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最弱♀ミニゴブリンに転生、寿命30日から始まる神の箱庭~吸収能力と進化で最弱からの成り上がり~  作者: リーズン
ここで来ちゃうの龍の里

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テストに出るくらい大事な事だから覚えた方が良い

「はぁー、美味かった。そろそろ行くか」


 調理時間を含めて約二時間。

 そんな短い時間で目の前に広がっていた密林は、すっかり焼け野原状態になっている。


 惨いものである。まあ、やったの私だけど……。


 しかし、暑いのが嫌で風魔法で常に気流を操作して、全体がこんがりいくように調整したけど、綺麗に全部焼けたものだ。


 途中何度か猪が突進してきたが、全部美味しそうな肉になってくれた。

 自分達から肉になりに来てくれるとは出来たモンスター達である。

 下へと続く階段に向かって歩きながら、そこかしこで炎に焼かれたモンスターの死骸を回収する。


 一番多かったのは見た目が枯れ木のようなトレントだ。

 モンスターとしては色々な題材の作品に出ているトレント。この世界でも例に漏れず、見た目はただの枯れ木、よく見ると木の崩れ具合で顔に見えるという具合だ。


 シミュラクラ現象かな?


 ただ一つオリジナリティーを出しているとすれば、なんとこのトレントさん、枯れ木の癖に火属性耐性を持っていた。

 しかしそんな火属性耐性持ちのトレントさんも、今は普通に焼け焦げている。


 耐性だからずっと炙られるのは耐えられなかったようだ。それに火属性には耐えられても火には耐えられなかったのだろう。


 わりと勘違いしている人間も多いが、火属性と火は全くの別物である。

 そも属性とは魔力や気力を変換したモノを指す言葉なのだ。


 なので例えば火魔法で木を攻撃する。

 するとヒットした時は火属性の攻撃となり、その後燃えるのも火属性となる。

 しかしここで勘違いしているのが、木に付いた火はしばらくの間は魔力や気が残留しているが、時間が経つとそれらは霧散して、ただ火が付いているという現象に変わるのだ。


 つまり攻撃後しばらくは火属性、しかし魔力などが霧散するとそれはただの火になる。と、いう事なのだ。


 実はこれ結構大事。


 火属性その他を含む属性耐性と、現象そのものの耐性は全くの別物なのだ。


 それを理解していないと結構大変なんだよ?

 だってそうじゃないと、火属性耐性を持ってても火事に飛び込めば死ぬし、火耐性では火魔法には耐えられない

 そこを勘違いしている人間は結構いたりする。


 まとめると……

 火属性と火耐性は違い、火魔法はただの火は違う。

 属性とは魔力や気力で起こした現象の事。

 時間が経ち、魔力気力が霧散すると現象だけが残る。


 ここ、テストに出るくらい大事な事だから覚えた方が良い。


 しかし皆、なんで二つを同一視するかな?

 だって魔法で生み出した火魔法がただの火と違わないと、呪いの炎とか浄化の炎みたいな、属性を更に追加なんて変な炎が作れるはずがない。


 それと余談になるのだが、漫画やアニメを見ていて思った事はないだろうか。

 なんで自分で出した魔法とはいえ、相手を燃やせる火属性の魔法で自分は燃えないの? と、そのクセ爆発した後は、なんで普通に熱がるの? と!


 それについてもこの世界では、という前置きはあるがちゃんとした理由が存在する。


 それは……属性の魔法(気力)とは、放つ前は自分と同質の魔力で出来ている為、自分に害が及ばないのだ。

 その為、放つ前は熱さを感じる事無く火傷もしない。

 そして放った後は、どんなに完全に魔力を操ったとしても、自然界の魔力が混ざる為、同質の魔力ではなくなり被害が出るようになる。

 なので相手にぶつかり爆発的すると、その段階で魔力も一緒に飛び散り、爆発という現象だけが起きるので爆風ももろに食らう。


 更に言えば魔法を放つ前に熱がるような奴は、見た目こそちゃんと発動しているように見えるが、一種の小規模な暴走状態になっていて、それが原因で熱さを感じるという訳だ。


 と、いう訳で、この世界ではという前置きこそあれど、魔法熱くないの? みたいな疑問はこんな感じで説明がつくのでした。


 ふぅ。ついつい、テンション上げて調べた疑問について、思考にふけってしまったぜ。

 あっ、因みにトレントをかなりの数吸収した結果【種子生成】なるスキルを獲得した。

 これはMPを消費して知っている植物の種子を作るスキル。これを手に入れた事で香辛料を確保する目処がたった。

 市場に流さず自分で楽しむ分には許されるはず。このスキルを試す日が非常に楽しみである。


 さてさて、トレントについてはこれくらいにして、更に重要な事があったのだ!


 それは……我らが【解体】スキルさんの隠された力だぁ! だぁ! だぁ!


 はい……、テンション上がっております。


 だって聞いておくれよ。

 トレントに次いで多いモンスターっぽい猪くん。

 私のところに屠畜(とちく)志願してきた奴ら以外は、勿体ない事にみんな丸焦げ状態になってしまっていたのだ。

 しかし何かしらの素材を取れないかと期待して【解体】を使ったわけだよ。


 そしたらなんという事でしょう。

 あれほど丸焦げの炭のようになってしまった猪肉が、なんとスキルを使って回収したら、新鮮な肉として入手出来てるではありませんか!


 流石に普通の状態に比べれば、取れる数は物凄く少なかった。だが! それを差し引いても、このスキルの効果は凄いとは思いませんか! 私は凄いと思います!


 ああ、【解体】さんをもっとパワーアップさせる方法が欲しい……。


 などと道中他愛もない思考を巡らせていると、いつの間にやら下へと続く階段が目の前にあった。


 あー、ゆったりしすぎてるとか怒られそう。まあ、早くしようとは思わないけど。

 自分のペースで攻略するのとても大事。


「なんだここ?」


 階段を降りた先には何も無いただの小部屋があった。


 石造りの四角い部屋。


 辺りを見回しても何も無い。


 そんな中あるのはただ一つ。


 それは……


「魔法陣ねぇ」


 地面から青白い光を明滅させている魔法陣。

 魔法陣の術式からどんなものかと解析を試みると、思ったよりも簡単に効果が判明した。と、いうよりも隠す気は無いようだ。


 どうやらこれは転移陣らしい。


 私の知覚には壁の向こうに、大小様々な大きさの個室がいくつもあるのが分かる。

 この魔法陣は一方向のランダム転移で、その中のどれかの部屋へ強制的に移動させられるもののようだ。

 大小様々な部屋、中にはモンスターが蠢く場所も数多く存在している。


 ふむふむ。


「じゃあこれはどうかなっと……」

 

 解析が済んだ私が一番最初にしたのは、上の階で拾った小石を魔法陣に投げ入れる事だ。


 コツンと音を響かせて、小石が魔法陣の中に落ちる。

 すると魔法陣が光を強くしながら発動し、魔法陣の中に落ちた小石が一瞬で消え去った。


 やはり調べた通り一方向限定のランダム転移のようだ。


 向こうから来る事は無さそうだし、人が乗らなくてもやっぱり作動した。

 小石にも予めマーキングを付けておいたから、ちゃんと移動したのも確認済み。これなら楽に攻略出来るな。


 確認したかった事を確かめた私はある物を取り出す。


「おっ、あったあった。ネタで作った大タル爆弾」


 そう。取り出したのは大タル爆弾G……ではなくて、大タル爆弾H(ハクアバージョン)である。

 この大タル爆弾Hは二重構造となっており、一層目に大量の火薬をいれ、二層目には私特製の毒薬と、釘などの金属が入っている特別仕様な殺意高めの爆弾だ。

 爆発と同時に爆風と毒薬、金属が相手を襲い、少しでも傷がつくと毒も一緒に体内へ侵入、そうでなくても気化しやすい毒薬なので、毒に侵されやすくなっている。


 そんな大タル爆弾Hを取り出した私は、ボウリングのように投擲する。

 ゴロゴロと転がるタルは、吸い込まれるように見事に魔法陣へ一直線に向かう。全てが完全にその中に入ると魔法陣が発動して消え去った。


 それを確認した私は壁に引っ付き耳を澄ます。


 するとどこか遠くの方で、微かな地響きを伴いながら重低音の爆発音が聞こえてきた。


 ふむ。上手くいったね。


「さて、それじゃあ……」


 ドンッ、ドンッ、ドンッと次々に大タル爆弾Hを山のように取り出した私は、気合いを入れてタルを転がしまくったのだった。

やっぱり普通に攻略しない……

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― 新着の感想 ―
[良い点] 邪竜フラグまったなし
[一言] 火と火属性の違いが よくわかりました。 なかなかね、書いてくださる方がね いなかったんで、 気がつきませんでした。 ありがとうございました。
[一言] 龍の里で嫌われそうな攻略法ですねw なんなら人間目線でも中々邪道でしょうがwww
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