表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カンナグァ戦記  作者: 樹 琴葉
第三部 ヴィータの滅亡と新たなる戦乱の兆し
125/205

王女との入れ違い

黒騎士は頷いて同意の意を示す。


「その妹君、王女様でよろしいのでしょうか? お見かけしたことはありませんな」


特に気にしたことも無かったのだが、ふと思って口に出す。


女性の王族は別の宮殿に住んでいることもあり、隔離されていることは不思議で無いため、気にしたこともなかった。


存在することだけは知っていたのだが。


「そうでしたっけか? よくこちらの庭園にもおいでになりますよ。 二日に一度は顔を見せて、私なんかにも話しかけてくれるんですがねぇ。 本当に良い娘さんでねぇ」


そう言って、遠い目をしている。


(そんな頻度で来ているのであれば会っていてもおかしくないが、この格好だ。避けられているのかもしれんな。それにしても、庭師に話しかけるとなると、それなりに気さくで分け隔てない人物なのだろうか? その割にアールッシュを嫌がったというのもわからんが)


黒騎士は少し考え、今日のところは自室に戻ることとした。


庭園を後にし、何となく振り返ると、入れ違いのようにまだあどけなさの残る少女が侍女を引き連れて庭園に降りるのを見て、少女がさきほどの話題に上った王女なのだと推察したのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ