たこ焼きを食べよう
美雪と俺のクラスの出し物はおおむね好調のようだ。
なぜならクラスの外には大勢の人が並んでいる。
きっと美雪や美優の客引きがうまくいっているのだろう。
そういう俺はこうして真奈達、子供を引っ張ってくるので精一杯なのだからどれだけ2人がすごいのかがわかる。
「う~ん30分待ちか。どうする並ぶか?」
「童としては退屈じゃから他の所にいきたのう」
「沙耶としても他から行った方がいいと思います」
「友梨亜も。たこ焼きとかお好み焼きが食べたい!!」
3人がそう言うので俺らは違う所に向かう。
そして友梨亜お前だけ店決定かよ。
そう思いながらも俺はたこ焼き屋をやっている店を探す。
「あった。たこ焼き屋だ」
「たこ焼き……なんじゃそれは? そんな奇怪な食べ物は」
「沙耶知っています。中にタコが入っているお菓子ですよね」
お菓子ではないんだがな。
関西では主食で食べられているのだが
そう言えば真奈は海では焼きそばは食べたがたこ焼きは食べていないんだな。
「お菓子か……ちょっと食べてみたいのう」
「じゃあ、買いましょう」
「そうだよ。お財布もここにいることだし、ジャンジャン食べていいよ」
えっ、お財布って俺のこと?
「当たり前じゃん」
「お主しかおらんだろう」
「先輩、ありがとうございます」
とほほ。
俺は肩を落とし、お金をお兄さんに渡す代わりにたこ焼きを受け取った。
「これがタコ焼きと言うものか」
「真奈さん、この楊枝をさして食べるんですよ」
そう言いながら真奈と沙耶の2人してタコ焼きをふぅふぅして食べる。
「この黒っぽい液体はソースか……焼きそばにも使われていたがも独特の風味があってたこ焼きの味を引き立てている」
「確かに焼きそばはおいしいですよね。私も焼きそばすごい好きです」
「ほう、そうなのか。では今度はシェフにたこ焼きを作ってくれるようたのんでみるかのう」
沙耶の口から焼きそばの話がでたのは驚きだ。
昔は調味料の頭文字も知らなかったんじゃないか?
いつの間に美雪はここまで調教をしていたんだろうか?
半年前お菓子ばっかり食べていたあいつの生活を考えれば大分変ったんだよな。
そして、会話に参加していないで黙々と食べている友梨亜。
お前も少しは2人の会話に参加しろ!!
「あっちに同じソースを使っているお好み焼きもあるので行ってみましょう」
「うむ。童も向かうぞ」
「友梨亜も食べる~」
「先輩。早くしてください」
そういい走って行く3人を俺は急いで追って行った。
真奈達と一緒にお好み焼きと焼きそばを食べた後、俺の携帯に美雪から電話がかかってきたため俺達は美雪の元へと向かった。
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