表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/105

席替えの結果です


 これは良いのだろうか? 悪いのだろうか?

 

 「颯ちゃん!やったね!隣だね!」


 場所的にはほぼ希望の場所ではある。ほぼ......。

 すぐ視線を隣に向ければ外の景色も見えて見渡しも良い。

 ただ.......


 「ん? どうしたの? 颯ちゃん。そんな連れない顔して」


 いや、それはこんな顔もするだろ......

 まず、お前に颯ちゃんと呼ばれる筋合いはない

 万に一つもない。


 「黙れカス」


 そう。席替えの結果、俺の隣に今座っているのは小太りの糞眼鏡。



神宮寺翔輝愛(じんぐうじ ときあ)



 只のゴミカスだ。

 お前は誰の真似をしているのかわかっているのか?場合によってはクビが飛ぶぞ。

 物理的に。冗談ではなくな。

 その物マネ。気持ち悪すぎる。マジで気持ち悪い。


 「ふふ、颯ちゃん!すっごく近くになったね。やった!」


 で、隣の席の糞のせいでまぎらわしいが

 こっちは本家。

 

 「あぁ宜しくな」


 どうやら本物の環奈は俺の真ん前の席になったみたいだ。

 そして良かったな。翔輝愛、お前の愚行はスルーしてくれたみたいだぞ。


 「ふふ、私の方が颯ちゃ.......え? す、すみません。申し訳ございません。ほ、本当にごめんなさい。え?」


 いや、駄目だったな。

 さすがにこいつの()()()には環奈でも耐えられなかったみたいだ。

 完全に殺気を放っている。いつも身にまとっているほんわか雰囲気とは真逆も真逆の殺気を隣のこいつに......。


 そうか。そうだったな。

 翔輝愛はまだこの殺気をしらない。というか本当の環奈を知らない。

 まぁ、いい勉強になったな。

 気が付けば、隣の席の翔輝愛はいつも以上に借りてきた猫状態。

 本来環奈がこの感じになることはまぁないが、相手がお前であれば納得でしかない。


 って、おい。さすがに校外学習に続いて学校まで不登校は止めとけよ。

 今のは完全にお前が悪い。お前にしか非がない。

 お、おいちょっとマジで震えすぎだろ。

 と、翔輝愛?


 「ふふ、神宮寺くん。め!だよ。め!」

 「は、は、はい。す、す、す、すみません」

 「うん!」


 良かったな。命だけは助かった様だ。

 で、俺の方をそうチラチラと見て来るんじゃない。

 お前が悪い。助けを求めるな。

 それにキレた環奈に俺がどうこうできるわけないだろうが。

 瞬殺も瞬殺だ。


 で、俺の後ろ......

 つまり俺が強く希望していた教室の窓側。一番左側の後ろの席には今日は誰も座っていない。


 そう。ここがあろうことか華怜の席.......。


 ま、まぁ前の席に座られるよりは良いのかもしれないけどな。

 実際に俺が後ろを向かなければ問題はないから。


 ただ、でもやっぱりこの距離は.......。


 「先生!すみません。僕ちょっと目が悪くて、できればもう教壇の前の席とかでもいいので前の方と入れ替えとか......」


 うん。やっぱりここの席は心配でしかない。


 「え? 颯太って確か視力1,5だよな。裸眼で。いきなり何言ってんだ。おい」

 「そ、そうだよ。颯ちゃん。視力良いでしょ。何言ってるの!」


 て、テメェ糞眼鏡......。

 何を、何を余計なことを........。

 本当にお前は空気を......


 「なので先生!代わりに僕、神宮寺翔輝愛を前の席へとお願いします。見てのとおり目が悪いので。眼鏡ですよ。眼鏡。 た、助けてください。本当にお願いします」


 ま、マジでこいつ.......。

 こ〇す。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 続きが読みたいです!
[一言] 残念だったな生け贄は一人だ
[良い点] 更新有難うございます!(^^)/ 翔輝愛だった! カワイイ環奈の声で読んだのに、翔輝愛だった!! 複雑な席替え結果に、と思ったら、翔輝愛が抜けた!! わぁお、どうする、どうなる?? 華怜…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ