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『あの宇宙を見つけられないと言うことか?』
「だからそう言ってるでしょ?」
これはもうしょうがないね。きっとあの宇宙とはもう縁を切れ……ということだろう。もしかしたら新生宇宙がすねてるのかもしれない。まあもしもそんな事が起こったとしたら、それも私の意思……なんだけどね。
だって新生宇宙の全てを形作ってるのは私だし?
「これは仕方ないわね。だって見つけられないし?」
とりあえずそう言って目をそらそうと私はした。でも……
『ならば、儂を介すればいいだろう。お前ならできるはずだ』
「私も、向こうの宇宙を見つけてあげる。だからさっさとこれを解きなさい」
ズラララバライトにウサギっ子も加わってそんな事をいってくる。とりあえずウサギっ子にはムカッとしたからおっぱいをもみしだいてやる。小さいけど……もみごたえは正直ないが、でも気持ちよくないのか? といえば癖になる柔らかさだからずっとこうしていたい……と思える。
「この……」
「ははは、無駄無駄だよ。ここでは私がルールなんだから。ウサギっ子は大人しくモミモミされてなさい」
片手だった手を両手に変えて「うりゃうりゃ!」と揉みしだいてやる。するとなんかウサギっ子はどんどんとその目を吊り上げていく。そして恨みの炎が目の中で燃えてるようにうつった。
ちょっと調子に乗りすぎたかな? でもほら……手は止まらないよ。
「仕方ないじゃん。私にはもう向こうの宇宙を見つける事できないしー」
「行きたくないだけでしょ? 始祖の龍と戦うことになるからね」
「それもある。だって私しか対抗手段ないじゃない」
私は素直に認める。私でしか始祖の龍への対抗手段はないのだからまた矢面にたつことになるじゃん。はっきり言ってここにこうやって無事に戻って来れたのは運が良かったのだ。もう一度ここに戻ってこれる保証なんてないんだよ? そして言ってしまえば……
「はっきり言うけど、私は悪い予感がしてる。だから行きたくない」
虫の知らせというのか……宇宙の知らせというのか……そんなのだよ。実際具体性はない。けど……少なくとも大変なことになるは確定してるからね。
「あんたも少なくとも向こうの宇宙で育って来たじゃない。恩をかえそうとは思わないわけ? 始祖の龍を倒す必要はないでしょ? あの宇宙から追い払えばいい」
「それがどれだけ大変なのかはわかってるでしょ?」
「ふふ」
何やら怪しくウサギっ子が笑う。そしてこういった。
「あぁー始祖の龍に逃げずに立ち向かうラーゼを見たら私惚れちゃうかもなぁ~」
「おう……」
私の心になにか大きな衝撃が落ちたのは確かだった。私ウサギっ子に惚れてるからね。




