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MONOローグ~夢なき子~  作者: 雨薫 うろち
西帝国動乱編
50/363

49.新衣装

 数日間村や町で寝泊りしながら【古都】に帰還。


 まあ、まだ課題は多いがコレと言って問題も起こさずに任務完了。


 これから当分はこういう任務が増えるだろう。


 魔物は小物しか出なかったので、簡単に一掃したが、今後はユニオン級ボスとも戦うかもしれない。十分に集団行動に慣れておかねば。


 とまあ、反省はコレくらいにして、クラーヴンさんの所に装備の受け取りに行こうと思う。


 何しろ任務完了の報告と同時に、装備が既に出来ている事を聞いたので、浮き足立ってしょうがない。


 はやる気持ちに任せてゴドレンの店に向かい。店舗内に入ればいつも通りクラーヴンさんが店内にいる。


 本当にこの人はいつでも店番してるよな~。噂どおりだ。


 「こんにちは!装備が出来たって聞きました!」


 「おう、なんか20人を本格的に率いるようになったんだってな。お疲れさん」


 「ありがとうございます。まだまだ慣れるのには時間がかかりそうですけど」


 「まあ、そんなもんだろう。さて装備の方だが……」


 ワクワクしながら店奥から装備が出てくるのを待っていると、なにやら大荷物を抱えてきた。


 「まず冑からだな。お前さんが現状狩れる魔物の中で特に硬い甲殻を持つ魔物は蟹か蠍、という訳で一応蠍ベースで今回も作ってるぞ」


 蠍ベースではあるが、完全なフルフェイス。


 蠍の足が顔の横から前に向かって伸びるような意匠が、少々不気味だが威圧感がある。


 視界は細いスリットのみだが<観眼>を使えば、特に問題ない。視野範囲内であればシルエットは確認出来る。


 「ちょっと不気味ですけど、格好いいですね!」


 「コレが気に入ってくれるんなら後は問題ないな。次は肩当と篭手だが、軽量化の為に小ぶりに作った。チェインで繋げて一体化してるが、関節部は狙われないように気をつけろよ」


 試しに装着してみるが動きは阻害しないし、何なら動きやすくなって楽かもしれない。ただ言われた通り不用意に関節部や継ぎ目を狙われない様に気をつけないとな。


 複雑な意匠は無くシンプルでいながらも丈夫そうな装甲。手は手袋をしているので、手の甲、前腕、上腕、肩とパーツが区切られているが、この隙間を狙えるヒトなんているのだろうか?


 「これも、動きやすくてとても助かります!」


 「おう、じゃあ次は靴行っておくか。最重要だったもんな確か」


 そう言いながら取り出すのは、足首や膝、脛辺りに白い毛の配された皮長靴。少しばかり足に対して面積が大きいようにも見えるが雪に沈まないようにする為だろう


 「足はやっぱり軽くするって事ですね」


 「まあそうなんだが、踏まれた時の為に爪先には鉄板を仕込んでるぜ。脛にもな。後はただの皮だから、足を狙われないように気をつけろよ」

 

 足は狙われないようにか……。気をつけよう。なんなら足を狙われたら爪先で蹴ればいいのか!


 そんな事を考えている内に取り出されるのはチェインの胴着、腰までの長さがあり、胸だけはプレートが仕込んであるものだ。


 「かなりの軽量化になりますね」


 「まあな。正直ここまでやっていいのか分からんが、わき腹なんかに攻撃を貰うのは気をつけろよ。一応チェインになってるから支給装備くらいの防御力はあるがな。背中も分割で鉄板仕込んでるが大した面積じゃないから、殴られないに越した事はない」


 確かに背中側にも鉄板が張ってあるが、鉄板部で受けられるかは運次第って言う量だ。


 「この状態を隠す為にサーコート?でしたっけ?着るんですよね?」


 「ああ、コレだな。こいつは中々いい熊の皮の様で、打撃ダメージを軽減してくれる。つまり金属装備の弱点を補強してくれるって訳だ」


 出てきたのは熊の毛皮で出来たチュニック?裾が長めの上着って感じ。


 しかし、装備の上から着ても別に動きに違和感はないし、何なら温かい。雪国の騎士って勝手に思ったけどそんな事無いかな?


 足は白く胴体は黒いってどうなのかなとも思ったが、寧ろ足が相手から見えにくければ<蹴り>が当てやすいかもしれない。


 そんな事考えている内に鞄とベルトが出てきたので、受け取る。


 「治療キット用の鞄もできたんですね!」


 「おう、サーコートを止めるベルトに通せるようになってるから、上手く使え。最後に剣と盾だな」


 「え?剣と盾?」


 「重剣にするんだろ?そう聞いてるぞビエーラからよ。あと盾だけ支給品はおかしいだろ。一揃い無難に作っておいたから使え」


 「ありがとうございます」


 「まあ、国から補助も出るみたいだし、馬鹿みたいに高くはならないから安心しろ」


 剣は前とサイズは変わらないのに重く。片手で振れる限界って感じだが、護拳って言うのか?片手でしか持てない様に剣の持ち手回りにガードがついてる。


 「あのこれは何でついてるんです?」


 「ああ、手の甲しか守られてないから指を斬りおとされない様に護拳付きにしたんだ。一応ブロードソードって括りになるな。って言ってもロングソードと何も変わらんがな手が守られてるかどうかって感じだ」


 「じゃあ、見た目は一緒だけど重量だけ変わったって事ですか」


 「そうだな。逆手持ちで剣を使う事があるなら邪魔になるから、外すけどどうする?」


 「いや、こんな重い剣を戦闘中に逆手に持ち持ち変えるなんて出来ないので、これで行きます」


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 鋼重剣・・・特級優良


 鋼方盾・・・特級優良


 黒蠍冑・・・敵士気上昇妨害(微)

       視覚防御(微)

       視野補正(-小)


 雪狐長靴・・・耐寒

        雪上歩行(小)


 蠍篭手・・・特級普及品


 蠍鎖胴着・・・特級良品


 眠熊外衣・・・耐寒

        打撃耐性(微)

        睡眠耐性(-微)

        装備スキル<快眠1/4>


 手袋・・・耐寒

      支給品


 綿入れ・・・耐寒

       支給品


 治療バッグ・・・中級優良

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