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「ちっ」
始祖の龍は私の力を食った。まあ今まで何度かそれをやってるし、そのあとは……
『ぐええええええええええええ!?』
――と吐き出すまでがテンプレである。やっぱり私の力はこの現宇宙の力とは全く違うし……と、いう事はあの始祖の龍でも私の力を直接取り込むのはリスクがある……という事みたい。けど……
(油断はできないよね)
相手は始祖の龍だ。もしかしたら私の力に適応してしまう可能性はある。もしかしたら始祖は始祖同士の力に適応は絶対にできない……とか有るかもしれないが、そんなのないかもしれない。調ベれる手段なんてない。だからあんまり私の力を取り込まれたくない。なにせ相手は私よりも全然長く始祖をやってる相手だ。もしかしたら始祖同士で戦ったりしてきた可能性だってある。
歴戦の始祖かもしれない。だからあまり食われたくない。そもそもがこっちはあいつの力を食おう……なんて全く思わないんだが? なんか嫌な感じするんだよね。これも直感なのかもね。まともに始祖の龍の攻撃を……力を……エネルギーを食う気にはならない。
それはきっと私も吐き出すから……なんてそんな甘い事じゃないんだよね。あいつの力を受けたら、私はきっと死ぬだろうとわかるからだ。エネルギーを放つのはリスクがある。かといって、あの始祖の龍に近接戦を挑みたいか? といえば全くだ。
「今がチャンスだな!!」
『あのバカ』
始祖の龍が私の力を食って、それを吐き出してるからか、アクトパラスはチャンスと思って動き出す。そしてそれはアクトパラスだけじゃない。ルドルヴルヴとヴァラヴァレレイドもそうだ。アクトパラスはその腕に沢山の触手を出した。そして大きくさらにそれぞれを絡め合わせてググググ――と圧縮をする。そして一気に始祖の龍に近づいてその星ほどに巨大になった腕を一気に開放して始祖の龍の横っ面にその拳を叩き込む。かなりデカくなってる始祖の龍……それこそ太陽を縦に五つ位並べたくらいの大きさだっだ。アクトパラスの拳は太陽一つ分くらいにはなってただろう。
だから始祖の龍の体が大きく揺れて吹き飛んだ。やりやがった……と思った。効いてるのかは実際わからない。でもここまでクリーンヒットしたのはこの攻撃が初めてではないだろうか?




