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ヒモ聖女の半百合冒険譚 ~美女に転生した前世ヒモ男は、令嬢たちを囲って百合ハーレムを作りたい、ついでに世界を救う~  作者: 緑豆空
第五章 半百合冒険

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第344話 拷問による強要

 敵国に何度も潜入し、悪そうな奴を片っ端から攫って来た。ルクセンもシベリオルも自分の孫の為、そして娘の為ということもあり必死だ。離れた小屋で繰り広げられている拷問は熾烈を極めており、もう助からないような状態の奴もいた。


「エリアメギスヒール!」


 俺は瀕死状態になった、悪そうな奴らをフル回復させた。


「な、なんだぁ…指が戻った…」

「ほ、本当だ痛くねえ」

「歯が生えて来た! どうなってやがる!」


 そして俺はソフィアの顔で言う。


「拷問官の皆様。死にそうな人は回復させました。また思う存分やってあげなさい」


 流石は辺境伯。拷問専門の人間もいるようで、彼らは無表情に淡々と肉を切り裂いている。

  

「あ、悪魔!」

「人間の皮をかぶった悪魔だ!」


 なんとでも行ってくれ。俺はウェステートさえ助けられれば何でもいい。


「生意気な口を利くようです。恐らくは痛みが足りないのでしょう」


「ちょ、ちょっとまってくれ!」

「たのむ! おりゃ知らねえんだ!」

「知ってる事はしゃべった?」


「えーっと、あと三十人ほどいるから、あんたらの替えはいくらでもいるんだけどね。とにかく知っている事の断片でもいいから、必死に思い出すと良いよ」


「それを言って、家族まで来たんじゃねえか!」


「そうだね。飛んだとばっちりを受けた人も、どうせ同じ運命。まだの人は早く家族の住んでいる場所を吐けばいい。半分以上は家族の居場所を吐いたから、全員ここに連れて来たんだ」 


「外道!」


「さあ始めて」


「ぎゃああああああ」

「うがああああああ」

「おげぇぇぇぇぇぇ」


 ミリィの顔をしたシーファーレンとマグノリアは青い顔をしている。リンクシルの顔をしたアンナだけが、全くの無表情でその光景を見ていた。ルクセンとシベリオルは必死なので、難しい顔をしながらも凝視している。


 すると嫁と子供の顔を見た途端に、何人かが素直に話を始めた。


「言う! たのむ! 子供の嫁は関係ねえ!」


「おっ! ようやくか」


「ワイバーンを使役してるって言ったよな! だとすれば間違いなく、足無蜥蜴の仕業だ! あの集団の首領が大型の魔獣を使役すると聞く!」


 すると悪い奴らが一斉にそいつの顔を見た。どうやら死んでも言えない情報なのだろう。


 だが…。


「そんな事はだいたい知ってるんだよ。そいつがどこにいるか知りたいんだ。どうでもいい情報で、この場から逃げようたってそうはいかない。ワイバーンが何処にいるのか教えろ」


「分らねえ! 本当だ! アイツらは至る所にいるが、どこにいるかは誰も知らねえ!」


「それじゃ情報が足りない。とにかく思い出すまで待つ」


「知らねえものを思い出せねえ!」


「そんなの私に関係ない」


 ブルブル震えた家族の中の子供が言った。


「蜥蜴の入れ墨だ! そいつらは体のどこかに蜥蜴の入れ墨がある!」


 皆が子供を睨む。


「なーんだ。そんな簡単な事だったか。拷問官のみなさま、騎士の皆様ここにいる全員を裸にしてください。家族も全員」


「「「「「「は!」」」」」」


 そばで見ているルクセンもシベリオルも、微妙な表情で俺を見ている。


 大好きなウェステートが連れされているのだ。俺の心中はこれでも生ぬるいとさえ感じていて、最終的に女子供だけを帰してやろう、くらいにしか思っていない。


 そんな時に、後で捕まえて来た一人が突然逃げようとする。しかし拷問官に縛られているのでバタバタするだけで、どうする事も出来ない


「ライトニング」


 バリッ!


 そいつの意識を刈り取る。


「脱がせましょう」


 そいつを脱がせると、なんと尻に蜥蜴の入れ墨があった。


「みーつけた」


 するとまだ拷問を受けていない、新参の誘拐してきた奴が裸で騒ぎ出す。


「もうダメだ。足無蜥蜴に殺される」


 だが回復してまで拷問を受けていたヤツラが、ホッとした顔で言う。


「バカ野郎、足無蜥蜴に捕まってなぶり殺しにされた方が楽だ」

「そうだ…。こんな恐ろしい拷問…。死にそうになると生き返らせられる」

「無理だ…もう。これ以上拷問するようなら殺してくれ」


 だがもう俺の興味はそいつらには無い。


 そして最初の冒険者が、ワイバーンの依頼を持って行ったのかを聞いた。


「冒険者のあなた」


「は、はい…」


「なぜ、その依頼を受けたのかな?」


「その依頼を足無蜥蜴の連中が見て、暴れ出す前になんとかしようと思った。その前に足無蜥蜴に接触して、教えてやれば周りに被害が及ばないと思ったんだ」


「足無蜥蜴はあなたの国でどんな存在?」


「盗み、殺し、拷問、誘拐、人身売買、麻薬。手段は択ばない、冒険者ギルドも手を出さない幽霊のような犯罪集団だ」


「ギルドも手を出さない?」


「国のトップの教皇ともつながっているってえ話だ」


「東スルデン神国の?」


「そう言われている!」


 すると他の奴が言った。


「アルカナ共和国の王族ともつながりがあるらしい! だから何をされたとしても、泣きつくところは無いんだ。睨まれたら最後、一族郎党骨までしゃぶりつくされるか、利用価値が無ければ残忍な方法で殺される」


「野放しというわけか」


「そうだ。足無蜥蜴は殺してしまった方が良い。軍隊なんか関係なく、貴族でも殺しに来るだろう」


 すると悪い連中が冒険者を睨む。


「バカ野郎……。それを言ったら俺達は、ここで皆殺しに合うぞ」


「あー、元からそのつもりだったけど気が変わった。実はこちらの貴族の娘さんが誘拐されたんだけど、それを命がけで探し出したら生かしてあげる。そしてその足無蜥蜴の情報は高く買い取ってやるし、そもそも足無蜥蜴とやらを許すつもりは毛頭ない。もしその約束を違えば、また攫って来て何度も生き返らせて拷問を続ける」


「本当か?」


「ただし開放するのは、家族の存在を教えてくれた人だけだよ。家族はこちらで預っておくから、家族の為にも精一杯頑張るといい」


「他は?」


「まだ知ってる事が無いか、体に聞いてあげる」


「や、やめてくれぇ!」

「たのむ! もう!」

「家族がいない人はどうすりゃいいんだ!」


「知らんがな」


 そして俺は踵を返して、足無蜥蜴の構成員の側にしゃがみ込む。


「さて、徹底して聞く前に、ちょっと話し合い」


 そう言って俺は、アンナとシーファーレンとマグノリアを外に連れて行く。外に出たところで三人に言った。


「見てるの辛いでしょ。外で待ってていいよ」


 だがリンクシルの姿をしたアンナが言う。


「大したことは無い。聖女と一緒に居る」


「わかった」


 ミリィの姿をしたシーファーレンも言う。


「聖女様はそうとうお怒りだと分りましたわ。私も目を逸らしません! 聖女様のおそばにおります」


「うん。ゴメンねシーファーレン」


「いいえ」


 そしてマグノリアも言う。


「私もずっといます! 足無蜥蜴は私を使って、聖女様を殺そうとした。その事は絶対に許さない!」


「無理はダメだよ?」


「いえ! 無理じゃありません!」


「わかった」


 そして俺はヒッポを見て言う。


「ヒッポにもイヤな仕事させちゃったなあ…」


「ぐるぅぅぅぅぅ!」


 俺に何か言って来たので、マグノリアに聞く。


「何ていってるの?」


 すると、マグノリアがバツ悪そうに言う。


「お腹減ったって」


「ふふふ。そっか、すっごく頑張ったもんね。じゃあ一旦ごはん食べて来ると良い」


 俺達はヒッポの馬車を外して、ご飯を食べに飛ばしてやった。ヒッポが戻ってきたら、家族を人質に取った悪い奴らを、向こうの国に放してウェステートの足どりを探らせる。もちろん俺達もルクセンが潜入させている間者も一緒に。


 ぜってぇ許さねえ。


「さてと、足無蜥蜴に話を聞きに行こうかな」


「ああ」

「「はい」」


 そして俺はぽつりと言った。


「あのね」


「ん?」

「「はい」」


「ウェステート誘拐に関連した奴らは皆殺しにする。もしその考えについていけないと思うなら、私一人でやるけどどうだろう?」


「聞くまでも無い」

「そうです。私は聖女様に全てを捧げます」

「私もです」


 マジで。もし国家が絡んでいたら、その政府は徹底的に潰す。蜥蜴の入れ墨をしている奴はこの世界に生きてる場所は無い。三人の答えを聞いて冷静にニッコリ笑う。


「ありがとう」


 踵を返し、俺達は拷問小屋へと入っていくのだった。

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聖女ちゃんを怒らせたらいけない!
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