ヤンデレソード持ちはやめよ?
最近ダイエットで筋トレ、有酸素運動、ストレッチをしてるから一日が爆速でなくなってゆく。
な、なんとか更新は保つ所存カタ((((꒪꒫꒪ ))))カタ
「ゴホンッ……た、大変お見苦しい所をお見せ致しました」
「いや、見苦しいどころか普通に可愛かったが?」
「か、可わっ!?」
ミカはどちらかと言うと清楚系の完璧美人と言っても印象だ。
そんなミカが真っ赤になって慌てるのは見ていてとても可愛いと思うのが当然である。
「むしろ完璧な感じが時たま崩れるのがいい迄ある」
「気持ちはわからなくもないがその辺にしてあげなさいよ。彼女やっと落ち着いたのにまた顔が真っ赤よ」
むしろそこがいいと思うのだが?
「にしても、事務仕事出来るって言ってたとはいえ、大聖女レベルになるとやる事あんのか? とか、熾天使が人間の事務仕事とかどうなんだ? とか思ってたけど予想以上だったよ」
「この程度の事でここまで喜んでいただけるなんてとても嬉しいです」
この程度だなんてとんでもない。
私がやろうとしたら絶対面倒になって数週間は逃げ回るに決まっている。
それくらい事務仕事は面倒なのだ。
「その子は昔からその手の仕事が得意なんですよハクア様」
「なん……だと……」
扉の方から聞こえた声に反応してそちらに目を向ける。
すると私の目に飛び込んできたのは網タイツにガーターベルト、ミニスカートに胸が強調されたメイド服姿のルシェだった。
例えるならそうミカがお手本のようなメイドだとすれば、ルシェはいかがわしい店に勤めているかのようなメイドさんだ。
テアの手掛けるメイド教育はその厳しさに反して服装に関しては緩い。
オーソドックスなメイド服から、チャイナ、和風、ミニスカにルシェの着るようなエッチィのも寛容なのだ。
そしてその内のどれを選ぶのかは本人達が自由に選択する事が出来るシステムとなっている。
と、言う事は彼女は自らの意思でそれを手に取り身に着けたという事だ。
あの類いを選ぶのはサキュバス部隊がほとんどだが、他にも数人は居る。
だが、そのどれもを押しのけるような見た目の暴力がここにある!
ミカがメイド天使だとすればこちらはあの伝説の堕天使エロメイドと言えるだろう。
「ヴァルハラはここにあった……」
私……今まで頑張って戦ってきたもん。
これはご褒美に招かれたって事で良いんだよね?
「戻ってこい馬鹿」
「アイター!? ハッ!? 私の天使メイドと堕天使エロメイドは!?」
「ふふふ、ハーちゃんはまだ寝ぼけてるみたいですね?」
「あっ、ごめん。起きた。起きたから包丁のヤンデレソード持ちはやめよ?」
と言うかどこから出て来たのその包丁!?
「フフ、好みで選んだけどハクア様が喜んでくれて嬉しいです。やっぱりあんたもこっちにした方が良かったんじゃないのミカ?」
「私はこれでいいんです。まあでも、ハクア様が見たいと言うのならやぶさかではありませんが」
なんやて!?
いや待てここで反応したら危ない。
反応してないんだから目のハイライト消して、包丁に光魔法でエフェクト付けて遊ぶのはやめよう? とっても怖くて私震えてるから。
「と、所で、なんで二人揃ってメイド服なん?」
いや、似合ってるし眼福だから全然良いのだが……全然良いのだが!
「これはですね。ハクア様が寝ている間に私達もテア様の元でメイド修行を受けたんです。ね、ルシェ」
「ええ、正直、こんなに過酷なものだとは思ってなかったわ。それでもなんとか4日で昇級試験も突破してハクア様の専属の一員になれたのは良かったけどね」
うん。なんかとてつもなくツッコミたい言葉がチラホラあるんだが、これツッコミ入れた方が負けだろうか?
「この二人は天使ですからね。そのポテンシャルは高い上に二人だけしか居ないので、白亜さんの専属という事にしました。もちろん公平に試験は受けさせましたが」
やはり暗躍していたか。
いや、メイドだった時点でわかっんでたんっすけどね。
「と言うか、専属とかいきなり言われても何するものなん?」
「私達の業務は主にハクア様のサポートです。事務仕事に戦闘訓練、冒険のお手伝いもお任せ下さい」
おおう。本当に万全のサポート。
「今の白亜さんの戦闘について行くには彼女達くらいの実力が必要ですからね。まあ、いつでもついて行く訳ではなくとも、すぐに運用出来る戦力は必要でしょう?」
「まあ、確かにそうだね。特に事務仕事は助かる……本当に助かる」
「どんだけやりたくないんだよ事務仕事」
「出来れば関わりたくない」
「ハーちゃん本当に嫌いですよね。やれば早いのに」
「あの、仕事してる感が嫌い。やれるやれないじゃなくてやりたくないものだからな!」
「言ってることだいぶクズだが自覚あるか?」
もちろんあるがそれがなにか?
「ふふ、そちらの方はお任せ下さい。私としてもハクア様にここまで喜んでいただけるならやる気が出ると言うものです」
きゅ、救世主や。
天使がここにおる。
いや、本当に天使なんだけどね。
「しかし、ルシェってそんな感じの喋り方だったんだね」
最初に会った時の何を考えているか分からない微笑を浮かべていた時を思い出し、少し気になっていたの聞いてみる。
「ええ、ハクア様に助けていただくまでは、自身の中にある七罪の力を活性化させない為に感情を極力抑えていたので、ですがハクア様に助けていただいてようやく普通に暮らす事が出来ます」
「そっか。それは良かったよ」
「あの……所で」
「どうかした?」
「いえ、ハクア様は本当になんともないのですか? 私は七罪の力がある時は、常にこの世界全てを支配しろという声が頭の中に響いていたのですが……」
「えっ、何それ怖い。特になんにもないけど?」
改めて体を確認するが特に異常なし。いや、異常自体はあるのだが、ルシェが語るような頭に響く声なんてものはない。
どちらかと言うと腹が減ったと本能が唸っているくらいだろう。
うん。本当に腹減ったな。
「そうなのですか? 本当にハクア様は邪神の力を支配する事が出来るのですね」
「支配なのかな?」
「ええ、傲慢の邪神になりかけた私だから分かります。七罪の力は本当に他とは違います。常に世界を怨み、世界の破壊を望む。私自身本心からその考えが常に頭の中にありました」
七罪の力が魂を侵食し、いつしか自分そのものが作り替えられていく。
常にそんな恐怖とどうしようもない絶望が常に寄り添っていたと、ルシェは自分の体を両手で抱き締め少し震えながら話す。
ルシェ程の力を持つ者でさえこんな風に怯えるのか……どうして私平気なんだろ?
「それが分かれば苦労はしませんね」
「まあ、強いていえばお前だからだろ」
「そうですねぇ。ハーちゃんですもん」
「……そればっかりね。って言いたいけど、そうなるのもわかるわね」
遂に千早まで陥落した!?
待ってくれ、お前までそっち側に行くと私を庇ってくれる人間が居なくなるんですが!?
「ですが安心しました。私が助かる為にハクア様がお辛い目に遭うのだけは避けたかったので」
「うーん。大丈夫だよ。特に支障はないしね。それよりもルシェは今まで長い刻の中をこの世界の為に苦しんで来たんだから、やりたい事があったら言ってね? 今までの分まで楽しく生きよ」
「ハクア様……はい! この身は一生貴女と共にあります」
あれ? そういう話じゃなかったはずなのだが? し、視線が痛いが私は一言もそんなこと言ってないよ?
しかしその格好で跪かれるとどことは言わないけど零れそうで気になるんだが。
「そう言えば一つだけ聞いてもいい?」
「はい。なんなりと」
ちょっと苦しいが空気が悪くなったので話題をすり替える。
「私達の世界ではルシファーってサタンとも一部では言われてたけど、こっちではどうなの?」
サタンと言えば憤怒の扱いだが、こっちにはもう既に憤怒と化した鬼神が居る。
そう考えるとこっちにはそもそもサタンが居ないとも考えられるが果たしてどうなのか?
「えっと……それその……」
「うん」
「……げ、下界で遊び回る時に偽名としてサタナエルと名乗っていました」
とても言い辛そうに言うルシェだが、個人的には凄く仲良くなれる気がした今日この頃であった。
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