原点...です?
もう駄目だ。風間、お前が悪いんだ。そう。お前が悪い。
何で、何で、全部ぶちまけてやったのに、華怜は、華怜は、お前の方に...。
おかしい。そんなの、おかしすぎるだろ。
他の奴らも何で、あんなぼんくらなんかに揃いもそろって...。もう許さねぇ。絶対に絶対に許さねぇ。
あの時から、あの時から全てが、何もかもが、狂っちまったんだよ。
だから、俺から全てを奪いやがったお前は、何がなんでも後悔させてやる。
ちょうど、目の前には風間が呑気に国道沿いの道を一人で歩いていやがるところ。
ただ、そっちはお前の家じゃねぇはずだ。まあ、これからお前がどこに向かうのかは知らねぇが...って、もしかしてこの方角。華怜の家?
確か、あいつは今日は仕事で早退をしたはずだが...
ハハハッ、そういうこと。そういうことかよ。糞が。
でも残念だったな。もしそうだったとしてもそれは無理だ。
なぜならもう、俺は完全に腹を決めた。そう。全てを元に戻すことを決めた。俺ならできる。絶対にできる。
そして、そう。俺は悪くねぇ。風間、全部お前が悪い。この藤堂蓮也様を本気で怒らせちまったテメェが悪い。
そう。幸いにもまだ間に合う。間に合うんだよ。今日だってギリギリ間に合った。だから、全てを俺がテメェから奪い返すんだよ。そう。何もかも全てをな...
ハハッ、神もとことん今日は俺の味方をしているようだ。
奇跡的にも、人があいつ以外に誰も周りにいねぇ。
それに、今は、ちょうど夕日が落ちて、夜を迎えるちょうど境界あたりの時間。しっているぜ、車はこれぐらいの時間が一番運転しにくいんだろ?
しかも、ちょうどこの時間はバンバン前から走って来やがるぜ。
そう。あの時にこの俺の人生を狂わせちまった様な
トラックがな。
そう。俺は神に愛された男。今まで何でも上手くいったし、全てが俺の想いどおりだった。
それが...お前みたいな奴に全部。
大丈夫。大丈夫だ。俺ならうまくやれる。俺は藤堂蓮也。この俺が死ぬわけがない。大丈夫だ。大丈夫。いける。俺ならいける...。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。いける。
あいつら、あいつら4人まとめて、全部俺のものだ。
テメェみたいな糞が俺と入れ替わって、入れ替わることができて、今まで本来のお前では絶対に受けることのできない様な恩恵を不当に味わってきたんだ。
全てこれから清算してやる。
そして、俺がお前のせいで味あわされた本来味わう必要のなかった屈辱を何倍にもして返してやる。
まだだ、あれはデカすぎる。
ハハッ、あれだ。
今ちょうど向こうに見える赤信号の先頭で止まっているトラック。
もうそのタイミングしかねぇ。
安心しろ。ヤルことやったらお前みたいな身体なんてこっちから願いさげだ。
すぐに戻ってやるからよ。
ハハハハハハッ、俺はおそらくとんでもねぇことをしようとしているのだろうが、全然、怖くねぇ。
さすが俺、決断力のある男。やっぱ男はそうじゃなくっちゃな。
風間、お前みたいなモタモタした奴は結局最後に全部奪われる。まあ、もう遅いけどな。
ハハハ、信号が青になった。
これで、これで、また元通りだ。
できる。俺は、俺は最高の男、藤堂蓮也。
ハハハハハ、俺ならできる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる。できる!!!!!!!
キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ
ドンッ
すみません。本当にお久しぶりです。
さすがに今度こそ、誰も待ってなどはいなかったでしょうし、作品の存在すら忘れ去られていたでしょうが、完結までの方向性が決まりましたのでまたひっそりと静かに書いていきます。
明日もまた更新する予定ではいますので、もしこの作品を覚えているような稀有な存在の方がいらっしゃったら、よろしくお願いします。




