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最弱な僕は<壁抜けバグ>で成り上がる ~壁をすり抜けたら、初回クリア報酬を無限回収できました!~【書籍化】  作者: 北川ニキタ
第一部

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33/113

―33― ゴブリンの群れ

 翌日、僕はトランパダンジョンに来ていた。

 目的は初回クリア報酬の〈習得の書〉を手に入れて、物理攻撃クリティカル率上昇・特大〉をさらに上にあげるためだ。


「「グギャァアアアアア!!」」


 中を進んでいると子鬼(ゴブリン)の群れと遭遇する。

 いつもどおり倒さないで奥に進もうと、右足に力を入れようとして、ふと思う。


「今の僕なら倒せるんじゃないか?」


 子鬼(ゴブリン)そのものは(コボルト)より、少し強い程度の魔物。

 群れで攻撃してくる点は厄介だが、クリティカル率が100%の今なら、一撃で倒すことができるはず。


「試しにやってみてもいいかも……」


 ナイフ片手にそう意気込む。

 そして、僕は子鬼(ゴブリン)の群れに単身で突っ込んだ。


 まず、手前にいた子鬼(ゴブリン)たちが片手剣を持って僕に挑もうと駆け寄る。


「遅い――」


 一瞬のうちに手前にいた3体の子鬼(ゴブリン)を斬り刻む。目論見通り、ちゃんと一撃で倒せるな。


「あぶなっ」


 僕は盾を前にしていた。

 すると、カツン、と盾が矢を弾く。

 弓矢を持った子鬼(ゴブリン)もいるのか。

 矢を放った子鬼(ゴブリン)は遠く離れたところで、僕に矢の照準を合わせている。

 やっかいだな……。

 矢を気にしながら、近くの子鬼(ゴブリン)と戦うのは、流石に骨が折れそう。

 ならば、あっちから先に片付ける――。

 地面を蹴り、一瞬で弓矢を持った子鬼(ゴブリン)に近づく。


「グギョッ!?」


 突然、迫ってきた僕に子鬼(ゴブリン)は驚きの声をあげる。

 それでも子鬼(ゴブリン)は弓矢の照準をしっかり僕にあわせたままだった。

 ヒュンッ、と矢が放たれる。

 そして、子鬼(ゴブリン)はニタリと口角をあげた。

 この距離で放った矢は避けられない、とでも思っているのだろう。


「〈回避〉」


 刹那、僕の体が横にブレる。

 気がついたときには、矢は僕の横をかすめていた。


「よしっ」


 僕はそう口にしながらナイフを横に薙ぐ。すると、弓矢を持った子鬼(ゴブリン)は血を噴きながら倒れる。

 他にやっかいなのはいないのかな?

 僕はぐるりと周囲を見渡す。


「「ギョェエエエエエエッッッ!!」」


 見ると、僕に恐れをなした子鬼(ゴブリン)たちが背を向けて逃げていた。

 追いかけて殺してもいいんだけど……。

 そんなふうに考えてから、まぁいいか、と。ナイフを腰にしまう。

 子鬼(ゴブリン)を狩っても大したお金にならないし。


 ◇◇◇◇◇◇


 レベルが上がりました。


 ◇◇◇◇◇◇


「あっ」


 唐突に現れたダイアログを見て、僕は声をあげた。

 今の子鬼(ゴブリン)を倒したことで、レベルが5にあがったらしい。


「レベル5になれたんだ……!」


 こんな短期間でレベル5になれるなんて! 意外と僕ってすごいのかもしれない。

 それから僕は倒した子鬼(ゴブリン)の解体をし、中から魔石を取り出す。子鬼(ゴブリン)は魔石以外は価値がないので、それ以外は捨て置くことにした。



「グゴォオオオオオオオオオオオオ!」


 レベルもあがり機嫌がよかった僕は意気揚々と歩いていたら、岩の巨兵(ゴーレム)と接敵した。

 レベルも5になったことだし、今の僕なら岩の巨兵(ゴーレム)でも倒せるんじゃないだろうか?

 ってことで試してみる。


「うりゃぁああああああ!!」


 ナイフを片手にモンスターに飛び込む。

 カツンッ、と岩の巨兵(ゴーレム)の体に弾き飛ばされた。


「まだダメでした!! あと、ごめんなさぁああああい!!」


 襲ってくる岩の巨兵(ゴーレム)に対し、僕は転げ回るように逃げていた。

 クリティカルはちゃんと発動した。それでも素の攻撃力が低いせいで、岩の巨兵(ゴーレム)を倒すには至らないらしい。



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― 新着の感想 ―
[気になる点] 今までも何度かゴブリンの群れと遭遇してるのに、何で弓使うこと知らないの?これまでの逃げるだけの場合こそ、弓に注意しなきゃいけないのに。
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