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&510

 無には何もない。ここからあの始祖の龍に何か落とすとか? そんなことはどうやらできないよう。そもそもが私の力を直接ぶつけるとかもできないし……ここから出来ることは限られてる。やっぱり現宇宙の内に私の分身を寄越すのがいいだろう。まあそれでもなにも解決はしない。

 私では始祖の龍には勝てないからね。そうなると二人に参戦しても意味はないだろう。でも時間稼ぎはしないといけないからね。それに……


「そろそろ神たちもわかったんじゃないかな?」


 私は宇宙の内側の神たち龍達の動きを見てそうぼそっとつぶやく。そう、彼らもそろそろ気付いたはずだ。このままじゃ現宇宙は始祖の龍に食われると。そして、彼らには逃げ場なんてものはない……と。ここまで来たらさすがに思想やら信条とか違っても強大な敵を前に手を取り合う……ということができるんじゃない? 


 ただ、きっかけがないのだ。そして、神やら龍をまとめきれる存在がいない。だから彼らは今や烏合の衆となってる。いや、その力は本当に強大なはずなんだけどね。でもその力が始祖の龍には通じないから今や烏合の衆ってだけだ。


 今残ってる神とかゼーファスの考えに賛同しつつも参戦しなかった腰抜けとか、そもそもがゼーファスとは敵対してたやつらしか残ってないからね。上位の神もいくつかはいるだろうし、龍もまだまだいるが……そいつらが今更何を言っても……である。

 だってゼーファスたちと立ち向かわなかった奴……だからね。自分たちを都合のいいように操って、その間に逃げるんじゃないか? とかいう疑心暗鬼が神たちの間にはある。それにいくつかの神たちは、龍と交渉をしてた。

 何を言ってるのかと思ったら……


「あなたたちは強い。ならばあなたたちが矢面になり、私たち神が全力でサポートしよう! だから頼む!」


 とかいう……まさに他力本願みたいなお願いしてた。それに対して残ってる龍達も――


『貴様らは何をしてくれる? 我らが戦ってる間に逃げる気ではないか?』


 ――とかね。いってるよ。まあ今残ってる神を信用できないというのは同意するけどね。まったくもってまとまりがない。責任を擦り付け合ってるよね。そして早々に負けたゼーファスを叩く始末である。てかヴァラヴァレレイドはこいつらの為に戦ってるんだよね。

 だって一回はきっと接触したはずだ。それでヴァラヴァレレイドと他の数体の龍でヴァラヴァレレイドは再び始祖の龍と戦ってる。おい! だよ。今見てる感じ、ほかの神やら龍達何もやってないぞ。こいつらがやってるのはどうやって始祖の龍に対抗するか……いや、ヴァラヴァレレイドを援護するかでもない。


 次のいけにえを自分たちにしないために無駄な言葉を使ってるのだ。もう見捨てようかな? とか思っても悪くないよねこれ? 

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