表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/3

第1話.ゆいこが転生したら花魁だった件

『小説家になろうラジオ』より

子供の頃、ひろしとたくみというイケメン二人が塾に迎えにきてくれるという妄想をしていた巽さんに、恋愛小説のような胸キュンの三角関係を味わわせてあげようという企画の、更にスピンオフの企画です!

「あたいは、江戸の華、ゆいこでありんす!!」

 

 わたしは、転生して、花魁になった。

 江戸の男達が、皆、わたしを一目拝もうと遊郭を訪れる。

 

「ゆいこの花魁道中、見たか?」

 

「ゆいこ、やっぱ綺麗だったよなぁー」

 

 男達はいつも、わたしに惚れた顔をする。でもそれは、本当の愛なのだろうか。

 

 この世界で上までのぼりつめ、わたしは無双状態。自分にとってつまらないと感じた男は、相手にしなくていい。

 

 でも、身請けされない限り、わたしは外の世界を見ることはできない。

 そう、わたしは籠の鳥なのだ。

 

 金持ちに身請けされれば、玉の輿。でも、そこに愛は存在するのだろうか。

 花魁たるものが、愛だの恋だの笑っちゃう。

 

「あたいとしたことが……」


 

 今日もわたしに会いたいと、一人の殿方が訪ねてきた。

 ちょいと相手でもして、つまらなければ突き放せばいい。

 

「ゆいこ、迎えに来たよ」

 

 男はそう言うと、突然わたしを抱きしめた。

 


 へっ……

 なんだろう?

 

 わたしはこのぬくもりを知ってる気がする……。

 この殿方を、ずっと、待っていた気がする……。

 

「ひろし……」

 

 思わず、わたしの口から、その名が出た。

 

 

 そうだ、彼は手習いの塾の帰り、あたいを迎えにきてくれる殿方だ。

 

 ひろしは、わたしの顔を見て、にっこりと微笑んだ。

 

 転生しても、わたしは、あなたをお慕い申しております。

はい。ご覧の通り、たくみの姿がございません。

ということで、続きを書きました。

次回、第2話『身請けの話でござりんす』へ続く!


明日更新します。

そして、巽さん、改めまして、お誕生日おめでとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 楽しいですー!! 小説拝読させていただきありがとうございます!! 花魁ゆいこ好きです!! 『そうだ〜殿方だ。』の文章が特に好きです。 その中でも『手習いの塾』がめちゃくちゃ好きです! 口調…
[一言] 投稿ありがとうございます!! ゆいこ花魁カッコイイです。 ひろしを慕うゆいこ……。 そこに、たくみがどう絡んでくるのか! 次話楽しみにしてます♪
[良い点] 花魁になって酸いも甘いも知って、愛だの恋だの笑っちゃうとすれたゆいこが、ひろしに迎えられて、転生してもお慕い申していますとコロッと変わってしまうところが、好きです。 [一言] 採用おめでと…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ