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2人の中学生

今回から元の時間軸に戻ります。


「ぬぅ、全く雄二は何処にいるのかのう?」


「でもまだ学校にはいるはずだよ。さっきまで話し合いがあるからっていってたし」


そういいながら童と友梨亜は雄二の学校の中を歩いて行く。

先程雄二から連絡があり、今日はクラスで話し合いがあるらしく遅くなると言うから友梨亜を先に迎えにいってこうしてここに来たというのに。

全くあいつらは一体何をやっておるのじゃ。


「それにしてもいきなり真奈ちゃんの車が来てびっくりしたよ。いきなり学校の前に黒塗りのスモークカーが現れるんだもん。最初ヤクザさんの筋の人だと思ったよ」


「童は特には何も思わなかったが……気になったと言えば人の視線が妙にこちらを向いていたことかのう」


「真奈ちゃんはお金持ちだからね。一般庶民はああいうのに驚くんだよ」


「うぬ。次回からは気をつける」


 そう言いつつも友梨亜はニコニコ笑っている。

 よっぽ雄二の学校に来たのがうれしいのだろう。


「でも、よくここに入れたね。友梨亜びっくりだよ」


「うぬ。特に何もいわれなかったのう」


 多分よく雄二を迎えに最近学校に来ているからだということは友梨亜には内緒にしとこう。。

 最初の3日間位は教師と結構もめたのは今となってはいい思い出じゃ。


 そして階段に差し掛かった時、美雪の姿が一瞬だけど童達には見えた。


「友梨亜よ。今のは」


「間違いなく美雪さんだね。友梨亜のセンサーがいうんだから間違いないよ」


 どこら辺がセンサーなのか童にはわからないが美雪がいたことはお互い認識したようである。


「上の階に行ったよね」


「うぬ。帰るなら下の階に行かねばならないのに不思議だのう」


 ちなみに今童達は2階にいる。

 確か上の階が3階になっており、その上は屋上だったはず。

 全く美雪は何をしているのか。

 

「ちょっと、ごめん」


 童達が美雪の行動に首を傾げていると後ろから声を掛けられた。


 振り向いて見ると、そこには体の一部、胸が強調されているアイドルも真っ青な可愛い女性がいた。

 制服を着ているというとここの生徒だと認識しているが……。

 しかもこ奴の顔には見覚えがある。

 確か雄二と夏前にデートしていた子だったかのう?

 

「この辺でさ、こう、黒髪で清楚で可憐何だけど性格はひねくれていて、雄二君と毎日一緒にいるこっちが見ていてイライラするような女の子が通らなかった?」


「お主は美雪のこと言っておるのか?」


「あなたも安城さんのこと知ってるの?」


 友梨亜が隣で「真奈ちゃん、それは美雪さんに失礼だよ。知られたらまたくすぐりの刑にされちゃうよ」と言っているが童は知らん。

 それに最近の美雪の行動もちと過激だと思っておったわけだしな。

 あやつも少しは自嘲と言うものを覚えてほしいものだ。


「知っておるぞ。性格はひねくれておるし、胸は小さいしな」


「そう。胸は大きくないけど態度は大きいのよね」


「お主中々うまいことをいうのう」


「そっちこそ。すごくいい例えをしてるよ」


 そういうと童は彼女とハイタッチをした。

 隣で友梨亜がまたしても「胸がないのは真奈ちゃんも同じだよ。現実を見ようよ」と言うがうるさい、童はまだ発展途上なのじゃ

 それに友梨亜も胸が小さいではないか。

 童のことを言えんだろうに


「そう言えばおチビちゃん名前は?」


「この際前の発言は取り消してやろう。童は高宮真奈と申す。高宮家の1人娘じゃ」


「私は立石美優。宜しくね、真奈ちゃん」


「うぬ。美優よ、童こそ宜しく頼む」


「2人で友情を深めあっているのはいいけど、美雪さんのこと追わなくていいの?もう上に行っちゃてから結構立つよ」


 忘れておった。

 そう言えば美雪が上に向かってったのう。


「そうだ。安城さんはどこに行ったの?」


「確かこの上に行ったんじゃ。それよりもどうしたのじゃ? そんなに慌てて?」


「安城さんが誰かに呼ばれたのよ。そしたら雄二君が顔真っ青にしてとびだしていって……だから私も慌てて探してたんだけどどこにもいなくって……」


 美優がそう話した時、童達の前を数人の男子が通り過ぎて行った。

 ただ通り過ぎるだけならいいが、手には金属バッドやしない等見るからに危ないものを持っている。


「嫌な予感がするのじゃ。これ友梨亜、早く上に向かうぞ」


「真奈ちゃんが雑談してたから遅れたんだよ」


「阿呆!! これも情報提供の一貫で……」


「私も上に行くから真奈ちゃん達は職員室で先生に連絡して」


「美優よお主は何を言っておる。童達も行くぞ。学校の教師なぞあてにならんからな」


「そうだよ。先生なんか国家権力の犬なんだよ」


 隣で「危ないからこっちに戻ってきなさい」と叫んでいる美優を尻目に童達は上の階へと向かう。

 そして3階についた童達はそこで思わぬ光景を目撃たのだった。

ご覧いただきありがとうございます。


感想をいただけるとうれしいです。


そんなわけで久々の友梨亜と真奈のコンビです。

それに美優を少し絡ませました。

それにしても雄二の空気率が最近高い。

いつ主人公が再登場するんだろう……。

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