41話 体育祭の後と異変
少し分かりづらいので、楓が愛香と呼ぶ時はひらがなにさせます。
体育祭を終えて、再び通常に戻っていた高校生活。
最強リレーのお陰か、俺に話しかけてくる生徒が増えた気がする、もしかしたらモテ期か?!...気のせいか、やはりどこか喋りにくそうだな。
「ちー、もうすぐ夏休みだぞ」
「海いこう!」
「良いねー、楓は何したい?」
「う〜ん、海って言えばバーベキュー!!」
「「おおお!」」
3人は完全に夏休みに何するか、楽しく相談していた。
ピロン
灯< 花火をしてみたいです。
どうやら、会話を聞いていた様だった。普通に会話に参加したかったが、周りの反応に気になりメールですましたのだった。
千< じゃんじゃんやろう!
っと送信した...てか、この2人なんか近くね?
楓と七海は俺を挟み込んで当たりそうぐらい密着していた、いや柔らかい部分が当たっていたのだ。
体育祭の後から、4人は家でも距離が近くなった気がするけど...
「...なぁ、暑いんだけど」
「ん?ちー、私と居るのが嫌なのか?」
「いや、嬉しいけど...」
「じゃー、良いじゃん」
「あー、ずるい!えいっ!」
すると、俺の腕を抱き着けた。
楓も勝負するか様に、逆の方の腕を抱きつけたのだ。
え?...俺今日死ぬの?気温の暑さってより、ドキドキの暑さが勝ってるんだけど?
周りの男子の視線が、物凄く痛いんだけど?そんなに密着しないと寒いのか?
「お前ら、そんなにさむいなら何か上着るか?」
「「...はぁ〜」」
え?何でそんな目で、見られるの?!
「兄さん、弁当忘れてるよ!」
すると、教室に俺の弁当を持った愛香とその友達がはいってきた。
「あ、悪い悪い。いつも、悪いな」
「別に、良いよ。...なんならいつも忘れても良いよ。その都度に会えるから」
「ん?」
最後何か喋っていた様に聞こえたが、気のせいだった様だ。
俺は、愛香の隣にいる子が緊張のしてるのかずっとソワソワしていたのだ。
どこか見たことあるが思い出せない。見た目はおさげで、前髪で顔が全然見ない状態だった。
「あの〜、君大丈夫?」
「ひゃ、ひゃい!だ、大丈夫です」
うーん。どっかで見たことあるんだよな...
「あ!君、みーちゃんだよね?!ひっさしぶりじゃん。中学以来か?」
「「みーちゃん?」」
俺が愛香の友達をみーちゃん呼びに、七海と楓が反応した。
灯里も、ずっと俺を睨みつける様に見ていたが、目の前の事に3人の現状に気付いていなかった。
「お、お久しぶりです。ち、千秋せ、先輩」
「先輩何て良いよ。昔みたいにちーちゃんって呼んでも良いぞ?」
「い、いや。恐れ入ります...」
愛香の後ろに隠れてしまった。この子は伊藤 美音。昔愛香が良く家に連れて来て、3人で良く遊んでいた事があった。たまたまなのか、楓が居ない時に限って来るので楓にとって、初めて見る顔だ。
「みーちゃん、兄さんと話したいんじゃないの?」
「あーちゃん!...わ、私そんな事言ってないよ〜」
顔を赤くして愛香の背中を、ポコポコと叩いていたのだ。
すると、楓と七海はいきなり立ち上がり、愛香の手を引っ張り俺達に聞こえない様に会話していた。
その間取り残された2人は、何を話せば良いのかと黙っていたのだ。
「ちょっと!愛香何よあの反応!」
「あいか、もしかして彼女って...」
「2人が思ってる事で合ってるよ?ちなみに、私達の計画も知ってるよ。」
「ちょっと!これ以上増やす気なの?!」
「あはは、ごめん。言うの忘れてた。でも、中学の時からみーちゃんは、お兄ちゃんの事がねぇ...」
「あいか、せめて言って欲しかった。知らない所でバンバン増やされても困る。4人だけでも多いのに」
「ごめんなさい。でも、お願い!みーちゃんは本気なの!」
愛香のお願いに、一旦2人は灯里とメールで相談して、OKサインが出た。許可してくれた事に、愛香は嬉しそうに頭を下げたのだ。
「あ、あかりん。今からこっちに来るって」
「私、灯里先輩に怒られないよね?」
「「さぁー」」
ちなみに、美音は16話に少しだけ出ています。w




