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&485

 私は砂時計の形をした現宇宙の前で「はて、どうするか?」とちょっと考える。このまま現宇宙いくのもいいんだけど……このままこの現宇宙に入ったら、新生宇宙に帰るのはやっぱり簡単だけど、再びここに来るのは大変にならないかな?

 実際もう何回も現宇宙と新生宇宙を往復する気はあんまりないんだけど……でも出来るかできないか? は結構大きな違いじゃない? 私はちらっと周りを飛んでる蝶をみる。


「ねえ」

『なに? もっとお話ししてくれるの?』

「そうね」

「やったー」


 この蝶かわいいな。美少女な私を引き立てるのにすごくいい蝶である。幻想的だからね。まあさすがに引き立て役に持ち帰る……とか出来ないと思うけど。


「えっとここ以外にも同じような場所ってあるの?」

『うーんどうだったかな?』


 なんか頼りなさそうだった。けど……「ちょっとまってね」――といわれて実際ちょっとまつと「あったよ」といってくれた。なんか反応が鈍い時がある? もしかしてこれはやっぱり分身か何かで本体にある知識を検索してるとかなんじゃない? そんな風にちょっと感じてしまう。


「ちょっと他の所もみてみたいかも」

『いいよー』

 

 そんな風に軽く蝶はいってくれる。一刻を争うとき? 現宇宙が危ない? まあそれはそうである。でもね。私的にはまだ大丈夫っていうか? きっとまだ大丈夫多よ。うん! 頑張って!


 というわけで私は蝶に案内されてまた別の宇宙へとたどり着く。私はただボーっと案内されてたわけじゃないよ。さすがにこの無の空間の歩き方? を蝶を見ながら学習してたのだ。ここには何もなく。そしてすべてが不安定といっていい。だから上にいったら右に出るとか、下に行ったら前に出るとか……普通に起こる。多分神でもここを自由に動くのは危ないだろう。

 それこそまともに進めたりなんかしないかもしれない。下手したら一生目的地にたどり着かない……そんなことが起こりうる場所だ。迷路の攻略法なんてここでは使えない。なにせ法則が何もかも違うんだからね。

 だから何でもない様に進んでる蝶を参考にするのは正解だろう。先人に学べとはこのことである。まあ私がやってたことは間違ってなかったみたいだけどね。やっぱり進むためには自身の力で進むべき先を固定させることが重要だ。でないと自分がどこに向かってるのかわからなくなる。

 でも何も目的地の場所もわからなく歩いてると、結局どっちにいったらわからなくなるよね。取りあえず私は現宇宙の前に私の力の残滓を置いておくことにした。これによって現宇宙の位置が無の中でもわかるはずである。

 それは宇宙の外にアンテナというか? 基地局があるようなものである。始祖の龍にも干渉されないだろう。あとはどうやってこの蝶は無を観測してるんだろうか? 今までのやり方だと私の残した残滓はわかるが、はっきり言ってこの無の空間を把握することはできないんだよね。


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