打算的になったりもします?
「颯ちゃん、本当にごめん。絶対に絶対に後で返すからね!」
「いや、大丈夫だ。見ての通りバイトもまた始めているし、まぁ.......今回は奢ってやるよ」
合計で3,500円か。
ふっ、環奈の財布に入っていたお金のちょうど100倍だな。
仕方がないんだけど。100倍って.......。食ったな。
まぁ、環奈だしな。別にいいか。何だかんだで普段から色々と世話にはなっているしな。
「もう!本当に返すから。返させて!颯ちゃん!」
「まぁ、環奈がそこまで言うのであれば.......」
返してもらえるのであれば、それが一番ではある。
うん。なら返してもらおう。そこまで言われて断る理由はない。
とりあえず、俺はバイトが終わって自宅に帰宅中。
隣を歩く環奈と共に。
それにしても、広瀬さん。
バイト中にもうすぐ誕生日とか言っていたな........
彼女にこそ最近いつも世話になっているし、何かプレゼントしないとな。
今後の為にも。というか、あの時の言い方は普通に求められているよな。
でも、何を.......。
そう言えば、華怜の誕生日にあげたアクセサリー。
アレを彼女はまだつけてくれているみたいだな。
確か、あの時の彼女はものすごく喜んでくれたんだっけ。ほんと大袈裟かって言うぐらいに。
こっちまですごく嬉しくなった記憶がある。
さすがに全く同じものっていうのは良くないとは思うし、する気はないけど。
同じシリーズとかはありかもな。マイナーなブランドだけどやっぱり悪くはないと思う。
見ている限り、華怜も広瀬さんも性格の系統は違えど、両方ファッション的には同じタイプっぽい。
彼女達が仲良くしているところとかも全然みないし、そもそもまともに絡んでいるところも見ない。
うん。大丈夫だ。変なことにもなりようがない.......はず。
ここはチョイスミスをしたくないし。
無難にやっぱりあのシリーズのアクセサリーだな。
ちょっと値段は張るがそこは仕方がない。それに高すぎるわけでもなく、むしろあのクオリティからすると安い方か。
うん。今後の為だ。今回は金に糸目はつけない。
「ん? 何ボーっとしてんの? 颯ちゃん」
「え? いや、別に」
いや、待てよ。冷静に考えて付き合ってもいないのにアクセサリーはちょっと無しか......。
いや、別に付き合っていなくてもアクセサリーはプレゼントになるとも何かの雑誌に書いていたしな。
んー。どうするか。
おそらく気に入ってもらえるとは思うんだけどな.......。
「なぁ、環奈って俺からアクセサリーとかもらったら嬉しいか? それともキモイか?」
とりあえず環奈に聞いてみるか。
「え? あ、え? ど、どういうこと?」
何だその反応? やっぱりキモイのか?
「う、嬉しい! ものすごく嬉しいよ! キモイわけないよ颯ちゃん!」
あれ? やっぱり嬉しいのか?
でも、見る限りでは言葉通りに本当に嬉しそうな感じではある。
ということは、女性的には付き合っていなくてもアクセサリーのプレゼントはありっぽい。
そうか。ありか。
じゃあやっぱり........




