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弟子は魔王  作者: 鉄火市
第5章 支配者編
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21話 支配者との戦い9

「おいおい、ありゃやばいだろ!」

 ぼやいたカトウは、顔を真っ青にしながら走る足を更に速めた。

 雷の直撃はさすがにまずい。こうなってくると、子どもたちが無事であることを願いながら、全力で走るしかなかった。


 全員の無事が確認できない。

 その時、キャンプ出発直前にもらったサテライトのことを思い出した。

「……確かこれって、魔力が常時流れて通信を送ることなら可能だったはず」

 急いで、懐から球状の魔法具を取り出し、あの場にいる誰かに通信を送った。

 しかし、

「なんで誰も出ない!」

 カトウは、エリスやエリナ、他のメンバーに向かって通信魔法を発動させてはみるものの、誰も出はしなかった。

 ただ、応答はしないだけで、向こうに届いてはいることから、彼女たちが生きていることはわかった。


『あれ? カトウさんどうかしたんですか?』

『ティガウロか!!』

 最後の頼みの綱であるティガウロに連絡を取ると、ティガウロはすぐに反応した。

『すいません。声に対応してなかったんで大声出すのちょっと待って……耳が痛いです。……もう大丈夫ですよ。それでどうかしたんですか?』

『そいつは悪かった。だが、緊急事態みたいなんだ。さっき雷落ちたの分かるか?』

『あ~、さっきのやつですね? なんか近くで落ちたみたいですね。音に驚いて起きてしまいましたよ』

『……ということは、今何が起きてるかわかんないんだな?』

『何かあったんですか?』

『緊急事態だ! 実はーー』


 その次の言葉を紡ごうとした瞬間、カトウは背後から攻撃を受けた。

 警戒を怠っていれば、間違いなく命に関わる大怪我を負っていただろう。

 咄嗟に手放したサテライトが()()()で粉々になるのを見ながら、カトウは舌打ちした。

 その手に握った銃を構えた先にいたのは、サテライトを粉々にした電撃鞭を握ったメルランだった。


 何が起こった?

 なんでメルランが電撃鞭で俺を攻撃するんだよ!?

 こんなこと今まで一度も…………いや、あったな。そういえば、わりとたくさんあったわ。

 不満がある度に、電撃鞭振るってくるからな~あいつ。

 だが、今回に関しては何もやってないよな~?

「ちょっ!? あぶねっ!」

 再び、無言で鞭を振るうメルラン、しかし、その様子が普段とは異なっていた。

 いつもなら、何かしら不満を言いながら、鞭を振ってくるというのに、今回に至っては、無言で振っている。

「おい、メルラン! さすがにこの状況で攻撃するの止めろ! いったい俺がなにをしたって言うんだ!」

「ち……違うんです! なんだかよくわからないんですけど、体が勝手に!」


 そう言いながらも、鞭で攻撃してくるメルランに、さすがのカトウも、これが冗談でやっているものじゃないということには気付けた。


 体が勝手に動く。

 マルクトのルーン(操作)に相手の体を使用者の意思で動かすことができる技があったな。

 しかし、マルクトにはそれをこのタイミングでやる意味がない。

 ただ、ひとつだけ可能性がある。

 シーガル・マルキュディスの存在。

 プランクのボスをやっていたあいつは、マルクトの話によると、ルーン(変身)なるものを持っていたらしい。

 マルクト相手に、ユリウスへと変身することで、ユリウスが持つ技や能力を使ってみせた。

 マルクトと戦ったと聞くそいつは、その時の戦いで遺体が見つかっていない。

 それはつまり、今回の戦いでは、マルクトに変身し、メルランを操っているということだろう。おそらく、俺を操ろうとしていたのだと思う。

 だが、マルクト曰く、相手の体を操るあの技は、なぜかルーンを持っている相手には使えない。そのうえ、付近にいないと効果が発揮されない。と酒の席でぼやいていた。

 要するに、俺は大丈夫だ。


 カトウが横目で、もう一人の方を見てみると、アリサは隠し持っていた双剣をカトウに向けて構えていた。

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