良くできた姉
中間テストの存在が明るみになった放課後。 来週からは部活が出来なくなると言うことで連休明けの部活動はまあまあ活気に溢れていた。 と言っても弓道部のやることはほとんど変わらない。 新入部員は筋トレとゴム弓で身体強化、先輩達は今後の大会に向けての練習のみとなっていた。
そして今日も筋トレと先輩の練習姿を見終わり、部室に集められて島崎部長から声がかかる。
「諸君も聞いていると思うが、来週からは中間テストの勉強期間となる。 我々もそれに則り部活動を休止している。 部活も大事だろうが我々の性分は元より勉学にある。 部の活動を再開させれるよう精進をすること。 以上、解散!」
そして部活動は終わり、俺は折角なので武道場で西垣と芦原を待つことにした。 多分一緒の時間だろうしな。
「お疲れ様、積和君。」
そんな2人を待っているところに引間がやってくる。 勿論素の状態に戻っている。
「お疲れ。 筋肉痛の方は大丈夫そうか?」
「いやぁどうだろうねぇ。 正直運動らしい運動なんてしたことなかったからさ。 見ての通りインドア派だし。」
「そのうち慣れるんじゃね? ツラいのは今だけじゃないだろ。」
「冷たい返しー。 それが積和君らしいけどね。」
そうか?と思いつつ会話を繰り返し、西垣と芦原が一緒に出てきたので、久しぶりに4人で帰ることにした。
「来週からは勉学に集中するようだ。 数多ある魔導書を読んできた我に読み解かせようとするなど造作もない。」
「それ知ってる。 漫画とかで読み取った知識でしょ。 そんな簡単じゃないよ高校の授業は。」
「甘いな知識の女神。 それだけの知識で甘んじる程傲慢ではない。」
「案外ここの面子は大丈夫っぽいな。」
「そのようですね。」
そんな会話をしながらそれぞれの道へと帰り、俺も家へとたどり着く。
「ただいま。」
とは言え返ってくる返事はない。 無いと言うよりは両親が残業である場合はそもそもいないのだ。 そして帰ってきているのは
「もうテスト勉強始めてるの?」
「生徒会の仕事もあまり無いのでな。 それに予習復習は大事だぞ。」
「復習はともかく予習は中間テスト関係無くない?」
テスト期間は来週からだと言うのに、既にリビングでノートを広げている姉さんの姿があった。
「今年はカズもいるからな。 私の弟であるカズが補習なんて目も当てられない。 分からないことがあればまた教えるさ。」
「誰かさんのお陰で赤点回避どころか平均よりは上にいるから大丈夫だよ。 母さん達が帰ってくる前には片付けてよ?」
「分かっている。」
この時期の光景は大分見慣れたものであるが、姉さんの言っていることもあながち馬鹿には出来ない。 一応寝る前に軽く目は通しておこうと思った。 生徒会所属の姉に恥じぬ弟でいるために。




