顎が外れるかと思ったぜ
「ゲビック!コレを見て!」
嬢ちゃんが木で出来た平たい板に、棒の付いた物を手に持ち振りながらやって来た。
「何だソレは?扇風機の羽にしちゃバランス悪いぞ?」
俺の言葉を聞いて、にやぁと笑う(可愛い顔が台無しな)嬢ちゃんを少し引いて見ていると
ブゥゥゥゥーーーーーンーーー―――…!
「!!!飛んだ!!!」
「竹とんぼって言うのよ!竹じゃないけど...」
笑いながら嬢ちゃんが言った。
まるで昔の火起こしでもするような手の動きをしたと思ったら、平たい板が空に舞いやがった!
素材は兎も角、発想が違う!やっぱりこの嬢ちゃんは...
「ゲビック!これで空を飛ぶ為の魔道具を作るわよ!」
......訳分からん...いや...思考が追いつかん...
「てぃると...何だって?」「飛空艇を作るのよ」「飛空艇?!飛行船じゃなくてか?」
「飛行船なんて実用性が低いわ!帝国がその気になった時、同じ物だと物量差で勝てないでしょ!」
恐ろしい事を言い出した。だが
「嬢ちゃん、それ、誰か言ってんのか?」
まさか俺が知らないだけで戦争の火種はあるのかと、気になり聞いてみた。
「知らないわ。私は単純に国力と保有戦力を見た時、何があっても勝てない今の状態が嫌なだけよ」
まだ10歳になったばかりの小娘が考える事じゃねぇ...
俺は...飛空艇より嬢ちゃんの先見の明に...驚きすぎて顎が外れるかと思ったぜ...
読んで頂きありがとうございます(╹▽╹)
☆☆☆☆☆評価…可能であれば…
リアクション……お気軽にして頂だけたら幸いです♪
感想、レビュー…ハードル高いと思いますが頂だけたら嬉しいです(≧▽≦)b"




