本当に感動しました
自分は今、深い感謝の念を抱いています。
2024年10月24日にPS4/5、Switch、Steamにて発売された
「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」(以下ロマサガ2R)
に対して。
これは1993年(30年前!?)に発売されたSFCソフト「ロマンシング サガ2」のフルリメイク作品なのですが、なぜこれほど感謝しているかについて少し語らせてもらおうと思います。
まず一口にリメイクと言っても、
原作そのまま最新ハードに移植するベタ移植
そこに多少の新要素を加えたりグラを改善したリマスター
FF7Rのようにグラからシステムまで全面的に刷新したフルリメイク
など色々とありますが、その形態に関わらずリメイク作品は全般的に原作ファンにとってはイマイチな存在になりがちだと思っています。これは出来の良し悪し以前にリメイクという作品形態の宿命とも言える構造上の問題があるからですね。
リメイクされる作品は(当時売れたや話題になっていた等内容以外の理由もあるにせよ)基本年月を経てもリメイクされる&望まれるだけの名作なのですが、そんな名作をリアルタイムでダイレクトに浴びて脳を焼かれてしまった人にとっては原作自体が生涯の一作と化していることが多々あるため、リメイク作品がそういった人に原作を超える衝撃を与えるのは思い出補正も相まって相当に難しいと思うのです。
あと粗削りな故にトガっていた部分や今の基準から見れば不便と感じてしまうような部分が原作の魅力と密接に関わっている場合に起こりやすいのですが、リメイクに伴って改善されたり追加された部分が逆に原作の良さを減じてしまっていることが多いのもありますね。
あれです。地味眼鏡っ子が垢抜けてギャルになってしまってなんかガッカリするような感じです(よくない例え)。
もしくはイケメンや美女のそっくりさんが、似ているのに必ずしもイケメンや美女という訳でもない感じ(よくない例えその2)。
そんな事情もあり、今まで様々なリメイク作品に触れては原作の良さ&思い出補正と新要素&リメイク作としての新たな面白さを両立させることの困難さを自分自身でも痛感してきていたので、このロマサガ2Rも興味は持ちつつも最初は評判を見てから買おうと思っていたのですが……何故か衝動的に発売当日にDL購入してしまいまして。
行動に及んでからその理由が分からず困惑するという、思い出のカニチャーハンを頼もうとしたのに好奇心が勝ってオムレツライスを頼んでしまったハ〇チョウ大槻のように戸惑ってしまったのをよく覚えています。
しかし買っちゃったものは仕方ないと覚悟を決めプレイし始めたところ、これが大当たり! 想像をはるかに超える非常に素晴らしい出来のリメイク作品でした。
最初の戦闘の時点で3D化されたキャラクターがキビキビ動いているのを見て本当にリメイクされたんだな~としみじみしていたのですが、すぐに違和感に気付きました。
そう、『3D化して攻撃や術やアイテム使用にモーションがあるのに戦闘テンポがSFC時代と変わりない』のである!
分かる人にはこれがどれだけ凄いか分かると思いますが、特に2Dレトロゲームがリメイクで3Dになったりするとモーション増加の関係で移動や戦闘含め様々な動作のテンポが原作より損なわれてしまうことが度々あったんですよ。リメイクの評価を下げる一因としてよくあったことだったのですが、そこを完璧にクリアしているのにまず驚きました。
他にも戦闘面だけでも敵味方の行動順の表示、それによる行動阻害技の重要性の可視化、敵の弱点追加による戦略性の向上、格差のあった武器や技性能の調整、技の閃きやすさの可視化、基本術も閃くようになる、サガフロから導入された連携技の追加、各職業のアビリティ&極意の追加によって役割別に特化させやすくなった等々、他のサガシリーズでお馴染みだった要素もあるもののそれを踏まえても改善点や追加要素の多いこと多いこと。
戦闘以外でもグラフィックの向上による各種演出の強化は当然として、難易度選択が可能になった(いつでも変更可)、どこでもセーブ可能だったのをオートセーブ&セーブポイント式に変更(例の詰みが発生しづらくなった)、ファストトラベル機能の更なる向上、武器防具開発の利便性の向上、合成術の開発方法変更(必要な術レベルまで上げないとそもそも開発出来なかったが、必要術レベルが足りなくとも開発は出来るようになったことで習得するための育成方針を定めやすくなった)、イベント発生の確認のしやすさ&ヒントの向上、街やダンジョンに存在する宝箱の数の可視化、対立する七英雄のストーリーの掘り下げ、サガシリーズの名物キャラの一人である『せんせい』探し等々、こちらも改善点や追加要素盛りだくさん。
とまあプレイするに伴って次々新要素が出てくるような状況だったのですが、真に素晴らしいと思ったのはそういった追加要素のどれもがきちんとプレイにおける面白さ(気持ち良さ)に繋がっていたこと。
そもそも原作のロマサガ2は間違いなく名作ではあったものの、同時に相当にトガったゲームでもあり、RPGに不慣れな人がプレイした場合初回プレイはまず間違いなくどこかで詰むんじゃないかと思う程でした(なんならこの手のゲームに慣れていても対策知らないとラスボスで詰みかねない)。
しかしこのリメイクでは原作ではマスクデータであった数々の要素を可視化し、キャラ育成を分かりやすくし、様々な行動の一つ一つに対するご褒美感を高めることでプレイのモチベを高めるなど、詰み要素を排除したりプレイヤーがしつこく感じない程度にプレイの方針を誘導してくれたりと、原作未経験者でもプレイしやすいように非常に丁寧にアレンジされていました。
そう言った意味でもロマサガ2Rは、原作をプレイ済みの方にはもちろん、原作を知らない方やRPGというジャンルに不慣れな方も含め全てのゲームプレイヤーに強くお勧め出来る作品となっていました。
当時プレイしていた我々は原作のどんな部分に魅力を感じていたのか。
魅力を構成していたトガっていた要素や不便な部分の何が良かったのか。面白かったのか。
面白さをそのままに不便さを軽減することは出来るのか。
面白さの更なる向上に何が必要なのか。
制作側が原作の魅力を十二分に理解していたからこそ面白さを保ったままそういった点を改善することが出来たのでしょうが、この作り手が原作の良さを理解してくれているのがプレイしていて伝わってくるのが個人的に本当に嬉しくて。
遠い昔に自分が夢中で楽しんでいた作品を当時自分が感じた面白さそのままにリメイクしてくれた。
新たな改善点や新要素の数々が悉く原作の良さを引き立てているという完璧なリメイク作品を作り出してくれた。
最高のEDを見ながらこの作品をプレイ出来た幸せを噛み締めつつ、改めてロマサガ2Rを生み出してくれたことに深く感謝の念を抱くのでありました。




