのが、綿菓子と飴細工。


 飴細工では、ソフィーが”ユニコーン”を注文し、ちょっとおじさんが困った顔を

するものの、何とか作ってはくれたが……。


 問題はシュイの注文した”ワイバーン”。


 これには、飴細工のおじさんも困り果ててたようで、


「おじさん、恐竜ってか、翼竜ってわかる?」


とミオンが横から口を出し、


「ああ、わかると言えばわかるが……」


「じゃ、それでいいと思います」


 しぶしぶ、何とか作り上げた。


シュイに手渡す時、


「こんな注文するお客さん、お嬢ちゃんが初めてだよ……」


と少し、嫌味で言ったみたいだが、


「そうなんですかw」


おじさんの嫌味を笑顔で、我感ぜずって感じで受け取るシュイだった。


 そんなやり取りを側で俺が見ていると……。


≪セイアwりんご飴……りんご飴≫


と念話で、ソアラねぇーちゃんが俺に駄々をこねる。


 仕方ないので、りんご飴を買い、俺は手で持っているりんご飴を胸元までもっ

ていくと……。


”ガリ”


りんご飴がねぇーちゃんのかじった部分だけ、小さく欠ける。


≪うんw、やっぱりんご飴は最強だわ≫


と嬉しそうに念話で言うソアラねーちゃんだった。





◇◇◇◇◇





 お昼近かったし、こっちの世界の屋台を、ソフィーとシュイに楽しんでもらい

たかったので、テントの中で食事をとれる場所で食事をすることにした。


 席に着き、注文をする。


「とんこつラーメン4つに、タコ焼き2舟(12個)とジャンボフランク4本……

後、ジャガバター4つにコーラ1つにオレンジジュース3つお願いします~」


 みんなの意見を聞いて、俺が注文する。


 もちろん、ここは俺がおごるつもり。


(かあさんから、そのために余分にお金もらってるから)


 しばらくすると、注文の品が俺達のテーブルに並ぶ。


「「「「いただきますw」」」」


 皆で手を合わせ、俺がまず、ラーメンから食べようとした時だった。


”ズルズルズル~”


 勝手に、麺が空中を上ったかと思うと、消えた。


「ああっ!」


思わず俺は声を上げた……のに気づき慌てて手で口を押えた。


≪くぅ~!寒い時のラーメンは格別だねぇ~w≫


とまたもや念話で、のたまうねぇーちゃんに、


≪ねーちゃん、人に見られたらどうするの!≫


って俺も念話で小言を言う。


≪悪りーわりー≫


(ホント、女難の相だわこれ)


と思う俺だった。



昔、大晦日、私の家で、友達4じんを招き、鍋を囲んだ時、神戸の友人が

有名な洋菓子店のケーキをお土産に買ってきてくれたので、それをみんなで

頂いたんですが……。

なんせ量が多かった。

お土産を買ってきてくれた友人曰く、『1人3個』楽勝でしょって言うんだけど、

その友達以外俺も含めて、2個でダウン。

(その前に、鍋と、年越しそばも食べていたから)


で、


除夜の鐘が鳴るころに皆で初詣に行った後、神社境内に並ぶラーメンの屋台で

ラーメンを食べたのですが、それは、うまいのなんの……”絶品”だと思いました。

翌年、同じ屋台のラーメンを食べた時”んっ”って全員が思いました。

去年あれだけおいしかったその屋台のラーメンが……”普通”に感じたんです。

”なんでだろう?”って思っていたら、友人の一人が、「去年しこたま、甘い

ケーキを食べた後だったからじゃなぁい?」って言われ、一同納得した

思い出があります。



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