「使徒」独占インタビュー記事〈ルーティン〉
◇では次に。毎日のルーティンがあったら、教えて頂けますか?
ヤコブ「ルーティンかぁ……。普通に朝起きて、メシ食って、バイトか撮影かオーディション行って、帰って来て、メシ食って、シャワーして、寝る」
ペトロ「それは、みんな大体同じだろ。ていうか、オレの基本的な一日と全く同じ」
ヤコブ「お前は、オーディションなんか行ってないだろ」
ペトロ「行く必要ないし。オレが優先してるのは、使徒>バイト>広告の仕事だから」
ユダ「事務所の看板は、相変わらず無欲だね」
◇そういえば。みなさんは、共同生活をしているとおっしゃってましたよね。共同生活をしているからこそのルーティンは、あったりしますか?
シモン「それなら。家事を分担してやってるよね」
◇家事は、当番制なんですか?
ヨハネ「共有スペースのリビングルーム掃除と、朝食と夕食の仕度は、当番を決めてやってます」
ユダ「自分たちの部屋は各々やってますが、リビングルームは、土曜日に二人一組でローテーションでやってます。朝食と夕食の準備も、ペトロとヤコブくんのアルバイトのシフトを考慮しながら、持ち回りでやってます」
◇寮生活みたいですね。ちなみに、みなさんはそれぞれ、どの家事が得意だったり好きですか? ユダさんはオールマイティーだと先程わかりましたので、他のみなさんに聞かせてください。
ヨハネ「僕は掃除ですね。植物の葉に付いたホコリを一枚ずつ拭いてあげて水をあげる時は、一番心が安らぎます」
シモン「ボクは得意とかじゃないんですけど、料理がちょっと楽しいかも」
ヤコブ「俺も、掃除よりは料理がいいっすね」
アンデレ「おれは! キッチン回りの掃除はこだわります!」
シモン「やっぱり、スイーツ作るから?」
アンデレ「清潔第一だからなっ!」
◇ペトロさんは、いかがです? ずっと顔を伏せてますけど。
ペトロ「オレは……ないです(視線下)」
ユダ「ペトロは、家事全般苦手なんだよね(にこっ)」
◇そうなんですか?
ペトロ「はい……。掃除機かけると、必ず家具傷付けるし。植物のポット落して割って、ヨハネに怒られたし。洗濯機回す時、入れる洗剤の量間違えて床が泡まみれになるし。肉とか魚焼こうとすると、いつも焦がすし。ソースも、焦がすどころか水分蒸発させるし……」
ヤコブ「聞いてるこっちが、なんか切なくなってくるわ」
シモン「ペトロって時々、不便だよね」
ペトロ「オレ、なんもできない……」
ユダ「大丈夫だよ。失敗は成功のもとなんだから、これからできるようになるよ。そのままのきみでも、私は好きだけどね(にこっ)」
ヨハネ「(ユダっ!)」
◇あ、あの……。今の励ましは、励ましなんですか?(ドキドキ)
ヨハネ「あっ。えっと……」
ヤコブ「普通の励ましですよ。意外かもしれないすけど、ユダはたまーにナチュラルに好きとか言うんで」
シモン「日常会話です」
◇日常会話……なんですか?(ドキ……)
ユダ「はい。日常会話です(にっこり)」
◇素敵な笑顔で肯定して頂き、ありがとうございます……。土曜日はリビングルームの掃除、食事の準備がみなさんの時々のルーティン、ということですね。───休日は他に、何をされているんですか?
ヨハネ「食料品や日用品の買い出しに行ったり、遊びに行ったり部屋で各々過ごしたり、ですかね」
◇買い物に行かれるのも、当番制で?
ヨハネ「はい。車で行くので、運転免許を持ってる僕かユダ、それから、暇を持て余してる誰かと一緒に」
◇行きつけのスーパーマーケットは、使徒独自のこだわりで決めていたりしますか?
ユダ「いいえ。みなさんも利用される、近所のスーパーマーケットで買い物をしてますよ。戦っているので、時々、体づくりに関して一般の方に訊かれることがありますが、食べているものはごくごく普通です。お肉も、魚も、ドーナツも、クーヘンも食べます」
◇でも先程。ペトロさんの身体を触って、筋肉がついたねって言ってましたよね?
ユダ「私たちは使徒の力を発揮する時は、人間離れした身体能力を発揮するので、戦闘を重ねると自然と筋肉が付くんですよ。なので、筋トレしなくても放っておけば身体もつくれちゃうんです」
シモン「だから。毎週のようにアンデレの手作りスイーツを食べても、戦闘すればリセットされちゃうよね」
◇それはとても羨ましいです! 使徒の仲間に入れさせて下さい! ……と言いたいところですが、やめておいた方がいいですね。
アンデレ「オススメはしないっすね。想像を絶するヤバさなので!」




