地下墓地探索 その四
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種族レベルが上昇しました。1SP獲得をしました。
職業レベルが上昇しました。1SP獲得をしました。
【杖】レベルが上昇しました。
【鎌術】レベルが上昇しました。
【鎌術】の武技、三連斬を修得しました。
【魔力制御】レベルが上昇しました。
【大地魔術】レベルが上昇しました。
【水氷魔術】レベルが上昇しました。
【暴風魔術】レベルが上昇しました。
【樹木魔術】レベルが上昇しました。
【砂塵魔術】レベルが上昇しました。
【煙霧魔術】レベルが上昇しました。
【雷撃魔術】レベルが上昇しました。
【暗黒魔術】レベルが上昇しました。
新たに暗黒糸の呪文を習得しました。
【虚無魔術】レベルが上昇しました。
【召喚術】レベルが上昇しました。
【付与術】レベルが上昇しました。
【魔法陣】レベルが上昇しました。
【死霊魔術】レベルが上昇しました。
【呪術】レベルが上昇しました。
新たに病気と鈍化の呪文を習得しました。
【罠魔術】レベルが上昇しました。
新たに星罠陣の呪文を習得しました。
【降霊術】レベルが上昇しました。
【邪術】レベルが上昇しました。
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いや、本当は墓守を主として我々が援護する形にしたかったのだが、結局はいつも通りに全力で戦ってしまった。共闘した墓守は多少の消耗はあれど、結構元気っぽい。
最後の一撃は神獣化したジゴロウの殺人踵落としだったが、止めは譲ってもらった。戦いも我々の援護に徹していたし、連戦になることを想定していたのにそんな感じは全くしない。どう言うことだろう?
「助太刀、感謝する。我と同じ異形の者達よ」
キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!って天丼ネタはいいんだよ。って言うか、アンタ話せたんかい。戦ってる時は『オオオオ』って雄叫びを上げるばっかりだったから理性なんて残っていないように見えたが、洞窟で戦った死霊道士よりも遥かにマトモじゃないか。
さて、なんと答えるべきか。うん、正直かつロールプレイングをしながら返答するとしよう。
「礼は不要だ、不死の同胞よ。我らは未知への好奇心でここまで来たに過ぎない」
「ふはは!好奇心か!そらでこのような陰気で辺鄙な場所の奥底まで来るとは、豪気なことよ!」
そう言って墓守は快活に笑う。ファーストコンタクトは悪くない感触だ。
「それで、何故貴殿は鼠共と戦っていたのだ?」
「うむ。貴殿等には知る権利があるだろう。実はな…」
墓守の話を要約すると、どこからともなく現れた鼠男達は群れの住み処としてこの地下墓地に利用しようとしていたらしい。単に居座るだけでも噴飯ものであるのに、奴等はあろうことか葬られている死体を食べようとしたそうな。
そこで墓守は役割を果たすべく、鼠男達に戦いを挑んだ。しかし相手は数が多く、徐々に押し込まれて行き、最終的に最奥部である五層まで追い込まれていたのだという。
我々が来なければ、今頃この地下墓地は鼠男の王国になっていただろう、と墓守は笑いながら語った。
いや、笑い事じゃ無いだろう。もしあのまま放置して鼠男の王国が誕生していたら、下水道を拠点にしている我々はろくに外出も出来なくなっていたかもしれない。
階段の上で戦闘が終わるまで待つという選択肢を選ばず、更にどちらと共闘するかで墓守を選んで正解だったわけだ。それに私達は図らずもファースの街を救ったんじゃないか?いや、本当に偶然なんだが。
「さて、盗掘もせず、遺体も傷付けずにここまで来た貴殿等には何か礼をせねばなるまいな。ふぅむ、そうだな…」
うおっと、ここで源十郎の倫理観が功を奏したぞ。なるほど、確かに墓守としては副葬品を持ち出されるのを嫌がるのは当然だ。
もし盗掘していれば、ここで話は終わりだったのかもしれない。若しくは戦闘になっていたかもな。かなり消耗しているし、絶対に勝てないから遠慮させて貰うが。
「あれ?私達ってここに来るまでに沢山ゾンビを倒してるんだけど、それはいいの?」
ちょ!ルビー!そこまで素直にならなくても!
「ははは、構わぬよ。むしろアレらを倒し、真なる眠りに着かせてくれた事に感謝したい程だ。無論、そこから得た物は持ち帰って構わない」
そ、そうだったのか。ここに蔓延る不死を倒すのはセーフな訳だな。ならば遠慮せずにここに来てアイテム集めをさせて貰おう。骨壁からは魔骨が、生ける屍体系からは闇属性の魔石が取れるからいい稼ぎ場所なんだよ。
それよりも墓守が提供してくれる礼とは何だろうか。願わくば全ての副葬品と等価交換出来るくらいに貴重な品物であって貰いたいものだが。
「好奇心でここまでやって来た貴殿等だ。その飽くなき探求心を満たせる場所への門、これはそこへ至る地図である。受け取って欲しい」
「ああ、有り難く頂戴しよう」
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古びた地図を入手しました。
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古びた地図、ねぇ。てっきり、財宝的な何かだと予想していたのだが、外したようだ。
思っていたのとは大分違うが、不満は一切見せない。表情が無いこの身だと声だけに注意していればいいから本心を隠すのは楽だな。
「それでは我らはそろそろお暇するとしよう」
「うむ。我も鼠の残党狩りに勤しまねばならんからな。貴殿等の旅路に幸大からんことを」
「有り難う。貴殿も壮健であれ」
こうして、我々の地下墓地探索は終わりを告げた。まさかの主との和解エンドである。こんなこともあるとは、予想外だったな!
◆◇◆◇◆◇
研究室に戻った我々は、早速地図を開く事にした。地図は古い分、所々に虫食いがあってしかも陸地の形状も大雑把だ。
更に書かれている文字も古いもので、もし私が【考古学】をもっていなければ解読も出来なかっただろう。イーファ様に感謝せねば。
「つまり、ファースの街から北に進んで湖を越えた所にある山へ行き、その頂上でここに書かれている祝詞を謳うと何かが起きる、ということだな」
「うわっ、胡散臭ぇぞ」
「胡散臭いって…あの墓守さんを信じましょうよ。折角のお礼なんですから」
アイリスの言う通りである。ジゴロウと源十郎が死にかけた位に激しい戦いの果てに得た地図だぞ?何も無い方がおかしいというものだ。
何だかんだでこれはゲーム。重要なNPCが報酬として譲渡したアイテムがただの紙切れであるハズがない。そうだろう?
…そ、そうだよね?いや、WSS系のゲームだと完全な骨折り損になる可能性が捨てきれないらしいし、断言出来ないぞ!?
「しかし問題があるのぉ」
「そうだね。距離的にどう急いでも丸一日は掛かるよ」
「そこが問題だなぁ」
そう。皆忘れているかもしれないが、私には【光属性脆弱】という弱点がある。これは日光にも当てはまり、日中の外での活動に大きな支障をきたしているのだ。
【光属性脆弱】がLv1になってから随分たったが、毎日ランプを着けたままログアウトしても一向にLv0になってくれない。体感的にはそろそろだと思うのだが…
「ならイザームの弱点が無くなるまでは自由行動でいいんじゃねぇか?どうせ今日は金曜日だ。前にもう少しでなくなりそうっつってたし、それまでは適当に外をぶらついて来るぜ」
「そう、だな。そうしてくれ」
私の種族的弱点が皆の足を引っ張るとは…。やるせない気持ちになるな。
「では儂も外で狩りをしてくるかの」
「あ、お祖父ちゃん!私も付いてくよ!」
「じゃあ私は生産に精を出します。三人とも、お土産を頼みますね」
これで我々の活動方針は決まった。取り敢えず、今日は就寝時間まで地下墓地で手に入れた魔骨を利用して【錬金術】を鍛えつつ、ランプで耐性上げを続行するとしようか。
◆◇◆◇◆◇
私はせっせと魔骨を合成して品質を上げていく。単純作業の繰り返しは嫌いではない。むしろ無心で作業するのは私に向いているからな。今では四本に増えた腕を上手く使って作業効率を上げているくらいだ。
さて、作業しながらではあるが新たな武技と魔術についての解説をしていこう。まずは【鎌術】の三連斬だが、これはそのまんまだな。連続して三回敵を斬るだけだ。
ただ、一撃目から三撃目までどういう太刀筋で斬るのかは調整出来るから、使いどころは多いんじゃないか?私は近接戦はしないから関係ないけど。
次は【暗黒魔術】の暗黒糸だな。これは太さをある程度自由にコントロール出来る魔力の糸を作り出す術だ。これ単体でダメージを与えることは難しいが、純粋な拘束力は抜群である。罠や敵の足止めに使えそうだ。
お次は【呪術】の病気と鈍化だ。病気は病気専用のポーションか専用の回復魔術でなければ治せない厄介な状態異常にする呪文である。
解除が難しい代わりに、発症する症状はランダムのようだ。ただ喉がいがらっぽくなるだけであったり、頭痛・咳・熱・鼻水・吐き気・倦怠感等々全ての効果がでる事もあるんだとか。効果のほどは運任せだな。
もう一つの鈍化だが、これは敏捷を下げる術ではない。それは敏捷低下の呪いで別物だ。ではこれは何を鈍化させるのかというと、対象者のあらゆる五感である。視界が少しぼやけて耳が少し遠くなり、少しだけ鼻が利き難くなって指先の動きが鈍る、という感じだ。
何だか大した効果ではないように聞こえるが、ジゴロウと源十郎曰く戦闘中に感覚がズレることは大問題なんだとか。ギリギリの戦いであればあるほど、感覚のズレは効果を発揮するらしい。
VRだからこそ、相当凶悪な性能なんだそうだ。今後、彼らが苦戦する相手が出てきたら使ってみよう。
そして最後は【罠魔術】の星罠陣だ。これは【魔法陣】の星魔陣と同じく罠を五つまで設置可能になったようだな。高威力の魔術を仕込んだ罠に上手く誘導出来れば、それだけで敵を倒せるだろう。しっかりと使いこなさねば。
とまあこんな感じだ。魔術の面でも中々に強化されてきた。あと3レベルで次の進化だし、その時にどんな進化先と職業があるのか。既に楽しみ…
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【錬金術】レベルが上昇しました。
【光属性脆弱】スキルが緩和されました。
【光属性脆弱】スキルを失いました。
称号、『光の届かぬ暗黒』を獲得しました。
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こっ、これは…っ!!
おや?主人公の様子が?




