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こうやってる間にも宇宙が消える。神が管理してた一つの宇宙がきえる。でも一つとかいってるが、一つの宇宙の中には沢山の命がある。無数の星があって、そこに生きる命が沢山あるはずだ。
それが全て、余すことなく始祖の龍の腹へと収まっていく。きっと星の内部にいる存在は何が起きたのか? もわかんないと思う。いきなり天変地異が起きて世界が崩壊しだす。
そして……終わりだ。そんな世界が今、無数に生まれてる。宇宙の終わりとはそういうことだ。沢山の命にとって、理不尽すぎる終わりが訪れてる。自分に関わりがない命がどうなろうと私的には知ったこっちゃない。
だから私の心が痛むことなんてない。それは確か。酷いやつ? 私を酷いやつと思うだろうか? 神なんだから……始祖なんだからと責任の追求をしてくるやつがどこかにいるだろうか?
いやいや……だよ。そんなの私には関係ない。でも……ね。哀れだとは思う。気の毒にって思う。本当に責任を取らないと行けないその宇宙を管理してる神と竜……そいつらが情けなくて哀れだとね。ちゃんと愛着とかあったらさ、神も竜も宇宙の為に戦おうと思うものじゃない?
確かに神一人、竜一体とかで挑んでも始祖の龍に勝ち目なんてない。それは確かだ。だから逃げることを選ぶ。大っぴらには非難しづらいよね。だって仕方ないんだから。これまで、始祖の龍に挑んできた神がいないのか? といえばそんなことはない。そういう慈悲深い神はもちろんいた。
宇宙を……その中に生きる者達を守ろとうした神たちはいたのだ。でも……そんな勇猛で慈悲深い神たちは尽く始祖の龍に敗れた。当然だ。勝てるわけない。始祖の龍に現宇宙の神や竜は無力なんだから。唯一の対抗策として見られてたパートナーとなるアーミュラは今や始祖の龍側。
やれることがない。誰もがゼーファスのようにその存在をかけて全く別の存在にできるわけじゃないだろう。そんな術を知ってるわけもないだろうしね。そうなると……逃げるしかない。
でも逃げても逃げても……宇宙の端っこに逃げても……
(いや、逆にどんどん中央に集まってるんだけどね)
端っこだろうが、中央だろうが代わりはないだろう。だってどこに逃げようが……いや、もう彼らも理解してるだろう。逃げ場なんてないってことを。そこで背中を押してくれる存在がいれば……残ってる神達をうまく操れるかも。
私はニヤリと笑うよ。




