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君と暮らす5110日  作者: 中原 誓


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窓が好き

 某企業の窓のCMが好きだ。


 窓辺にいつも猫がいて、その家の女の子が窓の外から猫に向かっておどけてみせる。が、猫は無反応ってやつ。

 登校の度に女の子は窓辺の猫に同じパフォーマンスをする。たぶん毎日。

 女の子は少女になり、大学生になり、やはり同じポーズで猫におどけてみせる。猫、無反応。

 最後の場面では大人になった女の子は、独立して家を出て行く(らしい)。いつもの窓の外から涙混じりの笑顔でおどけて見せると、猫が前足を上げて窓に触れる――




 犬もよく窓の外を見る。

 前足を窓枠にかけて立ち上がっている後ろ姿は、まるで人間の幼児のようでとても可愛い。

 景色を見ているのか、向こうの道を歩く人を見ているのか。たまに、庭をゆったりと歩いて行く他所の猫に吠えたりもして。カラスも定番だ。


 おかげで窓の、低い箇所のガラスは、いつも鼻の跡で汚れている。

 初代の子に至っては、窓枠の額縁部分と言うのだろうか、わずか15センチほどの所に寝そべって日向ぼっこをしていた。胴長のダックスはそんな細い場所でも抜群の安定感を発揮する。

 休日の朝に起きて、姿が見えないので名前を呼ぶと、『何?』という顔でカーテンの間から顔を出す姿がまた可愛いかった。


 だがしかし、そこだけカーテンが傷むのが早く、木材部分の塗装が剥げてボロボロになってしまうのも避けられない。


 新築の人は、愛と勇気と覚悟がいるぞ。



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