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弟子は魔王  作者: 鉄火市
第7章 最強決定戦編
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49話 大天使襲来[5]7


 カトウはその話を聞き、一晩中悩んだんだそうだ。

 だが、俺が大天使サリエルに抱いている怒りの感情を汲み取り、俺に大天使ガブリエルから聞いた情報を渡しにこようとしたらしい。

 おそらく、日付け的にクレフィがカトウの怪しい挙動を報告した時のことだろう。

 だが、彼は何かを見てしまったらしく、中に入れなかったそうだ。


『あいつらには俺のようなちっぽけな人間の考えなんてお見通しなのか』と、書かれていた。

 その文章から察するに、彼は俺の屋敷で天使共と繋がる何かを目撃し、俺に情報を渡せなかったのだろう。

 ここ最近、人を避け、あんまり絡んでこなかったのも、天使共にどこで見られているかを警戒してのことだったらしい。


 だが、彼が周囲の目を気にしていた期間は、そう長くは無かった。

 日付けを見ると、どうやらエリス達の誕生日前日に一つの情報を大天使ガブリエルから得たらしい。

 なんでも、カトウが俺の監視をやめろと訴えると、彼らはそんなものをつけてはいないと断言したそうだ。


『マルクトの家にいた天使はなんだ?』


 ……この文章は気になるな。つまりカトウは俺の屋敷で天使を見たのか?

 しかもこの問いへの解答が、彼女はボク達とは違う目的で動いてるから、あんまり気にしないで、だと?

 いったい何がどうなっているんだ?


「おいカトウ! お前は俺の屋敷で天使を見たと言っているが、誰だそれは!! 俺の知っている奴なのか!!」

「ノーコメントで。俺も口止めくらっててさ、不用意に情報出せないんだよ。しかもそいつに、自分の邪魔をしたら殺すと脅されてるんだ」

(くそっ、こいつこういう時は口硬いんだよなぁ……じゃあ俺がベルを屋敷に匿ったのも始めからバレていた訳か……)


 今更反省したところで無意味だろうが、この情報はちょっと怖いな……例え今回の襲撃で奴らを撃退したとしても、天使が周囲に潜伏しているとなれば、ベルを匿い続けるなんて不可能に近いぞ。


「……いや、先に大天使サリエルを片付けるのが先か……」


 そうとなれば話は別だ。

 大天使が最低でも二人、実力の程は不明だが、グルニカをたった一人で滅ぼした魔王を相手にしたとなれば、大天使の実力を過小評価する訳にはいかないだろう。


「行かせないって、俺言わなかったっけ?」


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