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MONOローグ~夢なき子~  作者: 雨薫 うろち
西帝国動乱編
84/363

83.変人と方針

 現状出来る事といえば【訓練】だけ。


 何しろルークの件が気になって仕方が無いのにふらふら歩き回る気にはならないし、


 こちらから先手を打つ事もできない。


 そもそもどうすればこの件が解決するのかも分からない。


 いつもならNPCから指示を受けてこなすだけ、自分で考えて決めることが、ここまで面倒でプレッシャーのかかる事だとは……胃が痛い。


 ちなみにルークは普通に任務を受けてるので、肝が太いというと言うかなんと言うか……。


 しかし、プレイヤーが誰から任務を受けたわけでもないのに、勝手にNPCをヒト攫いなんて出来るのだろうか?


 こんなのあえて攻略情報として試してみる人なんていないし、明らかにイレギュラーパターン。


 NPCに相談するとすれば、メタ発言してどういう対応になるか予想できないし、怖い。


 となれば、筋肉鍛えていざと言う時に備える事が自分にとっての一番の選択だと思う。


 ある日の事偶然に【兵舎】で隊長に会えたので、疑問をぶつける。


 「隊長、アレから何してたんですか」


 「え?そりゃまあ情報集め。奴ら結構入り込んできてルークの身辺洗ってるみたいだけど、どうしようかなと」


 「どうしようかな?」


 「うん、個別に狩ってもプレイヤーじゃ意味無いじゃん。どうやって諦めさせようかなってさ」


 「諦めてもらいたいのは自分も同じですけど、魔将は復活しちゃうんですよね」


 「そりゃそうだと思うよ。ここまではっきりNPC達が発してるって事は魔将関係クエストが発生するよって言われてるようなもんじゃない?そして完全に巻き込まれた自分とソタローは間違いなくかかわる事になる」


 「そうですか……、ちょっと気になってたんですけど、プレイヤーが盗み聞きした情報でNPCをヒト攫いなんて出来るんですかね?」


 「何にも無い状態なら無理だろうけど【王国】で魔将復活クエストが進行している事は間違いない。そして奴らにこれと言って掣肘が入ってないって事は、まだ規定路線上なのか、運営が面白がってシナリオを必死に書き換えてるのか、分からないけどヒト攫い可能と考えて手を打っておいた方がいいんじゃない?」


 「なるほど、プレイヤー目線だとそうやって考えるんですね。正式に受理してないクエストに横槍入れるなんて出来るのかなって疑問に思っていたので」


 「謎の自由度って言うか、対応力だよね。詳しいことは分からないから凄いゲームだよねとしか言えないけどさ。だから状況や流れを見ながら、あとは自分で決めるしかないと思う。まあ頼まれた事をそのままやる方かもしれないけど、ソタローはソタローでどうするか決めておかないと後悔するかもよ。何しろルクレイツァっていう単語ですぐにルークに辿り着けたのはソタローだし、ソタローのクエストかもしれないじゃん」


 「いや、偶々ですよ。急に魔将クエストとか言われてもピンと来ませんって」


 「そうかな?邪神の尖兵と戦ったことあるんでしょ?自分はその後世界一周クエスト受けたし、そろそろ大きなクエスト受けてもおかしくないんじゃない?」


 全く予想していなかった隊長の言葉。


 もしかしたら自分のクエストかもしれないなんて微塵も考えていなかった。


 いやでも確かに、兵長から隊長の【輸送】に付いていくように言われたタイミングは作為を感じないかと言われると微妙な気もする。いや、でも……。


 「今回の件には1000人率いる能力と騎士の中の騎士って呼ばれるほどの個人能力を必要とされているのに、自分ではどうしようもないですよ」


 「あ~1000人の方はどうとでもなるけど、騎士の中の騎士ってのは【王国】だね~。でも奴らの中には御眼鏡にかないそうなのはいなかった気がするな。なんか心当たり無い?」


 「え……無いですよ。戦闘能力に勇気に弱者の守護?高潔さ……誠実で寛大で信念があって礼節正しいなんて完璧すぎるじゃないですか。ヒトの身じゃ無理ですよ」


 「心当たりあるけど、あの人今何やってるんだろう。なんかあっちフラフラこっちフラフラしてる自由人らしいし、上手く繋ぎつけられればいいけど……困ったな」


 ……流石隊長の顔の広さ。そんな完璧人間に心当りあるなんて伊達に世界を渡り歩いてない。


 でもフラフラしてる自由人って隊長自身のことだと思うんだが?


 まあ、先の条件は戦闘能力しか当てはまらないのか、強いて言うなら信念だけど、ただ嫌いな相手に対して常軌を逸した塩対応ってだけだしな~。


 「念の為に聞いておきますけど、隊長は場合によってはルークを差し出すことも選択肢に入ってるんですか?」


 「どうだと思う?後ろから刺しなって言ったけど、ソタローがどうしても曲げられないモノがあるなら言ってみな、ソタローは知らない仲じゃないし、妥協点を探るのも悪くない。もし意見が一致するなら自分がソタローの後ろ盾になってもいいし、自分みたいな好き放題やってるのより、頼りになる仲間や知り合いも沢山いるんじゃないの?」


 なんかはぐらかされたのは、やっぱり自分が他人の意見に流される性格なのを見破られてるからなのか。


 何でか分からないけど、隊長は自分に自分で決めることを望んでいる。


 だからと言ってなんでも聞いてくれるわけでも無さそうだ。


 まあ、それはそうか。意見がぶつかったら戦う。意見が合えば後ろ盾になってもらえるのか。


 自分の今の望みはルークを引き渡さずに魔将の件を解決することだが、隊長は事も無げに1000人率いる事も完璧人間の事も当てがあると言うが、どうにも信じがたい。


 今日の所は返事を保留にしておく。

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― 新着の感想 ―
[一言] ソタローは知らない 心当たりがある騎士にリアルで連絡するって事を完璧に隊長は忘れていることを……………ww
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