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「もう……だめだ……」


 だれかがそんな風に呟いた。自身の宇宙をなくした者達が主がいなくなったゼーファスの宇宙、そこにある神の領域に集まってた。ゼーファスの亡きあとを託されてた神がいたようで、その神が拠り所をなくした神を受け入れてるようだ。ゼーファスの宇宙は当然一番広いわけだからね。

 寄る辺をなくして根無し草となった神たちを受け入れる事もできるんだろう。それに別に神達には場所さえ提供してればいいわけだしね。神には食事とかそんなの必要ないし。でも……神にはコストが掛からないとしても、一緒に大量にやってきた竜とか龍は生命体なわけで……そっちには食事が必要だ。


 でも当然流石にいくら広大なゼーファスの残した宇宙といっても……ね。いきなり大量にやってきた龍やら竜の食事を潤沢に用意できるか? と言ったら無理だ。まあけど竜も龍も、食事が必要と言っても、そんな頻繁に食べないと餓死する……とかじゃない。千年単位で食べなくてもどうにかなるのが奴らだ。

 だって殺そうとしたってなかなか殺せない程にしぶといのか竜とか龍とかいう輩なのである。だから食事を抜いたからってすぐに死ぬ? なんてことはない。奴らはただ腹の虫に敏感なだけで、別に腹が減ってなくても口になにか入れていたいやつら……なのだ。まあでも、だからって放置してると、龍はともかく、野蛮な竜たちはゼーファスの宇宙の星を食い荒らしまくる可能性がある。

 じゃあどうしてるのか? そこらほら、ゼーファスの部下たちは強いから力で竜達を抑え込んでる感じではある。でもそれもいつまで持つか……だね。なにせ頭が悪い奴らって集まったら自分たちが強くなったと勘違いするじゃん。竜にもそれがある。ヤンキーみたいな奴らが竜なのだ。


 そして今どんどん宇宙がなくなってる。これで始祖の龍に挑んで宇宙とともに死んでるのなら、そこまで集まってくることもないんだろう。でも考えて見て欲しい。そこらのヤンキーの生態を。


 そう、奴らは弱いものにはイキってるのに強いやつにはヘコヘコしてるか逃げるのだ。それがヤンキーという奴らの生態だ。そして始祖の龍は絶対強者である。つまり? 言わなくてもわかるだろうけど、これだけ竜が集まってきてるということは、コイツラは普段下位の神相手にイキってるくせに始祖の龍からはヘコヘコと逃げてきた……ということだ。


 全体的に少ない龍の方は、それにしてもゼーファスの宇宙までやってくる数も控えめである。それはきっと龍になることでヤンキーから進化した証だろう。責任とか信念とかさ……自身をより明確に持つようになった龍たちはきっと敵わないとわかりつつ神とともに育てた宇宙を守ることを選んだ奴らも沢山いたんだと思われる。


 パチパチパチと拍手を送ってあげたい。そういう心意気、私は評価するよ。それに比べてチンピラ竜共と来たら……ゼーファスの宇宙に集まって「どうにかしろ!」「食い物よこせ!」と大合唱してる。

 ほんと、こいつら供物として始祖の龍に差し出してやろうか? 


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