表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2386/2464

&451

「効いた?」

『そうなのですか? 流石です!』


 私の声が届いてたのか、ヴァラヴレレイドが興奮してるような声で持ち上げてくれる。それはいいんだけど……まさかこんな……こんなことで攻撃が通るなんてね。いや、これは攻撃でもないから驚きなのだ。


 今までは直接『力』を始祖の龍へと押し付ける、叩きつけることを『攻撃』としてた。でも今回のこれ……これは始祖の龍への攻撃というよりも私はただ自身の宇宙を守るのが目的だった。

 いや……


(守ってはないけど……)


 宇宙を見る。実際宇宙はまだ無になってない。始祖の龍が宇宙を食べてるとそこには何も残らず、あるのは『無』になる。無なのに有――というのもおかしな話だというのはわかる。でも無いからあって、有るからないっていうね。

 いや、言葉遊びは意味はないか。ただそういうことなんだ。そうなるってだけ。実際無は有るのではなく、なくなった場所を私達がそう観測してるだけなのかもしれない。


(けどまさかこれが効くなんて……)

 

 思いがけない事がきっかけになる。そういう事は往々としてあるものだ。私は今、直接的に始祖の龍に攻撃を仕掛けたわけじゃない。けど、何故かこれが攻撃になった。今までと何が違ったのか? 

 それは始祖の龍も直接的な攻撃をしてなかった? その体を使うよりも、その力を全面に押し出してた? ここが私の宇宙だったから? 始祖の龍の力を押し戻していって、思わず行き過ぎたから? 細かな血管のように宇宙に私も始祖の龍も力を巡らせた。そして押し返した私は、そんな血管の起点へと自分の力を押し込んだ。

 血管に押し込んで、それが始祖の龍の力を通す部分だったってのがもしかしたら味噌だったのかもしれない。力を流すような器官なんだから、もしかしたらかなりデリケートだったのかも。 

 始祖の龍にはたいていどんな攻撃もきかない。現宇宙の力なら吸収するし、それ以外の力もこの始祖の龍の圧倒的な力に有効打を与える力となると……ね。やっぱり始祖クラスでないと難しい。

 じゃあさっきのはそれだけの力を込めてたのか? といえば別にそうじゃない。だって直接攻撃をしようとしてたわけじゃないからね。取りあえずこの私の宇宙分解させないように……とそっちを強く意識してた。

 押し戻す……それが一番だった。でも効いた……実は何かゼンマイがやってたとか……ないよね? でも私にはなんの変化もないし、一神が始祖の龍になにか出来るとも思えない。ゼンマイがやるとしたらこれからだろう。アクトパラスが始祖の龍に取り付いた。

 意図せずに攻撃になったから、それでおきた始祖の龍の混乱、それに乗じた形だ。その吸盤で力強く始祖の龍の体に取り付いたアクトパラス。一体どうするつもり?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ