表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2394/2464

&459

 迷ってる場合じゃない。逃げるかあとちょっと時間を稼ぐか……でもドラグから送られてきたこれを信じるのなら……いやリスク高いけどね。

 うまくいくかもわかんない。きっとこれはゼンマイの奴が予めドラグに伝わるように仕込んでたんだろうけど……


「ウサギっ子たちは新生宇宙に送るわよ。邪魔だし」

「はい」


 私はそういってやられてるウサギっ子たちを新生宇宙に送るために力を使う。それはドラグは賛成してくれた。まあただ新生宇宙に放っておくってこともできない。けどかまってる場合でもない。


「みんなの事、頼んだわよ」


 私はズラララバライトにそういった。それでみんなをズラララバライトに任して私は自身の中に残ってる向こうの力を集める。

 実際、これ以降はもう使うこともないだろうしね。すでに聖杯もないしね。だから乗ってあげることにした。ドラグに……いやこの場合はドラグに託したゼンマイの奴にね。


 一応ゼンマイの認識では私だってあの宇宙を管理する神だったわけだしね。


「でもよく考えたら先に私はあいつらの前で逝ったはず……」


 実際ドラグだけでは宇宙を広げる……というのは難しかったはず。なのにドラグにゼンマイは託した。それは本当にドラグに託したのか、それとも私が生きてるってわかってた? わからないが、とりあえず私は向こうの、現宇宙を広げてあげることにする。


「ええーい!!」


 そんな声を出してるが、別に声を出す必要はない。とりあえず気合を入れてみようっていう意気込みである。消えかけてた私の宇宙。

 それが一気に再び息を吹き返したように広がっていく。それに対してきっと始祖の龍だってびっくりしただろう。だって誰もいなくなったはずの宇宙が息を吹き返したのだ。何が起きたのか……と思うのは当然だ。


「ドラグ、あんたも早く 戻ってきなさい」

「ラーゼ様、まだです。少しでも時間を稼ぐためにも、誰かがいた方がいいでしょう?」

「バカ! ゼンマイやアクトパラスの奴の為にそこまでする必要ない!」


 私は怒ってあげる。だってこれは本心だ。アクトパラスの奴やゼンマイとかよりも私にとってはドラグの方が大切だ。だからそこまで肩入れする必要はない。

 こうやって宇宙を広げてやっただけでも涙流して感謝してほしいくらい。でもドラグはこんなことをいってくる。


「違いますよ。彼らの為じゃないです。これは私たちの為です。お願いしますラーゼ様。私を新たに生まれ変わらせてください。貴方の、新生宇宙で」


 そういってドラグは一人で始祖の龍へと向かっていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ