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ラスボス召喚術で異世界最強~剣聖の家に生まれた最弱召喚士は前世の記憶を取り戻し無双する~  作者: small wolf
第二章 青年期 教会崩壊編

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第21話『隠密さんは行動を共にしたい』



「……ときにラース。その女は新しいパーティーメンバー?」


 話がひと段落した後、王からの書状を持ってきてくれたチェシャがルールルを見ながら聞いてきた。

 あー、そういえば紹介してなかったな。この際だ、チェシャにも紹介しておこう。


「ああ、紹介するよ。俺が召喚した新しいラスボス、『ルルルール・ルールル』だ。王様にもよろしく言っといてくれ」

「初めましてちーちゃん。ルールルは『ルルルール・ルールル」だよ~。気軽に『ルールル』なり『ルー』なり好きに呼んでほしいな?」


「……ん。よろしく」


 特に動じた様子もなく挨拶を交わす二人。

 そんな中、チェシャは小首をかしげながらルールルに尋ねた。


「あなたは一時的に召喚された人? それとも――」


「ルゥー♪ よくぞ聞いてくれました。ルールルはついさっきラー君に永続召喚されたんだ。だからルールルはこれからずぅぅぅっとラー君と一緒に居れるんです♪」


 チェシャも王と俺達を繋ぐ伝令役として、最低限の事は知っている。

 俺のラスボス召喚の技能について。

 ルゼルスが永続召喚されたラスボスであること。


 だからルールルが新たに召喚された存在だと知っても驚かない。


「……やっぱり――――――これは…………――――――――必要が――――――――」


 驚く代わりにぶつぶつと独り言を零すチェシャ。内容はほぼ聞こえないが、なにやら真剣に何かを考えているように見える。

 何を考えているのか少し気になるところではあるが……まぁいいか。放っておこう。

 今日は疲れたし。なんか教会との最終決戦そうじゃないかもしれないけどもほぼ決まったし、それに備えて早く休もう。


「それじゃ、俺たちはこれで――」


 そうして俺たちはチェシャを一人残し、活動拠点の町へとルゼルスの魔術で転移を――


「――待って」


 ――転移をしようとしたのだが、チェシャが俺の手を掴んで待ったをかけてきた。


 なーんか嫌な予感がするなぁ……。

 そんな不安が俺の胸中をよぎる。

 そして――それは残念ながら正解だったらしい。


「『新しい仲間なんて要らない』そう言ってラースは私の同行を過去に拒否した。でも、今は新しい仲間を連れてる。これはおかしい。私も仲間に入れて。私はあなたにとても興味がある。行動を共にさせてほしい」


 ――まぁ……そう来るよなあ。


 チェシャと交流を持ったのが三年前。王様から自分が抱える隠密だという感じで紹介された。

 そして――俺の何が気に入ったのか、それから彼女は俺に会うたび仲間になりたいと言うのだ。



 もちろん俺はそれを断った。誰も彼もを仲間に加えるなんて愚策だからな。それこそ某ドラ〇エみたいに要らん仲間を安全空間である馬車に突っ込めるのなら話は別だが、現実はそうもいかない。

戦力の劣る仲間が居ても、それは戦力になるどころか足手まといにしかならない。戦争とかでも、敵に死者を出しまくるよりも負傷者を出しまくった方が打撃を与えられるって話だしな。


 一応、センカのように俺の心を高ぶらせる技能だったりがあるんじゃないかとチェシャのステータスを見せてもらったが……残念ながら別段心を惹かれるようなものはなかった。

 ぶっちゃけ、連れて行っても足手まといにしかならなそうなステータスだったのだ。だから俺は彼女の仲間入りを拒んだ。


 しかし、そのことを伝えても彼女は引かなかった。足手まといだと思ったら切り捨ててくれていいとまで言ってきたのだ。


 このラース。確かに正義の味方とかいう清廉潔白な人物ではないが、クズでもないつもりだ。足手まといの仲間を躊躇ちゅうちょなく切り捨てるなんてできるわけがない。


 しかし、そのことを伝えても引いてくれないチェシャ。

 最終的に俺は、そもそも『新しい仲間なんて要らねえよ』と彼女を突っぱねたのだ。


 そうして適当にあしらったその時のツケが……今、回ってきてしまった。

 さて、どうすっかなぁ。断るのは確定なんだが、どう言えば納得してくれるのか……。


 バッサリと足手まといなんて要らねえよと言ったら使い捨てでもいいからと付いてきそうだし。逃げても追いかけてきそうな雰囲気だし……どうしたものか。


「あー、チェシャ? 確かにルールルは俺たちの新しい仲間だけど、これは元々予約枠みたいなもんでな? 俺が永続召喚して仲間にするってのは前から決まってた事なんだよ。その増える予定のラスボスに加えてチェシャまで仲間に加えると人数多すぎだろ? 定員オーバーってやつだ。だからチェシャを仲間にすることはできないんだよ」


「だったら定員オーバーするまで行動を共にさせてほしい。私にできる事ならなんでもする。それと、以前にも言ったけど足手まといだと感じたら切り捨ててくれていい。あなたたちの邪魔になるようなことはしないと確約する」

「え? あー、そう……なるかぁ……」

 

 ――はい、解決……じゃねえよ! 言いくるめられてどうする。

 だが、これ以上の反論なんて思いつかんぞ。っていうかこいつ、どうやったら諦めてくれるの? これ、ゲームで言う強制イベントか何かってやつじゃね?


 そうしてどうやって断るか悩む俺に対し、チェシャはさらなる追撃を仕掛けてきた。


「行動を共にさせてくれない。なぜ? ――――――考察、信頼関係の欠如。ならば……ラース、私を抱いて」

「どうしてそうなった」

 


 あまりの急展開ぶりに話に付いていけなくなる俺。

 動揺する俺に気付いているのかいないのか、チェシャの話は続く。



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