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&388

『それでここの全員で特攻でもする気か? それでゼーファスを救えると?』

『救います。彼を無くすわけにはいきません』


 白い古龍ははっきりとそう断言した。でも……救います……と言ったけど、救う術があるとは言ってないよね? どうする気なんだろう? 私はそんな事を思ってると、白い古龍はとんでもない事を言ってきた。


『聞きなさないヴァラヴァレレイドの裏の者よ。私達にもその力を与えなさい。さもないと、ここでヴァラヴァレレイドを食います』

「はい?」


 滅茶苦茶な事を言い出したぞ。でもどうやら白い古龍は本気らしい。やばいよこの子。流石のヴァラヴァレレイドも古龍四体とは渡り合えないだろう。そうなると負け確だ。私が力を乗せればどうにかなる可能性はあるが、はっきり言ってこんな事で私の力を使いたくなんてない。

 てかヴァラヴァレレイド程の龍がいなくなるのはデメリットとして大きいと思うが……この古龍にとってはそれだけゼーファスが大事ということだろう。それに悠長に交渉をしてる場合でもない。だからこんな強硬手段……そもそも私が乗せるくらいの力ではついさっき意味ないと始祖の龍に証明されてしまったが?

 でも今にも白い古龍はヴァラヴァレレイドにとびかかりそうだ。私はとりあえずその場にいる古龍たちに力を乗せることにした。下手に混ざたらいくら古龍でも死ぬからね。これでいい? 全く美しいくせに短気とは……その性格は直した方が良いと思うよ。


『これは……』

『我が女神の力はそのままではこの宇宙の我らにはなじまないのです。だから乗せてるだけにとどまってる。我らが我が女神の力を十全に受け取れるのなら、始祖の龍にももっと対抗できるでしょう』


 そう言って説明してくれるヴァラヴァレレイド。やめてよ。……それって我が女神とか言ってる時点で、こいつらに私の存在がバレてるでしょ? だってヴァラヴァレレイドが変な行動をしだしたのは有名で……そしてその原因が私という神だってのも……ちょっと調べたら出てくると思う。

 だからきっと今のでこの白い古龍は確信したはずだ。ヴァラヴァレレイドの裏にいるのはカサノヴァたちにはめられて殺された……とされてる私だと……そもそもそのせいでヴァラヴァレレイドは宇宙の一角でカサノヴァ陣営とバトルってたのだ。その筈なんだけど私が実は生きてる……とわかっちゃったら、こいつらもこれまでのヴァラヴァレレイドの行動を別のように捉えるかも。

 それに……ズラララバライトの行動だって今ので私が裏で糸引いてたみたいになるじゃん。そのとおりだけどさ……てもなんか色々と思うところは有るだろうけど、白い古龍は何もいわなかった。どうやら今はゼーファスの救出が最優先らしい。

 ゼーファスの魂……それを始祖の龍から取り戻すミッションが始まってしまった。ちなみに私は遠隔だけど強制参加らしい。メンド……

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