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魂の回廊を見直すといっても、今はそれどころではない。無から戻ってきた始祖の龍はなんか気が立ってる。ピリピリとしてる。もしかしてだけど……
「アーミュラを狙われて怒ってる?」
そこまでの思い入れがあるとは……ちょっとおもってなかった。だって始祖の龍って他の事になんて関心を持たないと思ってたからだ。自身以外には一切興味を持ってない……始祖の龍は破壊だけを楽しむバーサーカーだとね。そんな風に思ってた。
けどどうやらアーミュラに対してだけは違う。それがパートナーと言われたらそれまで何だけど……でもそれだけか? そもそもがなんで始祖の龍はパートナーをアーミュラに選んだ?
てかパートナーになる基準ってなんだ? よく考えたらそこら辺竜とか龍任せで私達神はしらないような? いや、ゼーファスはそれを知ってたはずだ。だってゼーファスがアーミュラを始祖の龍のパートナーに推してた。その根拠は一体何だったんだろう?
「ねえ、あんた達はどうやってパートナーを選んでるわけ?」
そもそもが竜やら龍は勝手に新たな宇宙を得た神の所に押し寄せて、勝手にその宇宙を守ってやる――という言い分を告げてその宇宙の守護者へと収まる。そしてそうなったら、勝手に神が造った星と生命の利益をもぎ取っていく。まるでヤクザのやり方である。
でもその状態の関係ではパートナーとは言えないだろう。実際普通の神と竜とかの関係にはそんなのはないらしい。むしろ険悪という。私が知ってる神達は結構竜やら龍と仲いい奴らばっかりだから、そんな印象ないんだけど、どうやらほとんどの神は竜とかとは関係悪いらしい。
まあけどわかる。だってまじやり方ヤクザだし。けどそれでもそのやり方が許されてるのは、どこにだって竜はいるからだ。龍はもっと数がすくなくなるから、辺境ではめったに見ないらしい。
私の所には龍も古龍もいたから、そんな馬鹿な……とか思うだろうけど、私のところが異常だったのだ。普通は下位の神の所に龍やましてや古龍なんて来ないのだ。だって彼らにはもう安定した収入源があるのである。押しかけて来るのは定住する地がない竜たちだ。
普通はね。だから下位の神の所に押しかけて来るのはそれこそヤクザの様な竜達ばかり。それは関係悪化するよね。そんな奴らをパートナーと思ってる神は少ない。けど……神も位が上がっていくと関係性も変わってくる。上位神と龍の関係はまさにパートナー的なそんな感じらしい。
『我らは魂が引き合う相手を選ぶ。だが、始祖に引き合う魂が有るとは思えないがな。我もアーミュラ神のことはしってた。むしろ、あの神が始祖の龍と合うとは思えなかった』
「でも、ゼーファスはアーミュラを第一候補に考えてたみたいだけど……」
そしてその推測はどうやらあたってた。ズラララバライト達古龍が一番始祖を知ってたはずだ。そのズラララバライトもアーミュラと始祖の龍が合うとは思えないといってる。けどゼーファスは見抜いてた。始祖の龍がアーミュラを選ぶと。
それって一体?




